銀行(メガバンク)のLBO業務経験を活かし、M&Aアドバイザリーファームに転職

今回は、専門性・スキルアップのため大手銀行のLBOローン担当からM&AアドバイザリーファームのFAへと転職されたY.Yさんにお話を伺いました。

プロフィール

Y.Yさん(27)
大手銀行のLBOローン担当からM&AアドバイザリーファームのFAに転職。
年収650万円→650万円に。
転職の目的は専門性・スキルアップ。

担当コンサルタント

堀江 大介 |Daisuke Horie

野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。

目次

経歴と仕事内容について

堀江

これまでの経歴と、現在の仕事内容について聞かせてください。

Y.Yさん

大学卒業後、メガバンクで約5年間、LBOローンやシンジケートローンのアレンジメントなどの業務に携わりました。これらは銀行の業務のなかでも最も面白い、醍醐味のある部類の仕事で長く続けていきたいと思っていたのですが、銀行には転勤がつきものです。そこで、1年目の冬に知り合ったヤマトヒューマンキャピタルのエージェントに相談し、独立系のM&Aブティックに転職しました。

現在はカバレッジ、すなわち営業の仕事に携わっています。バイサイドとセルサイドの割合でいえば、圧倒的に後者が高い。したがって、いかにして売り案件を発掘するかが至上命題です。具体的には、決算情報、資本構成等から潜在的にM&Aニーズがありそうな対象にDMや電話でアプローチし、カーブアウトや株式譲渡のご提案をします。ちなみに、私の場合は、ロボットやFA(ファクトリー・オートメーション)、金属加工を手掛けるメーカーにターゲットを絞って営業活動を展開しています。ターゲットを絞らずに営業活動を行うと、売り手候補との間で現実味のある話ができず、他社と同様、単に事業承継の選択肢の一つとしてM&Aを提案するほかなくなってしまうケースが少なくない。他社との差別化を図るためにも、ターゲットを絞る必要があるんです。

M&A仲介とFAの比率

堀江

両手契約のM&A仲介と、片手契約のFAではどちらが多いのでしょうか。

Y.Yさん

会社全体で申し上げますと、M&A仲介とFAの比率は件数ベースでおよそ4:6。私の場合もFAがやや多いといった感じです。ただ、M&A仲介とFAの違いは小さくなりつつあります。M&A仲介の場合、以前はIM(インフォメーション・メモランダム)を作成する必要はなく各種資料をシェアすれば事足りたのですが、近年はM&A仲介でも詳細なIMを作成することが当たり前になりつつあります。M&A仲介もFAも同じぐらいの手間がかかるようになってきました。

仕事の面白さ

堀江

仕事の面白さについて聞かせてください。

Y.Yさん

とにかく刺激に満ちているということですね。例えば、事業承継関連のM&A仲介を手掛けてきた人だけでなく、ファンドやコンサルでハイレベルなキャリアを積んできた人たちと話したり、一緒に仕事をしたりすることができる。自分自身の軸を考え、しっかりと勉強しなければいけないなという気持ちにさせられます。

もちろん業務そのものも非常にエキサイティングです。銀行時代にLBOローンを手掛けていた時に、業界トップレベルのグローバルM&Aアドバイザリーファームの作成したIM(インフォメーション・メモランダム)を見て「なんだこれは」「どうしたらこんなスゴいものが作れるんだろう」と感じたことがありました。今、まさに同じ仕事にチャレンジしているわけで、バシッとした資料の作り方を学べるだけでも、非常に刺激的です。

仕事の大変な点

堀江

業務が大変だなぁと感じることはありますか?

Y.Yさん

正直ないですね。勤務時間は前職に比べて圧倒的に長くなりましたが、集中して仕事に取り組んでいたら、いつの間にか時間が経過していたという感じです。また、裁量労働制でメリハリが効いているので、のんびりしている時期もあります。いずれにせよ、土日を問わず、やりたいときに目一杯、仕事ができるという幸せ感には代え難いものがあります。強いて挙げるとすれば、手紙や電話でひたすら営業しなければいけないということぐらいでしょうかね。私のように銀行出身で、こうした業務に慣れていないと多少は苦労するかもしれません。

ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点

堀江

ヤマトヒューマンキャピタルの転職支援サービスを利用して、よかったと感じられる点について聞かせてください。

Y.Yさん

大小さまざまなファームとの強力なコネクションを持っている点。それから、物事をハッキリと言っていただけることですね。現在のファームに転職したときも、ヤマトヒューマンキャピタルのエージェントは「A社の選考ハードルは高いですが、しっかり対策を立てれば可能性はあるといった採用難易度です」とズバッと言ってくれました。幸いなことに私はそれでもパスできたわけですが、一度面接を受けて不採用になったら、その会社とは数年は縁がないというのが一般的でしょう。少ないチャンスをどこで活用するか。無駄撃ちを避けるためにも、自分の立ち位置やレベルを正確に見極めてもらって、ハッキリと指摘してもらった方が結果的にはプラスになると思います。

キャリアプランについて

堀江

今後のキャリアプランについて聞かせてください。

Y.Yさん

ソーシング力に加え、財務モデリング、バリュエーションスキルに磨きを掛けていきたいと思います。将来PEファンドを目指すにしても、事業会社のコーポレート部門を目指すにしても必ず必要になると思いますので。

M&Aアドバイザリー会社を目指す方へのメッセージ

堀江

最後になりますが、未来の同志にメッセージをお願いします。

Y.Yさん

M&Aアドバイザリー会社は、銀行よりもはるかに面白い仕事ができますし、これからの時代を生き抜いていくために必要な、“尖ったスキル”を身につけるためには格好の業界だと思います。是非門をたたいていただければ幸いです。

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