大手証券会社投資銀行部門からM&Aアドバイザリー企業へ転職した方のインタビュー

今回は、専門性・スキルアップのため証券会社の投資銀行部門からM&Aアドバイザリーファームのファイナンシャルアドバイザリーへと転職されたS.Aさんにお話を伺いました。

プロフィール

S.Aさん(30)
証券会社の投資銀行部門からM&Aアドバイザリーファームのファイナンシャルアドバイザリーに転職。
年収800万円→900万円に。
転職の目的は専門性・スキルアップ。

担当コンサルタント

堀江 大介 |Daisuke Horie

野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。

仕事内容について

堀江

現在の業務内容を教えていただけますか。

S.Aさん

M&Aを中心として、フロント業務からその後の工程の部分であるPMIまでを一気通貫で行っております。

私が所属しているのは、M&Aチームです。PMI中心のリーダーとエグゼキューション中心のリーダーがおり、その中でプロジェクトごとに5人ずつのチームを組んで動いています。私自身は現在未上場のお客様を中心に動いていますが、会社としては上場未上場や業界を問わず、幅広く手掛けています。

今後は上場会社を対象とする大規模M&Aや、中小企業向けのM&A等、幅広く携わっていく予定です。

経歴と転職理由

堀江

これまでのご経歴とFA業界を選んだ理由を教えてください。

S.Aさん

大学卒業後、大手証券会社に入社し、投資銀行部門の中でも営業に近い業務内容の部署に配属され、上司の下に付きプロジェクトを動かしていました。

その後はリテール営業に配属され、個人のお客様や小規模企業のオーナー様に対して投資提案をしていました。それらの業務の中で、営業だけでなく企業分析や、よりテクニカルな作業も経験したいという思いが強くなり転職活動を開始しました。

その中でも、FAだけでなく幅広い業務を経験したいという考えから、PMIやコンサルなどにも携わることができる企業という点を軸に選びました。

活きた経験

堀江

前職での経験はどのように活きていますか。

S.Aさん

現職でもお客様に直接お会いする機会は多く、前職で1年目から自分のお客様を持って営業活動をしていた経験が非常に活きていると感じます。

またM&A案件にも関わった経験があるので、その点ではキャッチアップするのに役立っているかと思います。

お客様と直接接する仕事であるので、関係性をいかに上手く構築するか、というスキルは重要かと思います。

必要なスキル

堀江

今後身につけなければならないと感じる部分を教えてください。

S.Aさん

2点あります。

まず1点目はコンサル特有かもしれませんが、ロジカルシンキングや仮説思考です。この点は今まで意識してこなかった部分ですので癖付けることに苦労しています。

2点目はスピード感です。資料作成など全ての業務において必須なスキルであり、前職とは全く異なっている点であると感じます。

この2点はキャッチアップが必要な部分であると感じます。

仕事のやりがいについて

堀江

入社して1ヵ月と少しですが、今の仕事のやりがいを教えてください。

S.Aさん

入社前から抱いていたイメージとほとんど変わらず、やりがいを感じています。

実際に入社して少し異なったのは、コンサルのアソシエイトのような仕事はお客様と直接接する機会はあまり多くないかと思っていたのですが、実際にお会いしてお話することも多く、その点でもやりがいを感じています。

仕事の苦労する点

堀江

逆に苦労を感じる部分を教えてください。

S.Aさん

先ほども少しお話ししましたが、論理的な思考力です。ロジカルシンキングは今まで鍛えてこなかった部分ですので、考え方に大きく違いを感じます。

他にも、前職は伝統的な組織でしたので、上司と部下という関係性が強かったのですが、現職では上司と部下というよりもチームメンバーであるという考えが強く、自分の意見や能力的な部分を示していかないと認めてもらうことができないという意識が薄かったと感じています。

ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点

堀江

弊社を使ってよかった点を教えていただけますか。

S.Aさん

他のエージェントと最も異なっていた部分はレスポンスが速かったことです。

どこのエージェントにもこのFA業界を受けたいと伝えていたのですが、求人を頂いた後のフローがなかなかコミットしていただけませんでした。ヤマトヒューマンキャピタルの場合は、その点をコミットしていただきましたし、面接前も何度も面接対策をしていただけたので感謝しています。

キャリアプランについて

堀江

今後のキャリアプランや目標を教えてください。

S.Aさん

まず短期的にはプロジェクトメンバーとして価値を提供できるような知識や経験など全てを養っていきたいです。

長期的には、プロジェクトリーダーとして全て自身で案件を取りまわせるようになりたいと思います。

FASやFAへの転職を目指す方へのメッセージ

堀江

M&A業界のなかでもFASやFAに転職したい方は増えています。そんな方にメッセージをお願いします。

S.Aさん

この仕事において必要な能力は2つあると考えています。
まず1つ目は実務というイメージの通りだと思いますが、パソコンで資料の作成ができる能力です。ですが実際に業務を始めてみると、それよりも2つ目にあたる折衝力や交渉力や全体のプロジェクトの俯瞰的な見方といった、いわゆる人間力の方が意外と重要であると感じます。現在私が携わっている案件が未上場のお客様ですので特にそのような人間力が響きます。FA業界の実務というと、この1つ目の資料作成という部分のみをイメージしている方は多いと思うので、そこは気を付けなければならない点であると思います。

また、人間力という観点でお話すると、大企業の経営企画部や経営者様とお話しする機会が非常に多く、その際にはロジカルシンキングを兼ね備えた会話が基本となるので、一般的なコミュニケーション能力だけでは能力不足であると聞いているので、その点は私も今後鍛えていかなければいけない部分であると感じています。

私は証券会社の投資銀行部門にいながらも実務の経験が無く、かつ29歳という年齢では厳しい部分もあると感じます。ですので、前職の経験にもよると思いますが、決断するなら早ければ早い方が良いと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!