M&Aキャピタルパートナーズは日本を代表する投資銀行の一つであり、企業の合併や買収を専門としています。営業経験やM&Aに関する知識を活かして、同社への就職・転職を希望している人もいるでしょう。
この記事では、M&Aキャピタルパートナーズの事業内容や業績、社員の年収などについて詳しく解説します。また、同社が募集している職種や選考フローもまとめているので、就職・転職を目指す方は参考にしてください。
- M&Aキャピタルパートナーズの概要
- M&Aキャピタルパートナーズの年収
- M&Aキャピタルパートナーズの仕事内容
- M&Aキャピタルパートナーズの採用情報
M&Aキャピタルパートナーズはどんな会社?
M&Aキャピタルパートナーズは、2005年10月に設立したM&A仲介を行う会社です。主に日本の中堅・中小企業を対象にM&Aアドバイザリーサービスを提供しています。
会社名 | M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 |
上場市場 | 東証プライム (証券コード:6080) |
本社所在地 | 〒104-0028 東京都中央区八重洲二丁目2番1号 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー 36階 |
事業内容 | M&A関連サービス事業 |
代表者 | 代表取締役社長 中村 悟 |
設立 | 2005年10月 |
資本金 | 29億円 |
従業員数 | 連結 269名 単体 201名 (2023年12月31日現在) |
関係会社 | 株式会社レコフ、株式会社レコフデータ、みらいエフピー株式会社 |
(出典:M&Aキャピタルパートナーズ株式会社)
M&Aキャピタルパートナーズは、2013年11月に東証マザーズに上場しています。その後、2014年12月には東京証券取引所市場第一部(現:プライム)に市場を変更。株式会社レコフおよび株式会社レコフデータと経営統合をするほか、みらいエフピー株式会社をグループ化しています。
M&Aキャピタルパートナーズの実績
M&Aキャピタルパートナーズは世界最高峰の投資銀行を目指して事業を行っており、実績は以下の通りです。
成約案件の譲渡株価総額 | 2,565億円 |
譲渡企業の売上高総額 | 4,462億円 |
譲渡企業の従業員総額 | 24,002人 |
株式譲渡平均額 | 約30.7億円 |
平均年齢 | 32.0歳 |
M&Aアドバイザー一人当たりの売上高 | 1億5,860万円 |
M&Aアドバイザー一人当たりの経常利益 | 6,634万円 |
(出典:M&Aキャピタルパートナーズ株式会社)
なお、5件に1件以上が、成約1件あたりの手数料が1億円以上の大型案件です。
M&Aキャピタルパートナーズの事業内容
M&Aキャピタルパートナーズでは、主に以下3種類の事業を行っています。
譲渡・売却
譲渡を希望する企業に対して、M&Aアドバイザリーサービスを行っています。M&Aキャピタルパートナーズの特徴は、 着手金や月額報酬を得ずにM&A仲介を行っていること。さらに、M&Aや事業承継に関する相談および企業価値算定も無料です。譲渡企業(売り手)と譲受企業(買い手)の双方が基本合意に至るまで、無料でサポートしています。
譲受・買収
譲渡企業(売り手)と同様、M&Aが基本合意するまで、譲受企業(買い手)のニーズに基づいたサポートを無料で行っています。
また、具体的な買収ニーズや対象先がある企業を対象に、ファインディングサービスも実施。友好的なM&Aの成立に向けて、譲受企業(買い手)にとって難しい交渉過程をサポートしています。
企業評価
M&Aの活用を検討する際の検討資料となる、企業価値評価レポートを無料で作成しています。
また、公式サイトでは、貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)から6項目を入力することで企業の評価額を確認できるサービス(簡易企業評価シミュレーター)も提供しています。
M&Aキャピタルパートナーズの業績推移
M&Aキャピタルパートナーズは、多少変動はあるものの売上高を伸ばし続けています。過去10年間の売上高・経常利益・成約件数は以下の通りです。
売上高 | 経常利益 | 成約件数 | |
2014年 | 16億6,700万円 | 8億800万円 | 35件 |
2015年 | 28億4,700万円 | 15億2,400万円 | 44件 |
2016年 | 37億5,500万円 | 18億6,000万円 | 58件 |
2017年 | 83億3,700万円 | 36億1,200万円 | 111件 |
2018年 | 80億1,800万円 | 31億6,000万円 | 115件 |
2019年 | 125億9,200万円 | 58億5,500万円 | 144件 |
2020年 | 118億7,100万円 | 50億5,000万円 | 139件 |
2021年 | 151億6,100万円 | 65億8,800万円 | 172件 |
2022年 | 207億600万円 | 97億6,600万円 | 199件 |
2023年 | 208億5,100万円 | 74億7,00万円 | 171件 |
(出典:M&Aキャピタルパートナーズ)
売上高は10年で約12倍です。2022年度は過去最高の契約件数だったこともあり、経常利益も過去最高を更新しています。
M&Aキャピタルパートナーズの特徴
M&Aキャピタルパートナーズは、会計事務所や金融機関などから紹介されるM&A検討企業を仲介するのではなく、自らM&Aを必要とする譲渡企業へ営業を行っているのが特徴です。
また、専任のM&Aアドバイザーが成約まで一気通貫でサポートしているのも特徴。すべてのフェーズを1人のアドバイザーが担当することで、円滑かつ友好的なM&Aの成立を実現しています。
M&Aキャピタルパートナーズ社員の仕事内容
公式サイトによると、M&Aキャピタルパートナーズ社員の仕事内容は以下の通りです。
M&Aアドバイザー
- 譲渡企業および譲受企業それぞれのニーズに対するソーシング業務
- 譲渡企業と譲受企業のマッチング~エグゼキューション~クロージング(1人のアドバイザーが一貫して対応)
M&A買収戦略アドバイザー
- 買手企業向けのM&Aを活用した成長戦略の提案
- 買収検討企業様の新規開拓
- ストロングバイヤーの新規開拓〜リレーションシップ
- 買手企業様のご要望に応じた具体的なM&A提案
- ロングリストの企業様への資本提携の打診を行う
- 提携金融機関とのリレーションシップ
コーポレートアドバイザー
<会計士・税理士>
- ディールにおける論点相談
- デューディリジェンスにおけるチームサポート
- 企業評価/案件概要書の作成/クオリティマネジメント
- ビッグディールの同行およびサポート
- 外部専門家チームとの連携
<司法書士>
- ディールにおける論点相談
- クロージングドキュメント作成支援/クオリティマネジメント
- 外部専門家チームとの連携
<弁護士>
- ディールにおける論点相
- 取引関連契約書レビュー
- 社内向け資料作成
- 業界の法的リスク分析・当局対応
- 案件同行・デュ―ディリジェンスにおけるチームサポート
M&Aキャピタルパートナーズが激務といわれる理由は?
M&Aキャピタルパートナーズを含め、M&A仲介業界は一般的に「激務」と認識されています。なかでも、M&Aキャピタルパートナーズは専任のM&Aアドバイザーが成約まで1人で対応するため、より負担が大きく「激務」と考えられているようです。
また、M&Aキャピタルパートナーズ公式サイトの社員インタビューで「365日、お客さまのことを考えている」「平日・休日関係なく、食事をしたりシャワーを浴びたりする時も、常に頭の中でお客さまや担当している案件のことを考えている」「私たちにとってはそれは当たり前のこと」といった言葉があります。社員のプロ意識が高いことも、「激務」と捉えられる要因の一つでしょう。
とはいえ、「ハードな仕事ながらも楽しく働けている」「役職や立場に関係なく、社員同士が自然とサポートし合える文化がある」といった言葉もあることから、たとえ業務が大変だとしても、「激務」という一言に結び付けるのは安易といえます。
M&Aキャピタルパートナーズの年収はなぜ高い?
2023年9月期の有価証券報告書によると、M&Aキャピタルパートナーズの平均年収は2,478万円です。国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収が458万円であることから、M&Aキャピタルパートナーズはかなり高い給与水準であるといえます。
M&Aキャピタルパートナーズの年収が高いのは、そもそもM&A業界の利益率が高いことが関係しています。M&A仲介は設備投資の必要がなく、人件費に充てられる金額が大きいのです。
また、専任担当制で1人当たりの売上が高いうえ、インセンティブ比重の高い給与体系であることも年収が高い要因の一つです。M&Aキャピタルパートナーズでは、四半期ごとの営業インセンティブのほか、年2回の業績連動賞与と年4回の360度評価インセンティブがあります。
同社の年収については以下の記事で詳しく解説しています。
出典:
金融庁「有価証券報告書」
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
M&Aキャピタルパートナーズの採用について
M&Aキャピタルパートナーズでは、M&Aアドバイザーの新卒採用および、M&Aアドバイザー・M&A買収戦略アドバイザー・コーポレートアドバイザーの中途採用を行っています。
新卒採用の応募資格および選考内容
<必須条件>
2025年3月までに大学・大学院を卒業または卒業見込みの方
<選考内容>
【1】書類選考(ES)
【2】適性検査
【3】面接(複数回)
【4】内定
中途採用の応募資格および選考内容
M&Aアドバイザー
<学歴>
大学卒業以上
<年齢>
20代後半~40代前半まで
<必要要件>
下記いずれかの経験が必須
・金融業界(銀行・証券・保険等)の営業経験(2年以上)で成績TOP10%程度
・会計士/弁護士 資格保有で営業志向のある方
・他業界のトップセールス
<選考内容>
面接を3回実施
1次:部長面接
2次:社長面接
3次:会食面接
なお、1次面接前に知的能力検査、最終面接前に性格検査といった合否関係なしの適性検査があります。
M&A買収戦略アドバイザー
<必要要件>
下記いずれかの経験が必須
・業界を問わず、営業成績がトップクラスの方
・コンサルティングなど複雑な課題解決のご経験がある方
<その他要件>
・新規開拓ができること
・スピードや正確さをもって資料作成ができること
・マルチタスクに慣れていること
・多様な利害関係者と柔軟なコミュニケーションを取れること
<選考内容>
面接を4回実施
M&Aアドバイザーと同様、1次面接前に知的能力検査、最終面接前に性格検査といった合否関係なしの適性検査があります。
コーポレートアドバイザー
<経験・スキル>
下記いずれかの経験が必須
【公認会計士】
・公認会計士としてM&Aの案件サポート経験2年以上
・DD、バリエーション、FA、ストラクチャー検討等のうち、1つ以上の経験有
【税理士】
・税理士として組織再編やM&Aの案件サポート経験2年以上
【司法書士】
・司法書士として組織再編やM&A関連の登記実務2年以上
・会社法についての知見があることが望ましい
【弁護士】
・10億円以上の規模の企業の法務DD
・10億円以上の規模の案件の株式譲渡契約等のドラフト・交渉
<その他あれば尚可>
・事業承継関連の経験
・会社分割等、組織再編関連の経験
・企業における法務、事業またはM&A経験
・法律事務所以外でのアドバイザリー経験
・司法書士・税理士等の資格及び実務経験
・企業法務経験
<選考内容>
面接を4回実施
1次:社員面接
2次:部長面接
3次:社長面接
最終:会食面接
弊社ヤマトヒューマンキャピタルでは、様々なM&A仲介会社への転職支援を行っています。就職・転職のご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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