証券会社から育休で5年のブランクを挟み、日系大手コンサルティングファームへ転職

プロフィール

K.Yさん(32)
証券会社の営業からM&Aアドバイザリーファームに転職。
850万円→400万円に。
転職の目的は専門性/スキルアップ。

担当コンサルタント

樋口 一成|Kazunari Higuchi

野村證券にて、経営者・事業法人へのコンサルティング営業に従事。経営者とのコミュニケーションから、経営の悩みは資金面以上に人材面にあると感じたこと、また自分自身を含めキャリアに悩むビジネスパーソンが非常に増えていることを痛感したことがきっかけとなり、当社にジョイン。

目次

仕事内容について

樋口

現在の仕事内容を教えてください。

K.Yさん

現在、私の仕事はM&Aのソーシングの部分にあたります。
売り手さんからアポイントを取ってきたりといった部門からスタートし、そこでさらに案件化、中でもそのスタートの部分一番最初に売り手のリストの中からお電話をして、「話を聞いていただけませんか」という形でアポイントをとって、専門のコンサルタントさんにそこから引き継ぐという、本当に最初の最初の部分の仕事をしています。

樋口

ちなみに、そのリストはどういった形で手に入れているんでしょうか?

K.Yさん

さまざまです。
一番多いのは、買い手の企業さんから、どういった企業さんが欲しいかというお話をお伺いして、専門のコンサルタントがそれにのっとってリストを出してきて、そのリストをさらに買い手さんに戻し、マルバツをつけていただいてマルになった部分に私が電話していくというパターンが一番多いですね。

他のパターンだと、名指しで「この企業」と買い手さんがおっしゃっていた企業さんにアプローチしていくというような方法。
大体、その2つのパターンが多いです。

樋口

買い手・売り手はそれぞれどういった会社なんですか?
売上規模であったり、上場企業なのかそうでないのか。

K.Yさん

売り的に関しては、非上場の企業さんがほとんどです。
規模でいいますと、買い手企業にもよるところなんですけれども、大体10億円から50億円ぐらいの企業さんが多いように思います。
買い手の企業はほとんどが上場企業ですね。

私の上司が、こういう企業は買収意欲が旺盛なんじゃないか、という企業を出してきて、そこにお電話させていただきます。

買い手企業については上場企業や、上場していなくても意欲が旺盛そうな企業が多いですね。

樋口

買い手と売り手はどちらにアプローチすることの方が多いんですか?

K.Yさん

私は現状、売り手企業がほとんどです。8割方売り手企業ですね。

樋口

何か業種であったり、地域などに縛りはありますか?

K.Yさん

ほとんど縛りはないです。
私たちがソーシングを手伝うというサービスがあって、それをやりたいという企業さんのニーズを持ってきてというようなイメージですね。

樋口

何件ぐらいのリストが上がってくることが多いんですか?

K.Yさん

大体10件以上が多いですが、一番私がやった中でも数が多かったのは2000件の薬局さんに当たるというようなものもありましたね。
案件によってというようなところですね。

大体1日当たり30件程度の電話をかけて、業界にもよるのですが、大体平均して10%から15%ぐらいのアポ取得率ですね。

しかし、実際に今まで私が1年間仕事をしてきて案件化したのは、実は1件しかないんです。
アポイントの時点では、ちょっと話を聞いてみようかという軽い気持ちで聞いていただけるような方も多いんですが、案件かするとなるとかなり低い率になりますね。

経歴と転職理由

樋口

これまでの経歴となぜM&A業界に転職しようと思ったか教えてください。

K.Yさん

私は新卒で野村証券に入社しまして、5年3ヶ月リテール営業をしていました。
育休後に復帰しようとしたら、子どもを保育園に入れることができずに復帰を断念し、そのタイミングで退職しました。

退職してから今の会社に再就職するまでの1年間はコンサルティングファームですとか、ファンドへの関連企業に勤務する方へのインタビューの音声を記事化する仕事を内職的にしていました。

樋口

その中でなぜ今の会社コンサル業界に転職しようと思われたのか教えてください。

K.Yさん

再就職するまでの1年間、そういう話をたくさん聞いていたので、その中でM&Aやそれに携わる人に興味を持ったことがきっかけです。

じゃあ実際に自分でやってみよう、と思ったきっかけとしては前職の最初、お付き合いがあったオーナー様が後継者は親族ではなく、社内の幹部の人にお願いしたいという話を何となく聞いていたんですけれども、数年後、私が転勤で別の場所で仕事をしていた時に亡くなられたというのを聞いて、そのオーナーの意思とは違う形での承継になったという話を聞きました。

さらに、数年後、全く別の会社に吸収されてしまって、そのオーナーさんが大事にしていた事業がなくなってしまったというニュースを目にすることがあって。
私も事業承継に携わってそういう方の力になれるのであれば、それがいいなという風に感じました。

後は単純に前職での営業経験や、金融商品の営業は架電もしていたので、その辺の経験は生かすことができるかなと考えました。

業務のキャッチアップについて

樋口

野村證券を辞められてから現職に入社するまでどれぐらい期間があったんですか?

K.Yさん

大体4年になりますね。

樋口

一般的に4年ブランクがあるとなかなかその後、仕事でのキャッチアップは難しいのかなと思います。
特に今回は専門的な業界というところもあって、その部分のキャッチアップはどうでしたか?

K.Yさん

架電での営業は前職で経験していたので、そこまで苦にはならなかったかですね。

私の前に入っていた先輩方がアポイントをものすごく取るような方だったので、そういった方に相談しながら「どういった話し方をすれば取れるよ」とか、「こういう形でお話すれば受付の突破ができるよ」とか、相談しながらできたので良かったと思います。

業界理解に関しては、コンサルタントさんがしっかりサポートしてくださって、先程ちらっとお伝えした薬局などは結構特殊な部分も多いので、コンサルタントさんがフォローしてくれて、覚えておく必要があることなどを教えてくれました。

樋口

結構現場では学んで実践していくというケースが多かったんですか?

K.Yさん

そういう形が多かったです。
やってみてぶち当たったところで相談しながら、というような感覚ですね。

仕事のやりがいについて

樋口

今の仕事での「やりがいだな」と思うポイントを教えてください。

K.Yさん

やはり自分で取ったアポイントがしっかりクロージングした時はうれしかったですし、「引き合わせてくれてありがとう」とお店のオーナー様にも言われた時も嬉しかったです。
また、担当コンサルタントさんに「本当にありがとう」と言っていただいた時はやって良かったなと思いました。

また、クロージングしなくても、「このリストだと取れないんじゃないの」というようなリストでしっかりアポイントが取れたり、前回一緒の案件で動いたコンサルタントさんに「もう一回この仕事もお願いしたい」ということで、リピートしていただけるとしっかりやって良かったなとやりがいを感じます。

大変なことについて

樋口

逆に、今の仕事で大変なことはありますか?

K.Yさん

私の場合、売り手企業への架電がほとんどなんで、断られてしまうことの方が圧倒的に多いですし、受け付けの時点でブロックされることも多々あるので、一日の中で一度も担当者と喋れなかったという日なんかも結構ザラにあります。
その辺はもう断られるのに慣れるしかありません。
断られるのに慣れるまでは結構辛いものがありました。

樋口

証券会社時代も断られる経験は多かったのかなと思いますが、それと比較して、今と証券会社はどちらの方が断られますか?

K.Yさん

断られる率でだと、多分今の仕事の方が圧倒的に多いと思います。

証券会社自体はリテールだったので、結果的にお断りになっても、ご本人と喋れることは結構多かったんですが、今だとその目的のオーナー・キーマンにたどり着けず…まず自分の話したいことがその本人に伝えられないというもどかしさ、しんどさはありますね。

働き方について

樋口

1日の働き方、仕事の流れについて教えてください。

K.Yさん

現在はインサイドセールスで、週に1回の出社という形で、週4日は家で働いています。

子供を幼稚園に送り届けてから家に帰ってきて、そのまま9時からスタートして、お昼休憩を取り、時短なので4時に仕事を終了して、そこから少し家事を片付けて5時に子供をお迎えに行き…というような生活パターンですね。

樋口

それでも件数は担保できてますか?

K.Yさん

電話の件数はどうしてもやっぱりフルでやってる方よりは少なくなってしまいますが、アポ率という部分ではしっかり取れているかなと思いますね。

身につく能力

樋口

今のお仕事でどういった能力が身につくのか教えてください。

K.Yさん

基本的には電話でのアポイントなので、相手が見えない状態です。
顔も見えないような状態になりますので、簡潔に分かりやすく、こちらの意図を伝える能力や、こちらの知りたいことを教えてもらうためにはどうやって話したらいいか、という話し方が身に付くと思います。

また、瞬発力も必要になってきますので、瞬発力は身についているかなと思います。

初回のお客さんのアポイントを取って、コンサルタントに橋渡しするようなイメージの仕事であるため、社内調整やコミュニケーションの部分は身に付くんじゃないかなと思います。

ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点

樋口

ヤマトヒューマンキャピタルを利用してよかった点を教えてください。

K.Yさん

やはり特筆するすべき部分は面接対策の部分だと思います。
事前に質問事項なんかを教えていただいたんですけれども、面接の際に聞かれた質問を全てしっかり網羅されていたので、これはかなり驚きました。

あとは、私のキャリアとして途切れてしまっているような部分ですとか、子供がいてしっかりバリバリ働くことができないというようなライフプランの中にも合わせてしっかり提案してくださったので良かったです。

キャリアプランについて

樋口

今後のキャリアプランや目標を教えてください。

T.Eさん

今は子供が幼稚園児なので、ある程度大きくなるまではこのインサイドセールスの仕事をしっかりプロとしてやりたいなと考えています。

あとは、私が入社する1年ちょっと前にできた組織なので、マネージャー的な役割にも挑戦したいかなと思ってます。

子供が大きくなってからは、そのままマネージャー的な役割で大きくなるのか、今お世話になっている専門コンサルタントのような仕事に挑戦するか、というのはまた考えたいですが、わりと色んな選択肢があるのかなと思ってます。

コンサル業界を目指す方へのメッセージ

樋口

コンサル業界を目指す方にメッセージをお願いします。

T.Eさん

大変なこともかなり多い仕事ですが、楽しいですし、やりがいのある業界だなとは思ってます。

やはり前職はどうしてもリテール営業がほとんどで、オーナーさんと一緒に仕事をすることはほとんどなかったんですけれども、こういう仕事じゃなければお話できないお客さんなんかも多いです。

また、少なくともうちの会社ってわりと裁量があるので、自由に仕事もでき、自分次第で多くの経験値を積むことができるんじゃないかと思います。

金融業界のリテールをやって、では仕事に復帰しようって思った時に金融業界に戻るのか、新しい仕事をするのかっていう風に結構悩んだりはしたんですけれども、やっぱりこっちの業界に来て良かったなと思ってます。

皆さんも是非志望していただきたいです。

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