監査法人を2年で退職、M&Aプロフェッショナルキャリアへ

今回は、専門性・スキルアップため監査法人を2年で退職、M&Aプロフェッショナルキャリアへと転職されたM.Sさんにお話を伺いました。

プロフィール

M.Sさん(26)
監査法人を2年で退職、M&Aプロフェッショナルキャリアへ。
年収600万円→650万円に。
転職の目的は専門性・スキルアップ。

担当コンサルタント

堀江 大介 |Daisuke Horie

野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。

目次

経歴と転職理由

樋口

これまでのご経歴と、なぜM&A業界に転職しようと思ったのかを教えてください。

I.Kさん

大学卒業後公認会計試験に合格し大手監査法人に1年10か月勤めた後、大手コンサルティング企業のFAS事業部に入社しました。

元々会計士試験を受験する際にM&Aについて勉強する機会があり、その際にM&Aに興味を持ちましたが、会計士試験に合格したからにはまずは監査法人に入所するべきであると考え監査法人で勤めることにしました。

しかし、M&A業界は少しでも若いうちに転職した方が良い業界だと考えていたこともあり、入社して1年たった頃にどうしてもM&Aに関わりたいという思いが大きくなり、その時にヤマトヒューマンキャピタルの担当の方のTwitterの投稿を見てご連絡しお世話になることにしました。

仕事内容について

樋口

現在の仕事内容を教えていただけますか。

I.Kさん

現在のメインの業務はFA業務と企業価値算定です。

FA業務ではプレスリリースや公表日、効力発生に向けて、クライアント様と日々連絡を密に取りながら業務を進めています。

企業価値算定は、クライアント様から頂いた資料を基に中間報告や最終報告などの期日までに企業価値の算定を行う業務です。

クライアント様はだいたい10億から30億ほどの売り上げ規模の企業様で、売り手となる企業様、買い手となる企業様のどちらを担当することもあります。

直近では、親子間の株式交換で経営統合をする案件で子会社側のFAを務めたのですが、ようやく公表することができました。

この案件でもフロントとして連絡や企業価値算定、特別委員会の資料作成などデューデリジェンス以外のほぼすべての業務を行いました。

面白い点と大変さを感じる点

樋口

今の仕事の最も面白いと感じる点と大変さを感じる点を教えてください。

I.Kさん

面白いと感じる点も大変さを感じる点も同じであると感じているのですが、自分一人で業務を進めることが多い点です。

FA業務では、クライアント様のリーガルアドバイザーや弁護士の方との連絡や相談など、ほぼすべての業務を私一人で行い、わからないことや困ったことがあれば上席であるマネージャーに相談するという進め方です。

前職では自分一人で行う業務はほとんどありませんでしたので大変だと感じる一方、一人でディールを進めているという実感があるのでやりがいや面白さを感じます。

会計士のキャリア

樋口

初めて転職されて、会計士のキャリアについて感じることはありますか。

I.Kさん

何か一つ強みを持つという事が大切であると感じます。私は会計士試験に合格していますが、監査法人から出て転職してみると、スキルや知識が豊富な人ばかりで私は全く足りていないと痛感することばかりです。

とはいえ、転職したことでスキルや知識は勿論のこと、考える力や自分で工夫して解決する力もついたと感じますし、絶対に逃げない胆力というか、最後までやりきるグリップ力も得られたかなと思います。

キャリアビジョンについて

樋口

今後のキャリアビジョンについて教えてください。

I.Kさん

まだ現職で学べる事ややりきっていない事も多いですし、転職した際も3年ほどはここで学びたいと考えて入社しました。

その後はまだ具体的には考えていませんが、バイサイドや独立に興味があります。

バイサイドに関しては、今担当させていただいている案件の企業様が今後M&Aをして会社を大きくしていきたいというご意向をお持ちなのですが、担当者様とお話ししていると、自分が将来このような立場で一つの会社を大きくする仕事は一つビジョンとして描くことができると思います。

起業に関しては、M&Aのアドバイザーやバリュエーションを行うなど様々な選択肢はありますが、独立した人に話を聞くと税務に関しての業務など、現在の業務の範囲でない分野も行う必要があるので、全てを網羅しなくてはいけない分ハードルは高いと考えています。

報酬や職場環境の変化

樋口

報酬や職場環境に関しては変化がありましたか。

I.Kさん

前職と入社時はほぼ変わらない年収でしたが、今年は残業代も合わせると100万円ほど増えました。

また、毎年4月に決算賞与があるのですが、前回の4月は入社して間も無く賞与をもらえる立場ではなかったので、次回の4月に初めて評価が出て賞与を受け取ることができるのでさらに増えることが期待できますし、どのような評価がされるかが楽しみです。


環境に関しては、残業は監査法人の倍はしています。また、監査法人と比較すると、アドバイザリーという職業柄もあるとは思いますがメンバー同士の人間関係が非常にウェットな関係だと感じます。

成果が上がらない時は叱責されることもありますが、理不尽に頭ごなしに怒鳴られることやパワハラと感じることはありません。

ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点

樋口

今回初めてのご転職でしたが、ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点を教えて下さい。

I.Kさん

2点あります。

1点目はM&A業界やファンドを専門とされているので、業界知識や企業知識やリアルタイムな情報が入手できる点が最もよかった点です。

2点目は、面接の練習をしていただいた点です。なぜ事業再生でなくM&A業界を選んだのかなど、質問の想定もしていただいたので自信を持って面接に臨むことができました。

監査法人で働く方へのメッセージ

樋口

転職を経験した先輩として監査法人で働く方へメッセージやアドバイスをお願いします。

I.Kさん

M&A業界というと華やかなイメージがありますが、その裏にはアドバイザリーの努力や苦労があります。

興味があることはまず一歩だと思いますが、相当の覚悟を持って転職した方が良いと感じます。

また、監査法人時代では求められなかった、相手が何を求めていてそれをどう伝えるのかのコミュニケーション能力など、相手の立場で考えるという事が大きく求められます。

もし、相応の覚悟があれば、なるべく早く行動を始めた方が良いと思います。

私とほぼ同時期に監査法人で6年仕事をしていた方が転職してきましたが、正直なところ監査法人での業務経験の長さがM&A業務に活きているようには見えません。

その方も以前からM&A業界に興味があったという事なので、挑戦したい方は半年でも1年でも早く挑戦してみてください。

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