
M&A仲介業界はコロナ危機下においても、事業譲渡ニーズの増加からまだまだ成長が見込まれる市場とみられております。
それにともない弊社ではM&A仲介会社各社様より、M&Aコンサルタントポジションを中心に採用相談を数多くいただいております。
「日本で最も年収の高い業界」という魅力からも非常に人気な業界で、未経験採用が積極的な業界となりますので、営業能力の高さや、経営者との交渉が得意な方を中心に異業種からの転職も増加しています。
ここでは、はじめてM&A仲介業界への転職を目指すビジネスパーソンに向けて、業界の求人情報、採用ニーズはもちろん、業界理解を深められるM&A仲介業界の事業構造や業務内容についても解説していきます。
また、仲介だけでなくM&AアドバイザリーなどM&A業界全体について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
- 金融業界未経験からM&A仲介業界に転職するポイント
- 実際に未経験から仲介業界に転職した事例
- そもそもM&A仲介業界とはどのような業界か
監修者

株式会社ヤマトヒューマンキャピタル 代表取締役
一般社団法人日本プロ経営者協会 代表理事
堀江 大介 | Daisuke Horie
野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。
これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。
【書籍】
ポストコロナのキャリア戦略 経営×ファイナンス (ロギカ書房)
【保有資格】
・証券外務員一種
・FP(ファイナンシャルプランナー)2級


転職相談頂いた方にはメディア記事では書けない下記情報をお伝えします!
- M&A仲介業界の非公開&未経験OKの求人をご紹介
- M&A仲介業界転職後のキャリアの選択肢を解説
- M&A仲介業界のマイナス点、個別企業ごとの優劣をご説明
- 志望企業へ社長や幹部経由の特別ルートでの応募も可能
- 内定を取り切るマンツーマン面接対策を実施
☆M&A仲介業界に直接転職できない方も、1社挟んで業界にたどり着ける最短ルートを伝授
\転職意思が固まる前の情報収集も歓迎/
M&A仲介業界の転職市場の状況は?
国内の少子高齢化による事業承継ニーズの高まり、国内マーケットの成長鈍化、緩和的な金融政策による金余りなどを背景に、今後もM&A市場は活況を呈する見込みです。
加えて、中小企業の事業承継型M&A市場は最近ようやくメジャーな産業になって来た業界であるため、相対的にプレイヤーが少なく、まだまだ成長の見込みがあります。
M&A仲介業界は、大手金融機関や商社、メーカーなどで活躍された20代~30歳中盤までの方が未経験で転職されることが多く、非常に活気のある社風の会社が多い傾向にあります。
また、会社と会社の統合支援を行い、買収金額の数%を手数料として受け取るという非常に収益性の高い事業であるため、20代、30代でも年収2,000万円、3,000万円という高額な報酬を受け取れる業界でもあり、若手ビジネスパーソンに非常に人気のある職種と言えるでしょう。
そこで今回は、「M&A仲介業界への転職を検討される方」を対象に、詳細な仕事内容や報酬体系、面接で評価されるポイント、業界の未来像など詳しくご説明したいと思います。
M&A仲介業界への転職のポイントは何か?
未経験での転職は可能なのか?

未経験での転職は可能です。
M&A仲介会社の選考における評価ポイントは大きく分けて以下の3点となります。
- 経営者など意思決定者への提案力と交渉力
- 多様なステークホルダーをまとめ上げる調整力とマルチタスク能力
- 会計・税務・法務などの知識を広く学び理解できる一定の地頭と意欲
具体的には、銀行、証券会社・保険会社・商社の営業担当や、営業に強みを持つ事業会社出身者の未経験の転職が非常に多いです。
未経験者採用が積極的な業界ですので営業能力が高く、経営者との交渉事が得意な方であれば幅広いご経歴の方に転職のチャンスがあります。
現在の市場状況は?
M&A仲介業界では、案件の難易度が上がってきています。
決まりやすい案件はすでに営業しつくされており、何かしらの理由で簡単に売れない案件がマーケットに残っている傾向にあります。
そのため、「元気で明るい」営業の人材採用が多かった数年前とは変わり、以前よりも地頭や会計スキルの必要性が高まっています。
どのM&A仲介会社に転職するべき?

M&A仲介の中でも各社にそれぞれの強みがあり、自分に合った会社を選ぶことが大切です。
※上記企業名を知りたい方はこちらから
クライアント規模
M&A仲介会社の中でも相対的に大きな規模といえる譲渡価格5~10億円程度の中堅・中小企業の支援に注力している会社なのか、1億円程度の中小・零細企業を中心に支援している会社なのかで、働き方や身につく能力に差があります。
案件規模が大きくなれば買い手がPEファンドや大手事業会社も増えるためコミュニケーションの難易度が上がり、複雑なスキームの案件も増加する傾向にあります。
一方で小規模案件に注力するM&A仲介会社の魅力は、短い期間で多くの成約件数を経験できることです。
業界未経験の方で早く経験者に追いつきたい方はできるだけ早期に成約実績を残せる環境を目指すのも一つの手です。
M&A仲介譲渡案件の獲得方法
(提携先企業からの紹介、セミナー、DM送付→電話フォロー、WEB問い合わせ)
M&A仲介業界はいかに有望な売り案件を獲得するかに躍起になっている業界であり、その手法の違いが各社のポジショニングや給料制度を決めているため、案件獲得方法の違いは必ず確認するようにしましょう。
提携先企業からの紹介やWEB集客力の高い会社はそこに資金を投下しているのでインセンティブ率は低い傾向にあり、DMやテレアポなど各コンサルタントの努力によって譲渡案件を獲得している企業は高いインセンティブ率を用意する傾向にあります。
賞与還元率と成果の出しやすさ
M&A仲介業界の獲得収益における賞与、インセンティブ還元率は各社大きく異なりますので確認が必要です。同じようにM&A仲介手数料で1億円を稼いだ場合でも、会社によって年収で1,000万円~3,000万円以上もの差が出ます。
しかし、インセンティブ率だけで会社を選ぶのはお勧めできません。
というのも、1億円の手数料を稼ぐ難易度が会社によって大きく異なるからです。
1億円の手数料を稼いだ際の賞与還元率が10%なのか15%なのかは非常に大きな差ですが、その1億円の収益を上げやすい環境なのかどうかの方がより重要でしょう。
特化領域
M&A仲介の中には特化領域を持っている企業が存在します。
IT業界特化のM&A仲介会社や医療業界特化のM&A仲介会社など各社特色を出しながらマーケットにPRしています。
キャリア的には特化業界を作ることで対応できる領域は狭まるかもしれませんが、業界に精通しやすいためクライアントからの信頼を獲得しやすく営業上有利と言えるでしょう。
M&A仲介業界で求められる経験・スキルは?

スキル面において「営業力」×「財務の基礎力」を重視している企業が多く見られます。
中でも営業経験においては下記のような経験や能力があれば面接の機会が与えられる可能性が高いでしょう。
- 営業経験2年以上(上位営業成績)
- 新規営業の経験(法人営業なら尚可)
- 経営者等、最高意思決定者との商談、折衝の経験
業界問わず、金融機関、商社、不動産会社、MR/MS、人材サービス、メーカー、IT企業などの各業界の大手各社で高い成果、実績を挙げている方を採用しています。
ファイナンスの知見においては入社までに必須としている企業は多くないものの、簿記2級レベルの知識を推奨としている企業もあります。
また下記の資格は選考において歓迎要件とされることが多いです。
- 公認会計士(科目合格含む)
- USCPA米国公認会計士(科目合格含む)
- 税理士
- 中小企業診断士 …など
会計やエグゼキューション(M&Aの実行)のスキルに関しては、入社してからでも十分身に付けられます。
M&A仲介会社の経営陣が口をそろえて話すのは、「何よりも中堅・中小企業のオーナー経営者を心から尊敬し、役に立ちたいという気持ちがある方を採用したい」という点です。
もちろんいろいろなタイプの方が活躍される業界ではありますが、こうした気概がなければ、長期にわたって楽しみながら仕事に取り組むことはできず、仕事から得られる充実感・達成感も全く異なるレベルのものになってしまう可能性が高いです。
M&A仲介業界の採用職種は?

M&A仲介会社の主な採用ポジションは以下の3つの職種となります。
- M&Aコンサルタント職
- インサイドセールス職
- アナリティクス(エグゼキューションサポート)職
それぞれの仕事内容の範囲や、業務の分け方などは会社によって異なりますが、下記内容が各職種のオーソドックスな区分けです。
M&Aコンサルタント職
M&Aにおける譲渡案件のソーシング、経営者との商談、アドバイザリー契約の獲得、買い手企業のマッチング、エグゼキューション、クロージングまでの一連の流れを担当。
売手・買手企業の間に立って中立的な立場で交渉を行い、M&Aを成約に導くためのサポートを行う。
どのような業界へアプローチするか、売り手・買い手双方のニーズをどのように結びつけるか、自由な発想でビジネスを展開する能力が求められる。
買い手担当、売り手担当を分けてクライアントを支援するスタイルの企業と一気通貫で一人のコンサルタントが売り買い双方を支援する企業に分かれ、採用もそれに合わせて行われる。
- 経営者への提案営業で実績を有する方
- 経営者へのコンサルティングやアドバイザリー業務経験を有する方
- 会計士や税理士など会計バックグラウンドがあり、一定以上のコミュニケーション能力を有する方
インサイドセールス職
M&Aコンサルタントと連携しながら、DMや電話営業、会計事務所・銀行などの案件紹介者への紹介営業などを通じて、事業承継ニーズのある企業との面談機会創出を目指す職種。
面談機会創出後はM&Aコンサルタントへ顧客フォローを引く継ぐケースが一般的。
面談創出に向けて、1)業界の市場調査、ターゲットリスト選定力と2)ターゲットに対する最適なアプローチ戦略立案と実行力の双方が求められる。
- インサイドセールス業務経験者
- 営業経験があり優秀な成績を残されている方
- インサイドセールスを極める道とM&Aコンサルタント職へ異動する双方の道が用意されている会社が多い
アナリティクス(エグゼキューションサポート)職
事業、財務、税務、法務などの専門知識を活用し、買い手企業への提案資料となる譲渡企業の企業概要書(Information Memorandum:IM)作成や譲渡企業より収集した財務資料を基に行う企業価値評価(valuation)などM&Aにおける分析、資料作成領域を担当する。
その他にも、LOI/SPAに関する契約書類の作成やDDに向けた資料準備および質疑応答サポートなど、M&A実務(エグゼキューション)を主に担当する専門職。
- officeによる資料作成(特にパワーポイントやExcel)経験を有する方
- 簡易な事業DD、財務DD、法務DD(企業間の契約書チェックを含む)経験のある方
- 基礎的な財務の知識やofficeスキルがあればポテンシャル採用を行うケースもある
主な転職者のバックグラウンドは?

以下のようなバックグラウンドを持った方の転職が多い傾向にあります。
金融機関での法人・個人向けの営業経験者
- 営業経験2年以上
- 営業として優秀な実績を残されている方
- 財務の基礎力あれば尚可
事業会社の法人営業経験者
- 営業経験2年以上
- 経営者、経営幹部との接触経験
- 営業として優秀な実績を残されている方
- 財務の基礎力あれば尚可
公認会計士など財務のバックグラウンドを持ち一定のコミュニケーション能力を有する方
- 監査法人の経験2年以上 など
- 監査業務のみでもポテンシャル採用の可能性あり
- 顧客とのコミュニケーションが得意な方
M&A仲介各社が営業成績が高い方を欲しているのは、オーナー経営者との信頼関係構築力がM&A仲介業務で成果を出す上で非常に重要な要素である為です。
また、公認会計士など公的な資格保持者は経営者から信頼されやすく、また財務の基礎力を有しているため採用可能性が高いと言えます。
実際に転職後ご活躍の方も多く、監査法人時代よりも年収が数倍になっている方も多くおられます。
M&A仲介への年齢別転職のしやすさは?

M&A仲介への転職は未経験でも十分可能です。
しかし転職活動の難易度や、必要なスキルも年代によって異なります。
20代
前述の通り地頭や会計スキルなどのポテンシャルを見られるケースが多く、未経験からの転職も十分可能です。
30代
未経験からの転職も可能ですが、30代後半から転職可能性はかなり低くなります。
30代では未経験でも非常に優秀な方の採用をする企業が多いようです。
年齢制限があるわけではありませんが、未経験では30代後半くらいまでが採用の上限だと言われています。
40代になると転職活動はかなり厳しいものになってくるでしょう。
M&A仲介への転職で持っていると有利な資格は?
M&A仲介への転職において、「これがあれば有利になる」という資格はありませんが、全く同じ能力・経歴の転職者がライバルとして現れた場合には、「会計士」の資格は比較的有利になると言えます。
しかし、資格の保有は求められないものの、会計系の知識はあった方が良いため、簿記1級や会計士などは知識を持っていることを表す材料として適しております。
M&A仲介への転職におススメの本は?

ポストコロナのキャリア戦略
~経営×ファイナンス~(ロギガ書房)
- 業界に精通した共著者がM&A・事業再生・PEファンド業界を徹底解説、
未経験から経営やファイナンスのプロフェッショナルキャリア構築法を伝授 - 業界の主要プレイヤー経営陣が集結
(PWCアドバイザリー、日本M&Aセンター、バトンズ、
山田コンサルティンググループ、マラトンキャピタルパートナーズ、その他大手PEファンド) - 弊社代表とマラトンキャピタルパートナーズ取締役和田耕太郎氏の共著
M&A仲介業界への転職成功事例は?
弊社を通じてM&A仲介業界への転職に成功した事例をいくつかご紹介します。

未経験からM&Aコンサルタントへのキャリアチェンジを実現
【学歴】私立大学卒
【年齢】32歳
【前職】MR

大手証券会社からM&A仲介に転職、1年で年収が4倍に。
【学歴】国立大学卒
【年齢】25歳
【前職】証券会社

総合商社から大手M&A仲介会社へ転職
【学歴】私立大学卒
【年齢】27歳
【前職】総合商社
M&A仲介業界の求人例は?
弊社の取り扱っているM&A仲介業界の求人例をいくつかご紹介します。
未経採用コンサルタントポジション
報酬:900~1,200万円+イグジットボーナス
・中堅、中小企業に対するM&A提案業務(案件発掘~エグゼキューション~クロージングまでの一連の流れを担当)
・どこの業界を狙うかはそれぞれの担当に任せれている為、自由な発想でビジネスを展開可能
・入社当初は、上席の案件に同席しM&A実務を学ぶOJT教育スタイル
創業メンバーポジション
報酬:500~1,500万円+インセンティブ+SO
・中堅、中小企業に対するM&A提案業務(案件発掘~エグゼキューション~クロージングまでの一連の流れを担当)
・社内独自システムを活用した営業リスト抽出、DM発送などをシステマチックに行うことが可能、案件成約に集中して働くことができる体制
M&A担当ポジション
報酬:700~820万円程度+決算賞与、手当
・M&A戦略の立案
・財務デューデリジェンス、ビジネスデューデリジェンス、バリュエーション等FAS業務
・M&A成立後のPMI業務
・経営アドバイザリーサービス
未経験可M&Aコンサルタント
報酬:360万円以上+インセンティブ
・事業承継に悩みを持つ中堅中小企業様の企業価値算定
・企業分析
・相手候補の選定及び条件交渉、決済まで一気通貫
そもそもM&A仲介業界とは?
M&A仲介ビジネスの事業モデル、片側FAと仲介の違いとは?

M&A支援を生業とするプレイヤーには買い手・売り手のいずれか片側と契約しアドバイザリーサービスを提供するファイナンシャルアドバイザリー(FA)と、買い手・売り手の間に入りM&Aを成約に導くM&A仲介があります。
厳密にはM&A実行フェーズにおいて、財務DDを外注する会計事務所や買収資金の融資をお願いする金融機関など複数のプレイヤーと連携し、プロジェクトを進めますがここではM&A案件のフロントに立つファイナンシャルアドバイザリー(FA)とM&A仲介に焦点をあてて話を進めます。
ファイナンシャルアドバイザリー(FA)は買い手あるいは売り手の片側につき、クライアント利益の最大化を目指すことを職務とします。
そしてM&Aにおける多様な焦点を整理し、難易度の高いエグゼキューションを遂行する点に提供価値を置いております。
一方、M&A仲介は、買い手に対する売り案件のソーシング、または売り手に対する買い手のソーシング、そして互いの利害を調整しながら案件の成約に結び付けることに提供価値をおくケースが一般的です。
譲渡案件の獲得の仕方は企業により異なり、買い手と売り手が分かれているケースもあれば、一気通貫で買いも売りも担当するケースもあります。
未上場の中小企業であれば、片側のFA契約で進めるか仲介契約で進めるかは、顧客の好み次第です。小規模案件を対応できるFAが少ないため、中小企業のM&Aは仲介契約で行うという商慣習が生まれた歴史的背景があります。

M&A仲介業界の給与水準は?

M&A業界はいま、日本で最も年収の高い業界といわれています。
2020年1月に東洋経済オンライン編集部が発表した上場会社平均年収ランキングでは、1位がM&A仲介のM&Aキャピタルパートナーズで2,478万円、3位がファイナンシャルアドバイザリー(FA)を行うGCAで2,063万円、それ以降も6位にM&A仲介のストライク、11位にM&A仲介最大手の日本M&Aセンター、12位にファイナンシャルアドバイザリー(FA)や事業再生コンサルを行うフロンティアマネジメントが並びます。
ここに名を連ねる会社には弊社経由で多くの方がご転職をされておりますが、実際にかなりの年収を稼いでおられ、転職2~3年で年収が600万円→8,000万円まで増加した方もおられます。
業界のトッププレイヤーの年収は数億円にもなるので、トップスポーツ選手並みといっていいでしょう。
しかし同じM&A仲介会社の中でも報酬制度が大きく異なりますので転職先を選ぶ際は注意が必要です。M&A仲介業界の報酬制度のパターンは大きく3種類に分けられますので下記を参考にしてください。
(1) 固定給は安いが、インセンティブが高い会社群(粗利の20~40%が年収)
(2) 固定は高いが、高額なインセンティブ制度はなく会社業績に基づき一定の賞与を支給する会社群
(3) 1)と2)の間程度の分配率を設定する会社群
1)~3)のどの企業群に転職したとしても非常に年収の高い業界であることには変わりありません。
M&A業界の年収が高い理由を端的に言ってしまうと事業の収益性が非常に高いからです。
その理由は下記3点に集約されます。
①株式会社という最も大きな仲介商品を扱っていること
②クライアント企業に対する収益インパクトが非常に大きいこと
③失敗した場合のネガティブインパクトが非常に大きいこと
まず①については、M&Aは世の中の仲介料、あるいはアドバイザリー報酬を収益とする商材の中で最も大きな金額が動きます。
人材紹介や賃貸、不動産など同種のビジネスモデルはたくさんありますが、企業の時価総額という、世の中で最も大きな価格のつく商品を仲介し、そこに一定の%をかけて、フィーとするので、非常に収益性の高い事業になります。
②と③は同じことを逆に言っているのですが、M&Aは成功しても失敗しても非常に大きなインパクトを経営に与えますので、高額のアドバイザリー料や仲介料を払ってでも、よりよいM&Aを実現したいという考えになることはイメージできるのではないでしょうか。

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M&A仲介の業務内容は?

上図のようにM&A仲介の業務内容は大きく「ソーシング」と「エグゼキューション」のフェーズに分かれます。
ソーシングの手法は各社それぞれで異なりますが、
1)アウトバウンド
テレアポやDM等を用いたアポイントの獲得
2)提携先からの紹介
提携先金融機関・会計事務所などからの事業承継ニーズを有する企業ご紹介の獲得
3)WEB集客インバウンド
Web集客やSNS、YouTubeなどをページやHPを利用したオンライン上の問い合わせ、資料請求等インバウンドを活用したアプローチ
上記のような方法を用いて、アポイントを取得し、オーナーの事業承継ニーズのヒアリングのために企業へ訪問します。
オーナー経営者様が現在抱える課題をお伺いしながら、企業売却のご相談を複数回行い、M&Aを進めるご意思が固まった後に、仲介契約の締結(案件化)を行います。
エグゼキューションとは、M&Aの手続きの実行~クロージングまでのフェーズとなります。
譲受企業に対して、譲渡企業の打診を行います。企業価値評価や企業概要書の作成を行い資料を元に譲受企業への打診を行います。
譲受企業側とも提携仲介契約が締結されると、トップ面談、企業訪問・見学を行い、譲渡価格や従業員の処遇などを交渉します。交渉が纏まると基本合意契約の締結へと進みます。
基本合意契約締結の後、譲受企業側による買収監査(DD)が行われます。
※買収監査(DD)は会計事務所などに外注するケースが多い
譲受企業側から派遣された公認会計士などのデューデリジェンスチーム(DDチーム)が財務監査、税務監査を実地で数日かけて行います。
加えて、最近は弁護士を派遣しての法務監査や経営コンサルタントを派遣してのビジネス監査などを実施するケースも増加しています。
そして、最終的に株式譲渡契約書に調印を行い、買い手は譲渡代金の支払い、売り手は株式の譲渡などを行い、M&Aプロジェクトのクロージングとなります。
このようにM&Aコンサルタントの仕事は、事業承継という企業経営者の人生最大の意思決定とも言える決断を専門知識と情熱を武器にサポートする非常に魅力的な仕事です。
短期間のうちにさまざまな業界のM&Aに関与し、多様なビジネスモデル・経営者・組織・資本構成などに触れる体験は、ビジネスパーソンにとって非常に重要な経験となるでしょう。
M&Aコンサルタントの一日の流れは?
08:30- アポイント準備
09:30- 外出
10:30- 事業承継ニーズを持つ企業オーナー様とのアポイント①
12:00- ランチ
13:00- 事業承継ニーズを持つ企業オーナー様とのアポイント②
15:00- 事業承継ニーズを持つ企業オーナー様とのアポイント③
16:30- 帰社 翌日アポイント資料準備、面談経営者への次回提案内容準備
20:30- 帰宅
M&A仲介業界では「成果をしっかりあげる」という前提に遠方のアポイント後は会社に戻らず、そのまま自宅で資料作成を行う方など自由な働き方が認められている会社が多いです。
日中は集中的にアポイントに行き、移動時間やアポイント後に資料作成やDM発送、テレアポを行うケースが多いですが、企業によっては分業制をとってアポイント獲得についてはインサイドセールスが行うケースなどもあります。
M&Aコンサルタントは激務?
忙しさはその時々の手持ちの案件次第となります。
案件が順調に進めばその中で業務の繁忙度は上がり、手持ちの案件が無いと新しい案件を作らなければならず、工数が圧迫されてしまいます。
確かに激務ではありますが、それに見合うリターンも大きいでしょう。
また、働き方は会社によって異なり、インサイドセールスが居る会社であれば、テレアポをすることはあまりありません。
しかし、自分で営業を行い取ってきた案件を回すという、一気通貫の場合もあります。
「自分にぴったりな会社を選びたい」とお考えの方は、ぜひ弊社にお気軽にご相談ください。

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M&A仲介業務経験後のキャリアの可能性は?
M&A仲介業におけるポストキャリアとしては下記のパターンが一般的に考えられます。
- 同業内での転職
- 同業での独立起業
- 事業会社M&A担当への転職
- M&A仲介からM&Aアドバイザリー(FA)への転職
- 中小企業向けのPEファンド、経営コンサルティングファームへの転職
M&A仲介業界でご活躍されている方は年収が非常に高くなるためどこに転職しても年収が大きく下がってしまう方が多いです。
そのため現職で働き続け早期リタイヤを目指すという外資系投資銀行に長く所属する方と同じような発想になる方も多くいらっしゃいます。
成果が出ている方はよりインセンティブ率の高い会社に転職し、年収UPを狙う方や同業で独立する方も非常に多い業界です。
また、最近増えてきたのはM&A仲介会社からクライアントである事業会社のM&A担当への転職です。
アドバイザーから自分が買収し、事業経営に関与する立場へ移りたいというニーズをお持ちになる方は一定数いらっしゃいます。
また近しいニーズでPEファンドを目指される方もおられますが、こちらはなかなか採用ハードルが高く狭き門と言えます。
しかし、稀にスモールキャップのPEファンドであればM&A仲介出身者を採用対象としている会社もありますので、ご関心がありましたら弊社へお問い合わせ下さいませ。
最後に、最近ちらほら見かけるようになってきたのは、稼いだ資金と事業承継M&Aのノウハウをもとに自ら中小企業を承継し、オーナー経営者を目指す方です。
非常に高額な年収を獲得できる可能性があり、またあまり知られていませんが、事業会社のM&A担当への転職や独立、事業を承継しオーナー社長を目指す方など、意外とキャリアの選択肢の広い仕事がM&Aコンサルタントと言えるのではないでしょうか。
コロナショックとM&A市場の状況は?
コロナ危機直後、M&A業界の業績と採用活動は一瞬止まったように見えましたが、その後すぐに回復し現在はコロナ前よりもさらに好調に見えます。
この度のコロナ危機が「いつ事業を次の世代に譲ろうか」とタイミングを見計らっていた経営者にとって、M&Aを本気で検討する一つのきっかけになっているという背景あるようです。
「コロナでこの先、何が起こるかわからない」「もっと厳しい状況に陥ったら、事業が売れなくなってしまうかもしれない」という不安からM&A会社への問い合わせが増えています。
リーマンショックなどこれまでの経済危機では、実体経済の影響が金融市場に波及し金融危機が起こり、買収企業やファンドなどの買収サイドの動きがとまる傾向にありました。
しかし、今回の危機では実態経済には大きな打撃を与えましたが金融危機には至らず、買収資金の出し手である金融機関の融資が止まっていないこともM&A業界が活況な理由でしょう。
新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年2月~3月のあたりの想定では、破産・再生系の案件は増えるかもしれませんが、M&Aの件数そのものは減るだろうと考えていた業界の方が多かったように感じます。
しかし現在の状況をみていると、バブル崩壊やリーマンショックとは異なり、金融機能が麻痺することなく、必要なところには買収資金が向けられ、また事業譲渡ニーズも非常に多いことからM&A市場はまだまだ成長が見込まれると見ています。
M&A仲介業界の企業一覧

転職相談頂いた方にはメディア記事では書けない下記情報をお伝えします!
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