【2024年更新】 総合商社/専門商社からの転職(辞めたい理由・活かせるスキル・転職難易度・求人例・転職事例)

\転職意思が固まる前の情報収集も歓迎/

この記事でわかること
  • そもそも総合商社/専門商社業界とはどのような業界か
  • 総合商社/専門商社業界からの転職先・キャリア
  • 総合商社/専門商社業界からの転職の採用市場の傾向
  • 総合商社/専門商社業界からのおすすめの転職先
目次

監修者

堀江大介

ヤマトヒューマンキャピタル株式会社 代表取締役
一般社団法人日本プロ経営者協会 代表理事

堀江 大介 | Daisuke Horie

野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。
これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。

【書籍】
ポストコロナのキャリア戦略 経営×ファイナンスロギカ書房

【保有資格】
証券外務員一種
FP(ファイナンシャルプランナー)2級

この記事では、日本を代表する企業群で、就活・転職市場でも根強い人気を誇る「総合商社・専門商社」で働く商社パーソンに向けて、三菱商事株式会社にて海外営業・トレーディングに従事していた私から商社からのキャリアについて解説していきます。

総合商社・専門商社にいる商社パーソンには、どんなキャリアが考えられるのか、どんなことを意識しながら日々を過ごせば良いかについて、アツく語っていきます!

・商社業界からのキャリアップ
・年収アップ、稼ぐ
・より若いうちから「経営」に関わる
・起業
・プロ経営者、PEファンド、ベンチャーキャピタルってなに?
・経営陣(CXO)

に興味がある方は最後までお読みください!

本記事をご覧いただきより突っ込んだ業界の実情や転職ノウハウ、個社ごとの実情や対策、転職事例などをお知りになりたい方はこちらより無料キャリア相談にお申し込みください。

弊社のキャリア支援のポイント
堀江

転職相談頂いた方にはメディア記事では書けない下記情報をお伝えします!

  1. 志望業界の非公開&未経験OKの求人をご紹介
  2. 志望業界転職後のキャリアの選択肢を解説
  3. 志望業界のマイナス点、個別企業ごとの優劣をご説明
  4. 志望企業へ社長や幹部経由の特別ルートでの応募も可能
  5. 内定を取り切るマンツーマン面接対策を実施

☆志望業界に直接転職できない方も、1社挟んで業界にたどり着ける最短ルートを伝授

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商社からの転職は難しい?

年齢別転職難易度は?

✔長くキャリアを商社で積むほど、業界移動や商社以外の転職が難しくなる
✔10年以上キャリアを積んだ場合は、商社にそのまま残ることも考えるべし
✔年収ダウンの転職の可能性が高くなる
✔新しいキャリアアップ転職の場合は、入社5-6年目まで

①年収の上がり幅が大きいので、年収が大きく上がってからの同年収帯の転職は難しくなる

特に財閥系総合商社は30歳以上では年収は1,000万円を超えてきており、専門商社では600-700万円になってきます。

年収1,000万円で他の業界に転職しようとすると、スキル面で年収ダウンは避けられません

②経験部門で転職難易度が異なってくる

35歳の総合商社パーソンが転職しようとした場合の、各部門における転職における違いを説明します。

【トレーディング部門】

トレーディング部門でキャリアを積んだ場合…

30代中盤(10-15年目)課長(年収1,000-1,500万円)
30代後半から40代前半(15-20年目)チームリーダー、海外支社の管理職(年収1,300-1,700万円)
40代中盤から50代前半(20-25年目)部長、事業部長(年収1,500-2,500万円)

トレーディング部門の経験としては3年を経験すると、転職市場ではスキルは頭打ちになっていると判断されますので、動ける年齢32-33歳までは、ポテンシャル採用が可能ですので、転職や他業界への移動をする場合はお早めに動くことをおススメします。

40代以上になると、スキルにもよりますが事業会社の営業企画・営業部長になることがほとんどです。
プロ経営者やコンサルティングファーム、M&A業界には転職が難しくなります

【事業投資、M&A部門】

事業投資で財務モデリング経験があれば

  • 財務コンサル
  • スタートアップ企業でのCFO、管理部門長
  • ベンチャーキャピタル
  • PEファンド(高度な財務モデリングとM&A経験が必要)
  • M&A仲介
  • プロ経営者へのキャリア

が選択可能です。

20代転職難易度低・転職しやすい第2新卒、ポテンシャル採用が盛ん。
30代転職難易度中営業経験者では実績が求められます。
投資責任者では主体となって投資案件をまとめた経験が求められます。
40代転職難易度高
50代転職難易度高++執行役員経験者が、PEファンドの投資先経営者、他企業の執行役員に就任することもある

トレーディング部門の経験としては3年を経験すると、転職市場ではスキルは頭打ちになっていると判断されますので、動ける年齢32-33歳までは、ポテンシャル採用が可能ですので、転職や他業界への移動をする場合はお早めに動くことをおススメします。

40代以上になると、スキルにもよりますが事業会社の営業企画・営業部長になることがほとんどです。
プロ経営者やコンサルティングファーム、M&A業界には転職が難しくなります

 商社営業出身の転職市場での価値(強み)は?

商社では主に毎日、様々な業務が行われています。

  • 価格の交渉
  • 市場の状況の調査
  • 海外の顧客ヒアリングと海外出張
  • 日本のメーカーへの接待
  • 海外支店スタッフとのやり取り
  • 投資先の経営状況の把握
  • 資料作成
  • DX化の推進
  • 新製品の理解と説明原稿の作成
  • 新規プロジェクトのサポート等々

そのなかで、身につく能力やスキルは以下にあげられます。

  • 交渉力
  • プロジェクトマネジメント力
  • タフさ
  • 調整力
  • 数字に強い
  • オールラウンダー(営業力、会計知識、英語力、デジタルツールの活用)
  • 海外経験、言語スキル
  • 地頭力
  • 知的好奇心
  • 行動力、フットワークの軽さ
  • 柔軟性
  • コミュニケーション力
  • トラブルに対応する適応力
  • ある商材に対する深い理解と知識…etc

他業界で必要とされているスキルを書いていくことが必要です。

例:

M&A仲介:交渉力、行動力、フットワークの軽さ

PEファンド:プロジェクトマネジメント力、タフさ、オールラウンダー(営業力、会計知識、英語力、デジタルツールの活用)、財務モデリング力とM&A経験

事業会社の営業:ある商材に対する深い理解と知識、数字に強いこと、ある商材に対する深い理解と知識

個人が持っている強みのほかに大事な要素は

「自分がどうなっていきたいのか」

「10-20年後にどうなっていたいか」

です。

転職活動はキャリアの方向性、目的地を見直す良い機会ですので、集中して時間をつくってじっくり考えてください。もちろん、「自分がどうなっていきたいのか」「10-20年後にどうなっていたいか」は自分一人では簡単に見つかるものではありません。

誰かにアウトプットしたり、コーチングのように質問を投げかけられることで気づくことも多いので我々コンサルタントもご活用ください。

強みがたくさんある商社営業ポジションですので、キャリアチェンジの際には強みをどんどん発揮できるキャリアをサポートいたします。

異業界への転職は可能?

総合商社・専門商社から異業界にチャレンジする方々が増えております。

強みがたくさんある、商社パーソンの異業界への転職は基本的には可能です。

よくあるキャリアは以下です。

・違う商社に移る(総合商社→専門商社営業部長、専門商社→総合商社トレーディング部門)
・戦略系コンサルティングファーム
・外資系投資銀行
・ベンチャー企業、スタートアップ
・M&A仲介
・ファンドの投資先の経営者
・起業
・プロ経営者
・財務のスペシャリスト

しかし、全業界の中でもとりわけ高い年収水準を誇る商社業界からの異業種への転職は基本的に可能です。しかし、未経験での転職活動となるため高年収の維持は、スキルと経験のマッチングの点では難しいと感じています。

商社業界から人気の企業である投資銀行や戦略コンサルティングファームは、未経験者の場合、年齢制限や高学歴などの条件を満たさないと書類選考すら通過しない傾向にあり、採用されたとしても基本的にアソシエイトポジションのみでしょう。

しかし、上記のような事実はあるものの、上昇志向の高い人の集まる環境で成長したいなら、挑戦する価値は十分にあります。

商社パーソンのおすすめの転職先、年齢による難しさは前述の「年齢別転職難易度」に記載します。

総合商社からおすすめの転職先は?

若手から中堅(入社1-5,6年目まで)

・違う商社に移る:極稀(総合商社:中途採用は全社で10人ほど、専門商社:条件が良くなる場合に同業界の違う企業に移籍することは有)
・戦略系コンサルティングファーム:経営により近いポジションに若いうちから携わりたい
・外資系投資銀行:高学歴、若手ポテンシャル(入社3年目程度まで)は可能
・ベンチャー企業:幅広く採用していて、ベンチャースピリッツがある人は歓迎
・M&A仲介:総合商社よりも稼ぎたい
・起業:学生時代に起業経験あると、その経験をもとに起業をする

部長レベル、事業部長レベル

・プロ経営者
・財務のスペシャリスト(FAS・会計事務所)→事業会社CFO
・ファンドの投資先の経営者 
・中小企業のCxOポジション

高給であり社会的にも知名度が高い総合商社パーソンですが、環境に甘えることなく自身のキャリアを「どうしていきたいか」を考えていくことが本当に大事になります。

専門商社からおすすめの転職先は?

業界に根ざして泥臭い営業をこなす、専門商社営業パーソンの転職先としてのおすすめは以下のような企業群です。

・メーカー:専門商社での経験が活かせる、より待遇の良く商材が面白いポジション
・総合商社:メーカーとの強いつながり、業界でも知識・経験が多い方が引き抜きのように入社するが数は少ない(五大商社全体で1年で10人程度か)
 ・外資系企業:インセンティブ率が高い外資系事業会社(例:医療機器、IT)
・ 経営コンサルタント:日系中小企業向けファームや外資系総合コンサルティングファーム

年功序列で給与やポジションは与えられますが、環境に甘えることなく自身のキャリアを「どうしていきたいか」を考えていくことが本当に大事になります。

求人例

外資系大手戦略コンサルティングファーム

報酬:500~1,000万円 

ポジション:アナリスト

業務内容

・顧客メンバーとの協業
・プロジェクトの最終提案のとりまとめ
・顧客企業の経営者へのプレゼンテーション

財閥系大手総合商社

報酬:前職考慮

ポジション:投資担当

業務内容
・投資ポートフォリオの組み換え
・既存投資の良質化、投資先の分析
日本大手M&Aブティック

報酬:600万円~数億円 

ポジション:M&Aアドバイザー(未経験可)

業務内容

顧客開拓および企業価値評価
・M&A手法の策定、考案
・譲渡/譲受先のマッチング
・条件調整
・クロージング

東証一部上場スタートアップ企業

報酬:700~2,000万円

ポジション:事業戦略立案・推進担当

業務内容
・事業開発
・営業戦略策定
・経営企画
・M&Aソーシング
メガヘルスケアスタートアップの新規事業開発

報酬:800~1,500万円 

ポジション:新規事業開発

業務内容

新規サービスの開発
・設計
・M&A
・自社単独立ち上げ

某日系インフラ投資系PEファンド

報酬:700~2,400万円

ポジション:投資本部 ジュニア・ディレクター・シニアマネージングディレクター

業務内容

日本国内の各種インフラ資産及びインフラ事業会社への投資
・ソーシング
・ファンド紹介資料作成
・投資案件検討~実行
・バリューアップ
・経営者候補の採用、経営者のインセンティブ・プランの策定、中期経営計画やKPIの策定

某日系ベンチャーキャピタル

報酬:800~900万円 

ポジション:ベンチャーキャピタリスト

業務内容

・案件発掘
・DD
・投資実行
・経営支援
・EXIT

弊社のキャリア支援のポイント
堀江

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  2. 志望業界転職後のキャリアの選択肢を解説
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  4. 志望企業へ社長や幹部経由の特別ルートでの応募も可能
  5. 内定を取り切るマンツーマン面接対策を実施

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転職事例

専門商社からの転職事例

弊社からの転職実績のある具体例です。

求職者転職先
鉄鋼専門商社28歳男性事業再生コンサル
外資系食品専門商社27歳男性M&A仲介
電子部品専門商社27歳男性FAS
鉄鋼専門商社30歳男性M&A仲介
鉄鋼専門商社26歳男性M&A仲介

総合商社からの転職事例

求職者転職先
伊藤忠商事26歳男性戦略コンサルティングファーム
伊藤忠商事30歳男性M&A仲介
丸紅32歳男性M&A仲介

転職活動のポイント

 求人を検討する際に確認しておくべきポイント

業務内容(自分が働いている姿を想像できるか)
転職活動で求めるポイントの明確化
年収アップ、ワークライフバランス、やりたい仕事ができること、人間関係の改善、年功序列ではなく実力に応じた報酬がもらえるなど、自分の言葉で明確にする
・興味を持った会社は企業ホームページを見てみる
・上場企業であればIRや決算説明会資料を読んで、企業の特徴や強みを知る

求人について疑問が出てきた際には、遠慮せず転職エージェントに聞いていただければ、企業に詳細をヒアリングしますので活用くださいませ。

転職後のミスマッチや、余計な時間を使うことを避けるためにもどんどん質問してくださいませ!

職務経歴書記載時のポイント

・実績を数字ベースでアピール
・実際の仕事での実績を
・前述の商社での強みと、企業との親和性をアピール

例)
商社でのトレーディング業務で培ったトラブルシューティングと交渉力M&A仲介会社での社長との折衝・交渉
数字を用いた分析、課題解決力、経営者との交渉・コミュニケーション力コンサルティングファーム
フットワーク軽く現地を視察する、課題を見つけ出しすぐに解決する、トラブルシューティングスタートアップ

転職する際の面接でよく聞かれることは?

・簡単な自己紹介
・現職でどのようなことをしているか
・転職理由
・どんな実績をこれまで出してきたのか?実績を出したときの工夫
・強みはなにか?
・転職する際の軸は?
・あなたの長所・短所について教えてください
・わが社とその仕事内容について、どのようなことを知っていますか?
・リーダーシップを示す体験を教えてください
・最近直面した困難な状況と、それをどのように克服したかを教えてください
・今までに失敗した経験はありますか?
・どのような仕事をするのが一番好きですか
・今までで一番充実感を得た体験または業績を教えてください
・なぜ、わが社はあなたを採用すべきだと考えますか?

面接の前には、想定される質問に対する答えを準備しておきましょう!

基本的な質問は各社で共通して、回答を準備しておくことで緊張もほぐれますし、イレギュラーな質問が来ても想定質問の準備のなかの回答をつなぎ合わせて答えることが可能です。

転職するか迷った時はどうすればいい?

①情報収集する

まずは現状の自分の市場価値を判断するために、転職エージェントから情報収集をしてみてください

転職するか迷った時の、指標としては以下のものがあります

・10年後の姿が理想に近いか
・抱えている不満は自分で解決できるのか
・現職で不満は解決可能か
・現職の待遇が良いので、転職しない選択肢も強くなっている
・転職に対して、ご家族からの反対があった

このような悩みについては、1人で抱え込まずに、エージェントに共有し納得感のある転職活動にしていきましょう。

Youtube、ネットの記事、書籍等の情報をもとに自分で考えることはもちろん大事ですが、客観的な視点とプロフェッショナルの立場から市場を理解している、我々にお問い合わせいただければ、

  • キャリアップ
  • 独立に向けたキャリア
  • 事業経営に入り込むキャリア
  • プロ経営者へのキャリア
  • 年収アップ
  • ワークライフバランスのキャリア

②転職活動は在職中に始める

私がおかしたミスですが、現職を辞めてからの転職活動はおススメしません。

・貯金がどんどん減る中での転職活動になる
・キャリアアップが目的の転職から、早く転職することに目的がすり替わる
・空白期間は企業から評価されない

こんな不安がどんどんでてきます

現職の時間の調整は難しいとは思いますが、退職してからは時間ができる一方でリスクが大きくなるので、現職で転職活動をしましょう。

時間の調整や細かい悩みについて、転職エージェントに相談し、ひとつひとつ解決していきましょう。

③転職活動の期限を設ける

順調に転職活動が進んだとしても書類選考から内定まで1-2ヶ月を要しますが、お見送りが続いて、内定までに4-6ヶ月かかることもあります。

お見送りが続く場合は、以下のようなポイントがあげられます

・面接対策が十分でない
・志望している企業群が、実力合っていない
・これまでのスキルと経験と業界が合っていない….etc

一番よくないのは、転職活動がズルズルすすんでしまうことです

なんとなく受けて、書類選考に落ちてしまうような、転職活動に熱が入らない状況にならないように、例えば2か月のように期限を決めて転職活動を行いましょう。

弊社のキャリア支援のポイント
堀江

転職相談頂いた方にはメディア記事では書けない下記情報をお伝えします!

  1. 志望業界の非公開&未経験OKの求人をご紹介
  2. 志望業界転職後のキャリアの選択肢を解説
  3. 志望業界のマイナス点、個別企業ごとの優劣をご説明
  4. 志望業界へ社長や幹部経由の特別ルートでの応募も可能
  5. 内定を取り切るマンツーマン面接対策を実施

☆志望業界に直接転職できない方も、1社挟んで業界にたどり着ける最短ルートを伝授

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総合商社の将来性は?

総合商社は会社規模・業態が大きく一概には述べられません。

しかし、基本的には明るいと言われています。

商社不要論、リーマンショック、新型コロナウイルスの猛威といった社会の情勢にも負けず各社は連続して最高益を更新していますし、新卒採用でも以前人気の業界であり、「新卒人気ランキング」では上位に位置する業界で、人材の流入も活気づいています。

事業投資、M&A、トレーディングといった金額も規模も大きい事業を行いながら、時代の情勢に合わせた柔軟な経営対応をしているところも大きな特徴です。

将来性で明るい面・暗い面があるといわれていますが、それぞれ下記のような点がよくあげられます。

明るい面】

・他業種に事業を展開しているのでリスク分散ができている
・日々事業内容を変化させている
・長期投資の神様”ウォーレン・バフェット”が注目
・”商社不要説”、”商社冬の時代”を乗り越え変化してきている
・資源高で好業績を残す(2022年3月期)
・人事制度を大幅に刷新(例:三菱商事の若手の登用)
・規模が大きいビジネスを国家間で成立させる(例:サハリンプロジェクト、ビジネス)
・DX化を推し進めて経営の効率化

引用:三菱商事中期経営戦略資料

・気候変動への取り組み、SDGsも経営戦略に盛り込む

引用:住友商事中期経営戦略資料

【暗い面】

・過去10大商社から7大商社になったこともあり、今後も統廃合の可能性がある
・資源価格に業績が左右される(資源依存率は三菱商事が約56%、三井物産が66.8%)

引用:エコノミストオンライン

・稼げないビジネスは子会社に請け負ってもらい、事業の廃止・統合が進んでいる
・過去の大きな投資案件の赤字、撤退、売却が行われている

例:丸紅の米ガビロン穀物事業の売却

例:住友商事のマダガスカルニッケル事業の減損

専門商社の将来性は?

多くの営業部が合体し、幅広い事業を会社全体で行うのが総合商社としたら、特定の分野に特化して、業界に特化したノウハウ・人脈をもっているのが専門商社です。

例:
総合商社:幅広い商材

  1. 繊維
  2. 機械
  3. 金属
  4. エネルギー・化学品
  5. 食料
  6. 住生活
  7. 情報・金融

専門商社:特定の商材に特化

  • 兼松:電子デバイス
  • メタルワン、伊藤忠丸紅鉄鋼:鉄鋼、金属
  • 蝶理:繊維
  • 三菱食品:食品
  • アルフレッサHD:医療品、検査試薬

専門商社は総合商社と比べると、市場の動向に密着しフットワーク軽く、経営体系を変化させている特徴があります。
総合商社と同じく好待遇で、歴史がある企業が多く、グローバルに活躍できることから中途採用でも人気の業界となっています。

総合商社同様業種によるところが大きいため一概に判断できないですが、基本的には明るいと言われています。明るい面と暗い面があるといわれていますが、以下の点がよくあげられます。  

【明るい面】
・市場に密着した柔軟性のある経営変更ができる
・業界に精通したプロフェッショナル人材の輩出
・企業規模が総合商社と比較して大きくないので、小回りの利く経営スタイル
・専門商社のある各業界で欠かせない役割を果たす(鉄鋼:メタルワン、阪和興業、繊維:蝶理、化学品:伊藤忠ケミカルフロンティア)
・新型コロナウイルスで業績が伸び悩んだが各社とも22年決算では好業績

【暗い面】
・市場が縮んでいる場合に、稼げるビジネスを興しにくくなる
・ニッチすぎる業界で経験・スキルを積んだ場合に、転職における業界や職種の変更に影響がある場合がある
・世界的情勢や市場の影響を全社で受ける
・年功序列の制度が強い
・今後のDX導入や、システムの強化で、メーカー直販を行う場合の価値の発揮が求められる
・専門商社であるがゆえに、商品の垣根を越えたビジネスがしづらい

総合商社からの転職

2017年から、総合商社からの転職が目立っています。

以前は入社10年目までは若手と呼ばれており、20-30年の長期に渡ったキャリア形成を前提としていました。

しかし、現在は若手層から中堅層がPEファンド、スタートアップ起業、コンサルティングファーム、VC(ベンチャーキャピタル)、M&A業界への転職を以前よりも活発に行っている印象です。

総合商社からの転職理由としては、以下があげられます。

共通している動機

  • 激務
  • 転勤が多い
  • 専門的な知識・スキルが身につかない
  • 商社の配属が希望通りではなかった
  • 社員が優秀でなかった
  • 意思決定が遅すぎる
  • 成長スピードが遅い
  • 仕事内容がつまらない
  • 年功序列が顕著

担当部署による詳細な転職の動

営業/トレーディング部門

  • どのような社会になってもサバイブできる競争力のあるキャリアを作りたい
  • ジェネラリストではなくスペシャリストのキャリアを目指したい
  • キャリアの先が見えてしまい、漠然とした物足りなさを感じる
  • キャリアの先が見えてしまった。目の前の上司の姿に憧れを感じない
  • 商社の年収は高いが、年収をもっと上げたい
  • 商社の看板に頼らず、将来の起業に繋がる経験を積みたい
  • 10年目くらいまでは若手と呼ばれるので、若いうちから責任あるポジションで経験が積みたい
  • 駐在が会社の意向で決められるので、自分のキャリアは自分で決めたい
  • 海外出張が多く家族との時間が取りづらいので、ワークライフバランスを整えたい
  • 書類文化やハンコ承認文化が未だ残るので、生産性が高い環境で働きたい

グループ付き管理部門

  • 社内だけのやり取りで完結してしまうので、もっと専門性とプロフェッショナルとしての力を付けたい
  • 財務分析の力を、FASやコンサルティングファームで身に着けたい
  • 現在のスキルが社外で役に立つか不安に思っているので、より幅広いスキルを身に着けたい
  • どのような社会になってもサバイブできる競争力のあるキャリアを作りたい
  • キャリアの先が見えてしまい、漠然とした物足りなさを感じる
  • キャリアの先が見えてしまった。目の前の上司の姿に憧れを感じない
  • 10年目くらいまでは若手と呼ばれるので、若いうちから責任あるポジションで経験が積みたい
  • 年次が上がるごとに会社の色に染まっていくので、若いうちにチャレンジがしたい
  • 書類文化やハンコ承認文化が未だ残るので、生産性が高い環境で働きたい

事業投資部門

  • 子会社の財務管理ばかりなので、実際に経営ポジションで働きたい
  • M&Aの一部しか経験しないので、M&Aを一気通貫で経験したい
  • Excelや数字の分析しかしないので、投資銀行やPEファンドで手ごたえがある企業分析やM&Aに携わりたい
  • 海外投資先、海外支社との調整ばかりで投資に携われているか不安がある
  • 投資先の経営ポジションに行けるのは、早くても40代になってからなので、若いうちからもっと経営に携わりたい
  • 財務分析の力を、FASやコンサルティングファームで身に着けたい
  • 現在のスキルが社外で役に立つか不安に思っているので、より幅広いスキルを身に着けたい
  • どのような社会になってもサバイブできる競争力のあるキャリアを作りたい
  • キャリアの先が見えてしまい、漠然とした物足りなさを感じる
  • キャリアの先が見えてしまった。目の前の上司の姿に憧れを感じない
  • 商社の年収は高いが、年収をもっと上げたい
  • 商社の看板に頼らず、将来の起業に繋がる経験を積みたい
  • 10年目くらいまでは若手と呼ばれるので、若いうちから責任あるポジションで経験が積みたい
  • 年次が上がるごとに会社の色に染まっていくので、若いうちにチャレンジがしたい
  • 書類文化やハンコ承認文化が未だ残るので、生産性が高い環境で働きたい

事業経営(子会社の執行役員、グループ会社のCXOポジション)に携わることができるのも、40代以降となるために、若いうちから経営に携わるポジションとしてコンサルティングファームや、スタートアップへの転職が目立ちます。

とはいっても、年収面では国内上位に位置する業界ですので、

① 転職のリスク
② 総合商社に残るリスク

両面で考えましょう。
重要なポイントは

・自分は人生で何を成し遂げていきたいのか
・キャリアで達成したいものはなにか
・成し遂げたいものは、総合商社で達成可能か

自分自身が納得する方向性を見つけましょう。

人と話して、アウトプットしながら気づく点も多いものです。
ぜひ、商社出身の弊社コンサルタントもアウトプットで活用ください。

専門商社からの転職

専門商社のなかでも、特に20代中盤から30代前半までの転職活動が目立ちます。

各社で優秀なプレイヤーとして活躍している方が、年功序列制が根付いている専門商社から、実力に応じた報酬が手にできる、M&A仲介、事業会社の営業ポジション、スタートアップ業界がメインとなっています。

専門商社からの転職理由は以下です。

  • どのような社会になってもサバイブできる競争力のあるキャリアを作りたい
  • キャリアの先が見えてしまい、漠然とした物足りなさを感じる
  • キャリアの先が見えてしまった。目の前の上司の姿に憧れを感じない
  • 商社の看板に頼らず、将来の起業に繋がる経験を積みたい10年目くらいまでは若手と呼ばれるので、若いうちから責任あるポジションで経験が積みたい
  • 駐在や転勤が会社の意向で決められるので、自分のキャリアは自分で決めたい
  • 年次が上がるごとに会社の色に染まっていくので、若いうちにチャレンジがしたい
  • 出張が多く家族との時間が取りづらいので、ワークライフバランスを整えたい
  • 書類文化やハンコ承認文化が未だ残るので、生産性が高い環境で働きたい
  • 年収の上昇幅が年功序列で小さいので、もっと年収を上げたい

がっつり稼ぎたい方はM&A仲介や他の事業会社の営業ポジションに転職が多く、専門性やプロフェッショナルとしてのキャリアを歩みたい方はコンサルティングファームや、FASへの転職を目指されます。

仕事の面白さとしてスタートアップに転職する方もいます。

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