\転職意思が固まる前の情報収集も歓迎/
- そもそもPEファンド業界とはどのような業界か
- 金融業界未経験からPEファンド業界に転職するポイント
- 実際に未経験からPEファンド業界に転職した事例
監修者
ヤマトヒューマンキャピタル株式会社 代表取締役
一般社団法人日本プロ経営者協会 代表理事
堀江 大介 | Daisuke Horie
野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。
これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。
【書籍】
ポストコロナのキャリア戦略 経営×ファイナンス (ロギカ書房)
【保有資格】
・証券外務員一種
・FP(ファイナンシャルプランナー)2級
PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)業界は、コロナ危機下においても、企業の事業承継や事業再編ニーズの増加と世界的な金余りによる好調な事業環境が続いています。
それにともない弊社ではPEファンド各社様より投資担当や投資先経営支援、ファンド経理ポジションの採用相談を数多く頂いております。
また、転職を検討するビジネスパーソンからも「投資と経営両方の経験が積める」「アドバイザーではなく株主として事業変革が担える」「高額な固定給とイグジットボーナスがもらえる」といった魅力からPEファンド業界は非常な人気職種となっています。
ここでは、はじめてPEファンド業界への転職を目指すビジネスパーソンに向けて、業界の求人情報、採用ニーズはもちろん、業界理解を深められるPEファンドの事業構造、業務内容について解説していきます。
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PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)の転職市場の状況は?
PE(プライベート・エクイティ)ファンドは、投資銀行や戦略コンサルのようにアドバイザーにとどまることなく、買収企業の株主になり経営を担えるというかなり「経営」に近い仕事内容である点や、非常に高い収益性から報酬も多額であるというイメージから、長らく人気転職先の一つとなっています。
今回は、PEファンド業界「未経験者」を対象に業界の採用ニーズや内定を獲得するポイント、仕事内容、報酬制度など基礎的な内容を中心に解説していきます。
尚、PEファンドは、非上場の未公開会社への投資を主な投資対象とするファンドでありますが、厳密にはPEファンドの中にバイアウトファンドとベンチャーキャピタルが位置します。
しかし、一般的な使われ方としてバイアウトファンドのことをPEファンドと呼ぶケースが多いため、ここではそれに倣い話を進めます。
昨今、コロナ危機による事業再生ニーズや事業承継企業の増加、大企業の事業戦略の見直しによる事業部や子会社の売却の増加もあり、PEファンドの投資対象は増加傾向にあります。
また、大手金融機関の金余りが続く中で、資金面でもファンド業界は活況となっております。
PEファンドの主な採用ターゲットは、M&Aアドバイザリーや事業投資経験のあるファイナンス系人材か、あるいは投資先の経営支援や投資検討時の事業分析(事業デューデリジェンス)の場面で活躍する戦略コンサルタントあるいは事業再生など実行支援色の強いコンサルティングファーム出身者などです。
上記に加え、スモールキャップ(中小企業向け投資)ファンドであれば、経営やファイナンスに関する領域で基礎的な知見をもつ20代の若手を採用するケースもあります。
そもそもPEファンド業界とは?
PEファンド業界の構造は?
PEファンドはプライベート・エクイティ・ファンドの略で、プライベート・エクイティとは日本語で「未公開株」と訳します。
よってPEファンドとは、未公開株に投資をするファンドとなります。
ファンドと聞いて、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか?
最も有名なイメージとしては真山仁さんの小説『ハゲタカ』に描かれているような、外資系のファンドが日本の破綻企業を買収し、その企業の資産を切り売りして利益を出し、その際従業員や取引先のことなど知ったことではないー。
ファンドに対して、今でもこうしたイメージを抱いていらっしゃる方も多いと思います(なお、こうしたファンドをディストレスファンドと呼びます)。
しかし現在、国内において活動しているファンドで、このようなハゲタカ的な投資活動を行っているところは皆無といっていいでしょう。
現在のPEファンドは主に「大企業の事業再編におけるカーブアウト」や「中堅・中小企業オーナーの事業承継」などのテーマに対する投資がメインとなっています。
これらはハゲタカファンドのような「そこにいる人を無視する投資」をしていては、全く成り立たないものです。
PEファンドは企業の株式を譲り受け、自ら経営に参画し、企業の価値を高め、数年後に売却することによってキャピタルゲインを得るビジネスであるため、企業価値を高めない限りキャピタルゲインが得られず、その企業におけるさまざまなステークホルダーを無視することはできないのです。
PEファンド業界のビジネスモデルは?
PEファンドというと、M&Aで投資した会社に入り、ハンズオン支援でバリューアップに取り組むバリューアップのプロセスに憧れて入社を希望する方も少なくありません。
しかしながら、PEファンドにとってあくまでお客さま=投資家であり、投資家から預かった資金を運用して、キャピタルゲインを生み出すビジネスとなります。
投資家から預かった資金を何がなんでも増やし、高い成功報酬を得ることがPEファンドのビジネスであり、その目的があるからこそ投資先企業のバリューアップを図るのです。
PEファンド業界内の比較ポイントは?
PEファンド業界の各プレーヤーの捉え方やポジショニングの理解は、以下の5つの観点で捉えると実態が見えてきます。
- ファンドサイズ
- 投資案件サイズ
- 投資テーマ
- 経営支援スタイル
- 実績(IRRと立ち上げファンド号数)
①ファンドサイズ
ファンドサイズはそのPEファンドが預かった資金の総計であり投資可能な金額です。LP投資家からの信頼の大きさも言えます。
また、このサイズが大きければ大きいほど年間の管理報酬(ファンドサイズの2%程度が一般的)の総額が増えますので、そこで働く方の固定給やオフィス代など、必要経費をどれだけ使えるかが決まります。
②投資案件サイズ
一件当たりの投資サイズは、どのような企業を対象とした投資を行うかを示しています。
企業価値で10億円程度の企業から投資をするのか、あるいは100億円以上の投資しか行わないのか。
企業規模によって抱える経営課題や社内のリソースが異なり、バリューアップの手法も変わってくるでしょう。
③投資テーマ
事業承継、事業再生、カーブアウト、海外進出ニーズのある会社への投資などそれぞれ自信のあるテーマで各ファンドは投資しているため、関心の強い投資テーマは何かを考えてみましょう。
④経営支援スタイル
ファンドメンバーによるハンズオン経営支援を得意とするファンドもあれば、経営支援は主に外注して投資活動に集中するファンドもあります。
また海外進出支援に強いファンドもあれば、業務オペレーション改革が得意なファンド、また、その都度必要なことをゼロベースで考えるファンドもあります。
経営支援に対するスタイルの違いは、ファンドビジネスの経営戦略の違いであり、ファンド経営者の好みが出る部分となります。
⑤実績(IRRと立ち上げファンド号数)
最後にファンドの成績表であるIRRとファンド号数についてです。
IRRはファンド業界でよく使われる指標ですが、簡単に言うとファンドが出した収益を年利換算すると何%になるかという指標です。
この値が高ければ高いほど直近の成績が良いということになりますが、この指標だけではどれだけリスクをとったのか、またファンドビジネスを長期にわたり安定的に経営できているかが見えません。
ファンドは5~10年程度の運用期間を設定し、その運用に目途がつくと次のファンドを立ち上げるケースが多くあります。
例えば、5号ファンドであればLP投資家が5回もそのファンドに資金運用を託したということを意味し、その数はファンドサイズと同じでLP投資家からの信頼の証ということになります。
極端な話、ファンドはLP投資家がお金を出し続けてくれる限り永続しますので、これまでのファンド成績であるIRRと、長期でLP投資家から信頼されているファンドであるという証の号数は注目すべき観点となります。
ただし、1号ファンドだったとしてもこれから長く続くファンドである可能性もあるうえに、1号ファンドでしか得られない創業メンバーならではのメリットも多いので、何を優先するかによってどのファンドがご自身に合うかどうかが決まります。
ここまでPEファンドを比較する5つの軸を紹介しましたが、これらの違いを作っているのはパートナーを中心とした所属メンバーの能力やバックグラウンドといえるでしょう。
PEファンドは極めて少数精鋭のチームでなりたっている業界ですので、メンバーの方々との相性が何より重要となります。
PEファンド業界にはどんな職種がある?
PEファンド業界の職種は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
- 投資担当
- 投資した会社の経営支援担当
- ファンドのミドル・バックオフィス
ファンドによって①投資担当と②投資した会社の経営支援担当がチームで分かれている会社と一気通貫で業務を行う会社があります。
ファンドの規模によっても変わりますが、案件サイズが大きくなればなるほどチームが分かれる傾向にあります。
投資担当については、財務モデリングといわれる投資の意思決定時の数値分析計業務、投資するか否か決定するときのビジネスDD、実際投資する際のエグゼキューション(契約回り)などの業務があります。
経営支援担当については、内部で行うファンドもあれば、経営支援の一部をコンサルティングファームなどに外注し、共同で経営改善に取り組むファンドもあります。
どの程度投資先の経営支援に力を入れるかはファンドの経営戦略の大きな違いと言っていいでしょう。
PEファンド業界の給与水準は?
多くのPEファンドは、以下の3種類いずれかの報酬制度をとっているケースが多いです。
- 「固定給+賞与+イグジットボーナス」
- 「固定給+イグジットボーナス」
- 「固定給+業績賞与」
ファンドによってさまざまではありますが、通常の年俸である固定給は投資銀行等に比べると低く、概ね次のレンジが多いと考えられます(役職は一般的なもの)。
・アソシエイト:800万円~1,000万円
・ヴァイスプレジデント:1,000万円~1,500万円
・ディレクター:1,500万円~2,000万円
・マネージングディレクター/パートナー:2,000万円~4,000万円
上記の基本給に加えて、イグジットボーナスと呼ばれる成功報酬の分配が非常に大きな金額となることがあります。
イグジットボーナス配分のロジックはファンド毎に全く異なるため入社前に確認されることをお勧めします。
また当然のことながら、イグジットボーナスはファンドの運用成績に基づくボーナスですので、運用成績が悪いファンドではほとんど期待できません。
ある程度運用が上手くいっているファンドのディレクタークラスですと、数千万円以上のイグジットボーナスが入ってくることが一般的です。
マネージングディレクターやパートナークラスになると”億円”が見えてくるイメージとなり、いずれにせよ一般的なサラリーマンでは考えられない報酬になることは間違いありません。
イメージとしては、大規模なファンドであればあるほど、固定給が高くなります。
従って、高い固定給を確保しながらファンドの運用が上手くいけば高額の賞与やイグジットボーナスも期待できます。
そしてビジネスマンとして非常に優秀な方々に囲まれた人生を歩まれたいという方は外資系をはじめとして有名なファンドを目指されるのがおすすめです。
ただし、一般的には投資対象が大きい著名なファンドほど若手の内はイグジットボーナスの分配がほとんどないか少ない傾向にあります。(あくまで傾向です。)
一方、スモールキャップ~ミッドキャップファンドの固定給は大手ファンドほど高額ではありませんが、自身が関わった案件であれば年齢・職位に関係なくインセンティブ賞与やイグジットボーナスを獲得できるファンドも多くあります。
また、小規模ファンドであれば中小企業の投資案件に比較的若いうちから主担当として関われる可能性も高くなります。
自分の腕一本で稼げるようになりたいという志向をお持ちの方には、スモールキャップファンドの中でキャリーの割合が高いファンドが向いていると言えるでしょう。
PEファンド業界の業務内容は?
左から、まず、ソーシングからエグゼキューションのフェーズは、M&Aのプロセスとなります。
ソーシングに関しては、証券会社や銀行などの金融機関やFASなどのM&Aアドバイザー、M&A仲介などのM&Aコンサルタントから案件の紹介を得ます。
ファンドによっては自ら直接オーナーにアプローチをしたり、ファンドメンバーの個人的な人脈から譲渡事業をソーシングしたりすることもあります。
昨今、PEファンドの数が増え、コンペになると投資価格が上がり過ぎるため、できるだけ「独占的(エクスクルーシブ)」な状態で投資実行まで持っていきたいと考えるファンドが増えています。
PEファンドのビジネスの性質上、「確実に」投資できることと、「割安で」投資できることが非常に重要です。
エクスクルーシブでない案件(競争入札案件などといいます)は、この二つの条件をいずれも満たさないため、案件の優先順位を劣後させることを考えるファンドも多いでしょう。
その意味で、独自のソーシングができるメンバーというのは非常に重宝され、ソーシング元となるM&AアドバイザーやM&Aコンサルタントと適切な関係性を築くことのできる力も重要視されます。
エグゼキューションはM&Aにおける専門知識の部分です。
案件検討の重要部分を占める財務モデリングの作成や買収ファイナンスの金融機関交渉、専門家を交えたデューデリジェンス(DD)、各種契約書を作成するドキュメンテーション、投資委員会での内部決裁など、実際に株式の所有権が移るまでのすべての実務になります。
非常に重要なプロセスになりますが、多くの部分で「答え」が存在するプロセスでもあり、M&A実務の経験者であればPEファンドの実務にも違和感なく入っていけると考えられます。
逆にM&A実務が未経験だと、相当な緊張感のもとキャッチアップしなければいけないプロセスでもあります。
バリューアップのフェーズはPEファンド特有のものであり、非常にやりがいのある部分となります。
バリューアップは、投資した企業の経営にファンドメンバーが参画し、企業の幹部と一緒にさまざまな経営改善活動を実行し、企業価値の向上を目指すものです。
ファンドによっては常駐するメンバーを出し、担当者がほぼフルコミットで投資先企業のバリューアップに携わることもありますが、多くのファンドではメンバーは非常勤として定例の経営会議や日常のメールなどのやり取りによって、企業の幹部のサポートを行うイメージとなります。
ファンドによってスタイルや得意分野もさまざまですので一概にはいえませんが、投資チームとバリューアップチームが分かれていない限り、投資業務だけではなくバリューアップの経験を積むこともできます(チームが分かれているファンドも存在します)。
最後のエグジットは、ファンドとして最も大切なキャピタルゲインを確定させる仕事になります。
選択肢としては、再びM&Aで売却をするか、IPOをするかがメインシナリオとなりますが、中堅企業の事業承継に関する投資においてはM&Aで売却をすることが主流です。
エグジットのタイミングが近付いてくるとファンドからM&Aアドバイザーに声をかけ、買い手候補先をリストアップしてもらい、打診してもらいます。
なおエグジット時は売却価格の最大化が主眼となりますので、競争入札形式にすることが一般的となります。
イグジットもM&Aプロセスですから、必要とされる知識は投資実行時と同じですが、立ち位置が買い手サイドから売り手サイドへと変わります。
PEファンド業界の社会的意義とは?
一つは資金の運用者としての価値です。
機関投資家にとってミドルリスク・ミドルリターンの属性を有するPEファンドは、株式や債権と並ぶポートフォリオの一部となっています。
必ずしもPEファンドというかたちを取らなければいけないというわけではありませんが、オルタナティブを提供しているという意味では重要な役割を果たしているといっていいでしょう。
もう一つは投資先に対してもたらす価値です。
オーナー経営者が自分で経営してうまくいっている会社は無数にあり、大企業に発展する会社も少なくありません。
その意味では、PEファンドは必ずしも必要な存在ではないのかもしれませんが、5年程度の時間軸のなかで一定の企業価値の実現を目指して経営の変革を加速させたり、後継者のいない会社を引き受けたりといった、外部の人間だからこそできる重要な役割を果たしています。
資金の〝運用者〟であり、経営の〝変革者〟でもあるという点が、PEファンドの社会的意義といえます。
時代のニーズに合わせて多様な投資を行ってきたPEファンドですが、変わらないこととしたは「投資家の資産を着実に増やし続けたファンドが成長している」ということです。
PEファンド業界の最新動向は?
PEファンドの成長はM&A案件の急増による投資機会の増加もありますが、世界規模での金融緩和による金余りによる運用難も大きな要因の一つです。
2016年からマイナス金利政策をとっている日本をはじめ、世界的に低金利環境が続いているため、国内外の機関投資家は比較的リターンの高いPEファンドへの投資に注目しています。
機関投資家の種別としては、銀行や年金基金、生命保険会社などが挙げられ、メガバンクのようなリスク許容度の高い金融機関だけでなく、第一地銀、第二地銀、信用金庫なども資金を拠出しています。
PEファンド(バイアウトファンド)の平均的な目標利回りは15~20%程度ですから、低金利環境における非常に有望な運用商品といえるでしょう。
コロナショックは実体経済に深刻な打撃を与えているものの金融危機には結びついていないことから、コロナ以降もPEファンドの投資意欲は衰えていません。
むしろ上がりすぎていたバリュエーションが適正水準に下がり、投資しやすい環境が整ったと考えるPEファンド経営者も少なくありません。
PEファンド業界のネクストキャリアは?
PEファンドは会社員のキャリアのゴールのようなイメージが強く、異業界に転職される方は多くありません。
また、一つのファンドの運用期間が5年~10年程度はあるため、それを2、3周しないと大きなキャリーボーナスをもらう機会に恵まれないファンドも多いので、特別な問題がなければ基本的な長期で働かれる方が多い業界です。
入ったファンドの経営者と相性が良くなかった、あるいは、経営不振で先行きがないので同業に移りたいという相談はたまにありますが、やはり長期で働く方が多い印象です。
あとはご自身でPEファンドを組成される方や、その他事業での起業、スタートアップCFOへの転職など、基本的には起業・独立系のキャリアがポストファンドのメインキャリアとなります。
PEファンド業界への転職のポイントは何か?
2021年のPEファンド業界の採用ニーズは?
PEファンド業界は中小企業向けに投資を行うスモールキャップファンドを中心にここ5年で以前に比べかなりファンドの総数が増加しました。
そのため、業界全体でみると採用人数は増加傾向にあります。
また、新型コロナウィルスの影響で一瞬採用がとまった時期もありましたが、リーマンショックの時とは異なり実体経済は傷んだ一方、金融市場へのダメージが少なかったため、業界全体としてはシュリンクすることはありませんでした。
PEファンドは、投資資金の出し手であるLP投資家が資金を出し続ける限りにおいて投資し続けられる(事業として存続できる)ため、コロナにより投資資金に余裕のあるファンドは、コロナにより業績が落ちた企業が多いため、以前より安い価格で投資ができる機会ととらえ、積極的に採用を行うPEファンドも存在します。
ただし、採用人数は多くのファンドで年に1~3名程度と変わらず非常に狭き門となるため、我々のような人材エージェントと密にコミュニケーションを取りながらタイミングよく転職活動を行う必要があります。
ラージキャップ 19名
ミッドキャップ 25名
スモールキャプ 28名
内資系ファンド 61名
外資系ファンド 11名
MD~代表取締役 15名
VP~ディレクター 41名
アソシエイト~
シニアアソシエイト 16名
業界の方々が集まる交流会を企画することで、人事部ルートでは決して入手できないホットな求人情報や生の業界情報をファンド経営陣や現場の投資担当から収集しています。
独自の業界ネットワークを用いた特別ルートでの応募やカスタマイズされた面接対策も弊社の強みで御座います。
是非ファンド業界への転職可能性を高められたい方はお気軽にご相談下さい。 ファンド業界の方の転職相談も歓迎です!
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PEファンド業界で求められる経験・スキルは?
PEファンド業界で働く上で求められる経験やスキルは、大きく分けて3つ存在します。
- M&Aにおける財務モデリング能力
- 事業分析能力
- 事業推進力
M&Aにおける財務モデリング能力
PEファンドはプロジェクション、あるいは財務モデルと呼ばれるExcelなどにまとめられた財務及び事業シミュレーションを作成し、投資実行に向けた検討を行います。
若手は投資検討にあたり、これらの分析資料を作成する業務を依頼されるケースが多く、財務モデリング能力があると重宝され、この能力がないと採用しないというPEファンドも多くあります。
財務モデリング能力の高い方が多い職種は、投資銀行やFASでM&A業務に従事する方、監査法人の会計士でDD経験もある方などですね。
事業分析能力
上記、財務モデリング能力に加え事業を分解・分析能力を兼ね備えていれば非常に評価は高いのですが、現実的には両方をもつ人材は少ないため、財務モデリング能力の高い人材か、事業分析能力のいずれかを有する方をターゲットとしているPEファンドが多いのが実情です。
事業分析能力が高い方が多いのは戦略コンサルや事業会社の経営企画系の仕事をされている方ですね。
事業推進能力
また、投資先の経営支援のモニタリングにとどまらず、企業先に常駐、あるいは半常駐し経営陣とともに事業を推進することを強みにしているPEファンドの場合は、事業会社で財務、開発、営業など事業を推進した経験を持つ方を評価するPEファンドもあります。
これらの能力が高いのは、実行支援型のコンサル、事業再生コンサル、事業会社のコーポレート部門で自身が手を動かしオペレーションを回している方です。
数は少ないのですが、癖の付いていない20代で数値分析力やコミュニケーション能力の高い人材を採用し、一から育てるという方針のPEファンドもあります。
それも常にそのような採用をしている分けではなく、経験者が多くなり若い方の割合が少なくなってきたので数名新しい血を入れようかという時期もあるというイメージです。
PEファンドもコンサルや投資銀行のように多様な事業にプロジェクト単位で関わるプロフェッショナル集団の色がありますので、偏った経歴の人材だけではなく多様な経歴や発想のある人材を採用したいとおっしゃてるPEファンドもあります。
コンサルやFASなどアドバイザリー系職種の人材ばかりに偏ってきたから商社やメーカーで実業を行っていた人材も検討しようか?という相談が我々のようなエージェントに来るケースもあります。
PEファンド業界で求められる人物タイプは?
PEファンド業界で働く上で求められる人物タイプは、大きく分けて4つ存在します。
- 人間的魅力/チャーム
- 投資と事業双方への関心
- 非ジョブホッパー性/長期就業
- 合理と情理のバランス感覚
人間的魅力/チャーム
多くのPEファンドは10~30名程度の組織ですので一人ひとりの顔が見える規模と言えます。
また、一つの投資案件検討~投資、イグジットまで2-5年程度、ファンド運用期間で言えば10年間同じチームで仕事をする可能性が高いため、能力は高いが自分勝手であったり素直でない人はチームに迎え入れたくないと判断されるケースも多いです。
またPEファンドは一定の能力以上の方が集まっているため、その上でどんなチャーム、つまりどのような「人間的魅力があるのか」が問われる場面も多く存在します。
仕事内容で考えても、投資フェーズであれ、経営支援フェーズで人に動いて頂く仕事やチームで行う仕事がほとんどとなるため、人間的に好かれる方が選ばれる業界となります。
投資と事業双方への関心
投資銀行出身で財務モデリングや投資の感性は非常に良いが、その事業のビジネスモデルや改善ポイントなど事業の中身に関心が薄い、勘所を掴めない方は選考NGになるケースが多いです。
また逆に事業への関心は非常に強く、経営学の教授のように事業モデルに詳しいが投資をして稼ぐというマインドのない方も評価が下がってしまいます。
非ジョブホッパー性/長期就労
すでに触れましたが、一つの投資案件検討~投資、イグジットまで2-5年程度、ファンド運用期間で言えば10年間という時間軸で仕事を行うことになりますので、コンサルや投資銀行の方の発想で数年修行するという考えの方は非常に低い評価になります。
また、投資後も上手くいくこともあればそうでないこともあり、苦しい時期に逃げずにやり抜く粘り強さが必要な業界です。
合理と情理のバランス感覚
PEファンドの顧客は資金の出し手である金融機関等のLP投資家です。
投資家に満足頂けるリターンを生み出し、継続的に投資頂くためには冷静な目で事業を見極め、合理的な判断をしなければなりません。
一方で利益の源泉である投資先企業はそこで働く役職員や顧客、取引先など人と人で成り立ってますので、人間の心を理解する情理も極めて重要です。
合理と情理をバランスよく持ち合わせた人物がPEファンドでは評価が高く、また活躍されるでしょう。
現在の市場状況は?
一方でPEファンドへの転職は、ここ10年で考えると過去比較で採用要件が下がっています。
- 金融機関が金余りの状態で、投資先としてファンドが挙がっていること
- 投資対象の規模が小さくなってきたこと
こうした背景から中小零細企業への投資が増えることで人手が必要になっており、中堅企業~大企業への投資よりも業務がシンプルなので採用ハードルもやや低くなってきています。
しかし、ハードルが低くなっているとはいえ、非常に狭き門であることに変わりはありません。
PEファンドへの転職難易度は?
未経験からの転職は?
PEファンドへの転職は金融・コンサルティング業界のプロフェッショナルキャリアの中でも最もハードルの高い業界となります。
コンサルやM&Aアドバイザリーなどと比較し、ビジネスモデル上PEファンドは年間の採用数が非常に少ないことが要因としてはあります。
100人以上が在籍しているファンドは数えるほどで、採用が年間数名~ゼロの年もあるくらい採用のハードルは高いといえます。
PEファンドの面接傾向は?
PEファンドへの転職では、大企業と中小企業で見られているポイントも異なります。
大企業での面接で有利に働くのは、複雑な資料や、精緻なデータを出すことができるスキルがあるかどうかを見られることが多いです。
大企業では関係先・調整が多くあるため、細かなデータを作成するスキルが必要となります。
求められるコミュニケーションスタイルも中小企業とは異なり、大企業の優秀な層が納得するレベルのコミュニケーションを取れることが必要となります。
一方で、中小企業ではステークホルダーが少なく、複雑性の低い案件が多くなる傾向にあります。
後継者不測の町工場など、株主が社長だけという場合もあり、シンプルで分かりやすいコミュニケーションを取ることができ、深い関係性を作れる人が求められている傾向にあります。
PEファンドへの年齢別転職のしやすさは?
年代によって企業が求める知識や役割は変化します。
また、転職活動の難易度や、必要なスキルも年代によって異なります。
20代
M&Aアドバイザリー、戦略コンサル、総合商社管理、金融機関で投資・ファンド向け融資などの経験があると比較的転職しやすいと言えます。
30代
30代でも、20代と同じくM&Aアドバイザリー、戦略コンサル、総合商社管理、金融機関で投資・ファンド向け融資などの経験があると転職しやすさは上がりますが、30代後半になると転職数はかなり少なくなる傾向にあります。
34歳くらいまでが上限年齢ではないかと言われています。
しかし、PEファンドはそもそも採用人数がかなり少なく、どの年代であっても難易度の高い転職であることは間違いありません。
PEファンドへの転職で持っていると有利な資格は?
PEファンドへの転職において、「これがあれば有利になる」という資格はありませんが、全く同じ能力・経歴の転職者がライバルとして現れた場合には、「会計士」の資格は比較的有利になると言えます。
しかし、資格の保有は求められないものの、会計系の知識はあった方が良いため、簿記1級や会計士などは知識を持っていることを表すには良い材料となります。
PEファンド業界への転職成功事例は?
弊社を通じてPEファンド業界への転職に成功した事例をいくつかご紹介します。
大手PEファンドから、自由度の高い環境を求めて同業へ転職
【学歴】私立大学卒
【年齢】34歳
【前職】大手PEファンド
未経験からスモールキャップPEファンドへの転職
【学歴】私立大学卒
【年齢】30歳
【前職】ノンバンク 融資担当
投資銀行からPEファンドへの転職
【学歴】国立大学卒
【年齢】26歳
【前職】投資銀行
PEファンド業界の求人例は?
弊社の取り扱っているPEファンド業界の求人例をいくつかご紹介します。
投資担当
報酬:900~1,200万円+イグジットボーナス
・企業価値20~100億円程度の事業譲渡ニーズの発掘営業
・投資検討(事業DD、財務DD)、投資実行に関わるエグゼキューション業務全般
投資先経営支援担当
報酬:800~1,500万円+業績賞与
・投資先に入り込み、常駐しながらハンズオンで事業支援
・週4日常駐先企業で経営支援、週一日ファンド本社officeで就労
上場株式投資チーム
報酬:800~1,700万円
・投資対象企業の探索、選定、企業価値評価、投資実行業務(証券会社との折衝、売却主との交渉等)
・投資先の事業譲渡取引に関するフィナンシャルストラクチャーの構築及び評価、並びに将来事業計画及びフィナンシャルモデルの策定及び評価
・投資先の経営改善に関する戦略的改善案の立案、運営面の改善案立案
投資及び経営支援担当
報酬:900~1,500万円+業績賞与
・MD指示の下での、投資業務~バリューアップ業務
・各ディールプロセス(ソーシング/バリュエーション/エグゼキューション/バリューアップ/イグジット)のうち、複数のプロセスについて関与頂くポジション
PEファンド業界の企業一覧
- マラトンキャピタルパートナーズ
- インテグラル
- アドバンテッジパートナーズ
- ユニゾンキャピタル
- ポラリスキャピタル
- ニューホライズンキャピタル
- J-STAR
- ジェイ・ウィル・パートナーズ
- アントキャピタルパートナーズ
- 丸の内キャピタル
- みずほキャピタルパートナーズ
- 日本産業パートナーズ
- 産業革新機構
- ACA
- エンデバーユナイテッド
- リサパートナーズ
- ネクストキャピタルパートナーズ
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