M&A仲介業界
業界とは
M&A支援を生業とするプレイヤーには買い手・売り手のいずれか片側と契約しアドバイザリーサービスを提供するファイナンシャルアドバイザリー(FA)と、買い手・売り手の間に入りM&Aを成約に導くM&A仲介があります。
厳密にはM&A実行フェーズにおいて、財務DDを外注する会計事務所や買収資金の融資をお願いする金融機関など複数のプレイヤーと連携し、プロジェクトを進めますが、ここではM&A案件のフロントに立つファイナンシャルアドバイザリー(FA)とM&A仲介に焦点をあてて話を進めます。
ファイナンシャルアドバイザリー(FA)は買い手あるいは売り手の片側につき、クライアント利益の最大化を目指すことを職務とします。 そしてM&Aにおける多様な焦点を整理し、難易度の高いエグゼキューションを遂行する点に提供価値を置いています。
一方、M&A仲介は、買い手に対する売り案件のソーシング、または売り手に対する買い手のソーシング、そして互いの利害を調整しながら案件の成約に結び付けることに提供価値をおくケースが一般的です。
譲渡案件の獲得の仕方は企業により異なり、買い手と売り手が分かれているケースもあれば、一気通貫で買いも売りも担当するケースもあります。 未上場の中小企業であれば、片側のFA契約で進めるか仲介契約で進めるかは、顧客の好み次第です。小規模案件を対応できるFAが少ないため、中小企業のM&Aは仲介契約で行うという商慣習が生まれた歴史的背景があります。
職種とは
業界(職種)の未経験転職とは
未経験での転職は可能です。 M&A仲介会社の選考における評価ポイントは大きく分けて以下の3点となります。
①経営者など意思決定者への提案力と交渉力
②多様なステークホルダーをまとめ上げる調整力とマルチタスク能力
③会計・税務・法務などの知識を広く学び理解できる一定の地頭と意欲
具体的には、銀行、証券会社・保険会社・商社の営業担当や、営業に強みを持つ事業会社出身者の未経験の転職が非常に多いです。 未経験者採用が積極的な業界ですので営業能力が高く、経営者との交渉事が得意な方であれば幅広いご経歴の方に転職のチャンスがあります。
業界(職種)の転職支援事例
年収500万円→550万円
年収650万円→750万円+インセン
年収800万円→1,000万円
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年収事情
M&A業界はいま、日本で最も年収の高い業界といわれています。
2020年1月に東洋経済オンライン編集部が発表した上場会社平均年収ランキングでは、1位がM&A仲介のM&Aキャピタルパートナーズで2,478万円、3位がファイナンシャルアドバイザリー(FA)を行うGCAで2,063万円、それ以降も6位にM&A仲介のストライク、11位にM&A仲介最大手の日本M&Aセンター、12位にファイナンシャルアドバイザリー(FA)や事業再生コンサルを行うフロンティアマネジメントが並びます。 ここに名を連ねる会社には弊社経由で多くの方が転職されていますが、実際にかなりの年収を稼いでおられ、転職2~3年で年収が600万円→8,000万円まで増加した方もおられます。
業界のトッププレイヤーの年収は数億円にもなるので、トップスポーツ選手並みといっていいでしょう。
転職動向
M&A仲介業界では、案件の難易度が上がってきています。 決まりやすい案件はすでに営業しつくされており、何かしらの理由で簡単に売れない案件がマーケットに残っている傾向にあります。 そのため、「元気で明るい」営業の人材採用が多かった数年前とは変わり、以前よりも地頭や会計スキルの必要性が高まっています。