【2024年更新】証券会社への転職対策まとめ（現状・業界区分・役割・キャリアパス・スキルなど）

このページでは、証券会社に関して解説します。キャリアの実情、転職ノウハウ・事例、具体的な求人情報について記載しますので、今後のキャリア形成の参考にして下さい。

今回の記事は現在証券会社業界に従事する方はもちろん、証券会社業界への転職を考えている方が将来のキャリアを考える上で役に立つ記事を作成することを意識しました。ただし、弊社ヤマトヒューマンキャピタルは転職エージェント会社ですので、業界や個別企業のマイナス面はこのような場では申し上げられません。

より突っ込んだ業界の実情や転職ノウハウ、事例をお知りになりたい方はこちらより無料キャリア相談にお申し込みください。

証券会社への未経験転職は可能？

証券会社の転職市場の状況は？

証券会社の転職市場は一般的には難易度は高いです。証券会社は高い専門性とスキルを要求するため、経験や知識を持った候補者が求められます。

証券会社の転職市場の状況は、経済の状況や業界のトレンドによって大きく変動する可能性があります。景気の良い時期や市場の好況時には、証券会社の需要が高まり、転職市場も活発化する傾向があります。一方で、景気の低迷や市場の不安定な時期には、証券会社の求人数が減少することがあります。

また、最近では金融業界全体でデジタル化やテクノロジーの進化が進んでおり、証券会社もそれに対応するための人材を求めています。特に、データ分析や人工知能（AI）などの技術に精通した人材が需要が高まっています。

未経験から証券会社へ転職するには？

まず、前提として、証券会社に転職するハードルは高いと言えます。

新卒で大量に総合職採用をして、その「生え抜き社員」が幹部となっていくスタイルは昔から変わりません。あくまで会社の中心は新卒入社組であり、外部からやってくる転職組ではないのです。

ですので、証券業務未経験からの転職はさらにハードルが高いと思ってください。

その前提で、それでも挑戦する場合は以下のステップを参考にすると良いでしょう。

必要な知識とスキルを獲得する

証券会社での仕事に必要な知識やスキルを身に付けることが重要です。金融商品や証券市場の基礎知識を学ぶために、関連する書籍やオンラインコース、セミナーなどを活用しましょう。また、証券業界に関連する資格を取得することも役立ちます。

ネットワーク構築

証券業界には独自のネットワークがありますので、業界関係者とのつながりを作れると良いです。セミナーや業界イベント、SNSなどを活用して、業界人とのつながりを広げましょう。また、証券会社の採用情報やキャリアサポートを提供する人材紹介会社とも連携すると良いでしょう。

履歴書と職務経歴書の作成

転職活動を行う際には、適切な履歴書と職務経歴書を作成しましょう。証券会社が求める人材像や業務に関連するスキルや経験を明確にアピールすることが重要です。

継続的な学習と成長

転職後も証券業界のトレンドや市場の動向に敏感になるために、継続的な学習と成長意識を持つことが重要です。業務に関連するセミナーや研修に参加し、自己啓発を続けることで、キャリアの発展を図ることができます。

繰り返しになりますが、未経験から証券会社への転職は難しい挑戦ですが、適切な準備と努力を重ねることで実現可能です。志望する証券会社に関する情報を収集し、焦らずに着実にステップを進めていくことが重要です。

証券会社で求められる経験、スキル・学歴は？

経験、スキル

総合職採用であれば、何らかの営業経験が必須となることが多いです。

ある程度の金融商品や証券市場の基礎知識も無いと厳しいでしょう。

学歴

４年制大学の卒業者が大多数です。

大手になればなるほど偏差値の高い難関大学出身者が多くなります。

証券会社への転職の際持っていると有利な資格は？

証券外務員資格

まず、入社したら必ず取得しなければいけない資格が証券外務員資格です。

証券外務員資格は、日本の金融商品取引法に基づく金融業務に従事する者に対して必要な資格です。証券会社や金融機関で証券取引や金融商品の販売を行う業務を担当する際に必要とされる資格です。

証券外務員資格を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。

1.登録制度: 日本証券業協会（JSDA）に登録を行う必要があります。登録時には一定の審査や手続きが必要です。
2.合格試験: 証券外務員資格試験に合格する必要があります。この試験は金融商品や証券業務に関する知識やルールについての試験であり、一定の合格基準をクリアする必要があります。

証券外務員資格を取得することで、金融商品の取引や販売に関する業務を法的に行うことができます。証券会社や金融機関での営業やカスタマーサービス、投資アドバイザリーなど、幅広い業務領域で活躍するための基本的な資格となります。

証券外務員資格以外で、証券会社で役立つ資格は以下のようなものがあります。

金融関連資格

証券アナリスト（CFA）: 投資分析や資産評価の専門知識を持つ資格であり、証券会社でのアナリストやポートフォリオマネージャーとしてのキャリアに役立ちます。

日本証券アナリスト協会認定証券アナリスト: 日本国内での証券アナリスト資格であり、金融商品の評価や市場分析のスキルを証明します。

トレーディング関連資格

日本証券取引所プロフェッショナルトレーダー（JPTP）: 日本の証券取引所におけるプロフェッショナルトレーダーの資格であり、証券会社でのトレーダーとしてのスキルを証明します。

チャータード・マーケットテクニシャン（CMT）: テクニカル分析の専門家としてのスキルを証明する国際的な資格です。

金融プランニング関連資格:

ファイナンシャルプランナー（CFP）: 個人や法人のクライアントに対して総合的な財務計画や投資アドバイスを提供する資格であり、証券会社での投資アドバイザーとして役立ちます。

リスク管理関連資格:

プロフェッショナル・リスク・マネージャー（PRM）: 金融機関におけるリスク管理の専門家としてのスキルを証明する国際的な資格です。

リスク管理協会認定リスクマネジャー（FRM）: リスク管理や金融リスクの専門知識を持つ資格であり、証券会社でのリスク管理業務に役立ちます。

これらの資格は、証券会社でのキャリアにおいて専門知識やスキルを証明するために役立ちます。

いつ転職すべき？　金融業界への年齢別転職のしやすさ

それぞれの転職のしやすさ

未経験

20代：未経験であれば、若ければ若い方が「ポテンシャル採用」の可能性が上がるでしょう。

30代以上：かなり厳しいと言わざるを得ません。前職でトップセールスだった、などの「未経験でも即キャッチアップ出来そう」と思わせるような実績が求められるでしょう。

経験者

経験者であれば、年齢は関係ないと言えます。

即戦力として50代や60代でも採用の可能性は十分にあります。

証券会社キャリアは転職市場で評価される？

証券会社でのキャリアは一般的に高く評価されると言えるでしょう。

証券会社は金融業界の一環として、業績や顧客満足度、専門知識、パフォーマンスなどが評価の対象となります。以下に評価される観点をいくつか挙げます。

1. 業績と貢献度
   従業員の業績や貢献度は評価の重要な要素です。営業成績や取引ボリューム、顧客からの評価などが評価の基準となります。
   
2. 専門知識とスキル
   証券会社では金融商品や市場の知識、分析力、トレードスキルなどが重要な評価基準となります。経験や資格、トレーニングへの参加なども評価に影響を与えます。
   
3. コミュニケーション能力
   証券会社では顧客とのコミュニケーションが重要な要素です。的確な情報提供や説明、顧客ニーズへの対応が評価されます。
   
4. リーダーシップとチームワーク
   上級職や管理職の場合、リーダーシップやチームワーク能力が評価されます。チームの統率力や目標達成に対する貢献度が重視されます。
   
5. ポートフォリオのパフォーマンス
   投資業務に従事する場合、ポートフォリオのパフォーマンスが評価の重要な要素となります。リターンやリスク管理の能力が評価されます。
   
6. イニシアチブと成長意欲
   証券会社ではイニシアチブを発揮し、自己成長に取り組む姿勢が評価されます。積極的に新たな取引やビジネスチャンスを見つけ出し、自己啓発に努める姿勢が重要です。

ただし、評価基準や評価の方法は企業や組織によって異なる場合があります。証券会社の評価体系は多くの場合、業績目標や評価指標、評価周期などに基づいて定められます。

証券会社への転職メリットとデメリット

証券会社に転職するメリット

証券会社に転職するメリットは以下のようなものがあります。

1. 成長性とキャリアの機会
   証券会社は金融業界の一翼を担っており、成長性が高い業界とされています。金融市場の活況や新たな投資商品の開発、グローバルな取引の拡大などがキャリアの成長やキャリアアップの機会を提供します。
   
2. 専門知識とスキルの習得
   証券会社では金融商品や市場の知識、投資分析やリスク管理などの専門知識を習得する機会があります。トレードスキルやデータ分析のスキルなども身に付けることができます。
   
3. チームワークと協力関係
   証券会社ではチームでの業務が主体となります。仲間と協力しながら業務に取り組むことで、コミュニケーション能力や協調性を高めることができます。
   
4. 多様なキャリアパス
   証券会社にはさまざまな職種や部門が存在し、営業、アナリスト、トレーダー、リサーチャー、リスク管理、投資アドバイザーなどのキャリアパスがあります。自身の興味や適性に合わせてキャリアを選択することができます。
   
5. 高収入の可能性
   証券会社は金融業界の中でも高収入の職業の一つとされています。成績や業績によって報酬が大きく変動する場合があり、優れた成績を上げることで高収入を得ることができる可能性があります。
   
6. 持続的な学習と情報収集
   証券会社では常に最新の市場動向や経済情報に接することが求められます。情報収集や学習意欲を持ち続けることで、自己成長や専門知識の向上が期待できます。

これらのメリットに加えて、証券会社は国内外のクライアントとのビジネスやグローバルな取引に関わる機会もあります。また、金融業界全体のトレンドやマーケットの変動に敏感になることで、経済や投資に関する幅広い知識を身に付けることもできます。

証券会社に転職するデメリット

証券会社に就職する際のデメリットとしては、以下のような要素が挙げられます。

1. 競争とプレッシャー
   証券業界は非常に競争が激しく、成果やパフォーマンスに対するプレッシャーがあります。業績目標の達成や営業成績の向上が求められるため、高いストレスや働き方の維持が求められることがあります。
   
2. 長時間労働
   証券業界は市場の開閉時間に合わせて働くことが多く、朝から夜までの長時間労働が一般的です。特にトレーディングや営業職など、市場の動向に即座に対応する必要がある役職では、仕事とプライベートのバランスを取りづらいことがあります。
   
3. 高いストレスレベル
   証券業界は市場の変動やクライアントの要求によって業務が左右されるため、ストレスが高い環境とされています。リスク管理や運用結果に対する責任感が求められることもあり、プレッシャーを感じる場面も多いです。
   
4. リスクと不確実性
   証券業界は金融市場の変動やリスクに直面することがあります。景気の変動や金利の変動、規制の変更などによって業績や雇用状況が影響を受けることがあります。また、市場の予測やクライアントの投資判断に関わるため、不確実性も高い業界と言えます。
   
5. 市場リスクへの感受性
   証券会社は金融市場と密接に関わるため、市場の変動によって業績や収益が大きく影響を受ける可能性があります。経済の景気や市場の動向によって業績が上下するため、不安定な状況に対応する必要があります。

以上が証券会社に転職する際に考慮すべきデメリットの一部です。ただし、業界や企業によっても状況は異なるため、自身の目標や価値観と照らし合わせて判断することが重要です。

証券会社への転職を成功させるためには？

転職の失敗例とは？

高いプレッシャー、市況の暴落などの精神的苦痛、求められる高い目標、といった証券会社独特のストレスに耐えられず退職してしまう方も少なくありません。

転職する前に、きちんと情報収集して自分が耐えられるのかをしっかり考えるべきでしょう。

転職に失敗しないための対策とは？

・自身の思考の整理
・企業の情報収集
・求められる要素と自身のスキル整理
・面接対策

これらを自分1人で行うのは難しいと思いますので、エージェントの活用をオススメします。是非、弊社にお問合せください。

証券業界を目指す人のよくある転職理由・志望動機

「好待遇を目指したい」「稼ぎたい」といった、ステップアップを目指す方が多いです。

証券業界の面接でよく聞かれる質問は？

証券会社の面接では、比較的ベーシックな質問をされます。

営業経験者の場合は、実績をあげるために取り組んだ事や、新規開拓経験を重視して聞かれる事が多いです。

一方でミドル・バックに関しては、経験面をより深堀りして聞かれるケースが多いです。

そもそも証券会社とは？

証券会社のビジネスモデル

証券会社のビジネスモデルは、主に以下の要素で構成されます。

1. 取引手数料
   証券会社は、株式、債券、商品先物、オプションなどの金融商品の取引を仲介する際に手数料を取ります。取引手数料は、取引のボリュームや商品の種類に応じて異なる場合があります。
   
2. 取引プラットフォーム
   証券会社は、投資家に取引を行うためのオンラインプラットフォームを提供します。これにより、投資家は自分の口座を管理し、取引を実行することができます。
   
3. 投資情報と研究
   証券会社は、投資家に対して市場情報や研究レポートなどの情報を提供します。これには、企業の財務データ、株式の分析、市場の動向などが含まれます。
   
4. 顧客サービス
   証券会社は、顧客からの問い合わせやサポートに対応するためのカスタマーサービスを提供します。これには、電話やメールでのサポート、口座の開設や手続きの支援、投資アドバイスなどが含まれます。
   
5. 資金運用サービス
   証券会社は、投資家に対して資産運用サービスを提供することもあります。これには、運用商品やポートフォリオの提案、リサーチに基づいた資産配分のアドバイス、投資信託や株式などへの資金の運用などが含まれます。
   
6. 企業へのサービス
   証券会社は、企業に対して株式公開（IPO）や新株発行などの資本調達サービスを提供することもあります。これには、企業の評価や市場調査、証券の発行手続きの支援などが含まれます。

これらの要素を組み合わせて、証券会社は収益を上げます。取引手数料や資金運用サービスによる手数料収入、プラットフォームの利用料、企業へのサービスによる手数料などが一般的な収益源です。

証券会社における主な職種（部門）と役割

証券会社には、以下のような主な職種が存在します。

1. 株式トレーダー
   株式市場での売買取引を行い、利益を上げることを目指すトレーダーです。市場の動向を分析し、取引戦略を立てて実行します。
   
2. 金利・為替トレーダー
   金利や為替市場での取引を行い、短期的な利益を追求するトレーダーです。経済指標や金融政策の動向を分析し、為替レートや金利の変動を予測して取引を行います。
   
3. 投資アドバイザー
   個人投資家や法人顧客に対して、適切な投資戦略やポートフォリオの構築などのアドバイスを行います。顧客の投資目標やリスク許容度に基づいて、適切な金融商品や資産配分を提案します。
   
4. アナリスト
   株式や債券などの金融商品や市場を分析し、投資に関するレポートや予測を作成します。企業の財務データや業績を評価し、株式の評価やリサーチレポートを作成する証券アナリストも含まれます。
   
5. バックオフィス業務
   取引の決済や清算、口座管理、顧客サポート、法的規制への対応など、証券取引における裏方業務を担当します。証券取引の正確な処理や手続きの遵守を確保する役割を果たします。

証券会社の給与水準

証券会社の給与水準は、多くの要素によって影響を受けます。以下に一般的な要素を挙げますが、具体的な給与水準は企業や地域によって異なるため、一般論として捉えてください。

1. 役職と責任
   役職の上下や責任の大きさは、給与水準に影響を与えます。上級職や管理職は一般的に高い給与水準が設定される傾向があります。
   
2. 経験とスキル
   経験やスキルのレベルも給与に影響を与えます。業界経験や専門的な知識、取得した資格などが高い給与水準につながる場合があります。
   
3. 市場の需要と供給
   証券業界の需要と供給のバランスも給与に影響します。需要が高く競争が激しい場合は、給与水準が相対的に高くなる傾向があります。
   
4. 業績と利益
   証券会社の業績や利益状況も給与に影響を与えます。会社の業績が好調であれば、従業員への報酬やボーナスが増える可能性があります。
   
5. 地域や市場規模
   地域や市場の経済状況も給与水準に影響を与えます。一般的に大都市や金融センターでの就業には、給与水準が高い傾向があります。
   
6. 企業の規模と業界地位
   証券会社の規模や業界地位も給与に影響を与えます。大手の証券会社やグローバルなプレーヤーは、一般的に高い給与水準を設定している場合があります。

これらの要素は相互に関連し、給与水準は多くの要素の組み合わせによって決まります。

大手証券会社に全国転勤有りの総合職で入社した場合、平均的に30歳前後で年収1000万円を超えてくると言われています。

証券会社からの転職先・キャリア

身につくスキル

証券会社で身に付くスキルは、以下のようなものがあります。

1. 投資知識
   証券会社では金融市場や投資に関する知識が必要です。株式、債券、商品先物、オプションなどの金融商品や市場の基礎知識から、分析や評価方法、リスク管理などの高度な投資知識まで幅広く学ぶことができます。
   
2. マーケットリサーチ
   証券会社では市場動向や企業の業績、経済指標などを分析する能力が求められます。市場リサーチの手法やデータ分析のスキルを磨くことで、トレンドや投資機会を見つける能力を身に付けることができます。
   
3. トレードスキル
   証券会社ではトレードスキルが重要です。市場の変動を予測し、売買取引を行うためには、チャート分析やテクニカル指標の理解、取引プラットフォームの操作スキルなどが必要です。
   
4. コミュニケーション能力
   投資アドバイザーや営業担当など、顧客とのコミュニケーションが求められる職種では、優れたコミュニケーション能力が重要です。的確な情報提供や説明、顧客の要望に応じたサービス提供ができるようになる必要があります。
   
5. リスク管理
   証券会社ではリスク管理が重要なスキルとなります。投資商品やポートフォリオのリスクを評価し、適切なリスク管理戦略を立てる能力が求められます。
   
6. データ分析
   証券会社では大量のデータを分析し、意思決定に活かすスキルが求められます。統計分析やデータ可視化の技術を習得し、データ駆動型の意思決定や投資戦略の構築に役立てることができます。

これらのスキルは証券会社でのキャリアを築くために重要です。ただし、具体的なスキル要件は職種やポジションによって異なります。

証券会社の求人

証券会社からの転職先求人

公式YouTube「キャリアDDちゃんねる」の関連動画