専門商社からM&A仲介会社への転職

プロフィール

K.Uさん(28)
専門商社の営業からM&A仲介会社に転職。
年収600万円→800万円に。
転職の目的は仕事内容の魅力。

担当コンサルタント

堀江 大介 |Daisuke Horie

野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。

経歴と転職理由について

堀江

ご経歴を教えていただけますか?

K.Uさん

立命館大学で4年間過ごし、卒業後に専門商社に勤めました。
主に7年半レディースアパレル向けに生地の販売をし、昨年の9月に今の会社に内定をいただいて1月から現在の会社に転職しました。

堀江

今回転職したきっかけと、転職しようと思った理由を教えていただけますか?

K.Uさん

一番はもともと知人から話を聞いており、自分も30歳という節目で色々と今後についてを考えていました。

正直、前職では人のためになっているという実感が一切なく、もう少し人の為になっているという部分を味わいたかった、勉強という意味で決断しました。

現在の仕事について

堀江

今はどういう仕事をしていらっしゃるんですか?

K.Uさん

今は業種特化事業部という部署のITチームに所属しまして、IT業界メインで売り買い双方をやっています。

一日の流れとしては、9時から18時までお客さんに訪問して、帰ってきてから日報や、振り返りをしつつ、夜は自己研鑽の時間にあてたり、次の日の面談の準備をして帰るという流れです。

堀江

何時ぐらいから何時くらいまで働かれているんですか?

K.Uさん

普段は9時から23時ぐらいですね。
本当に19時~19時半に帰って外食することもありますし、全然21時くらいに帰る時もありますし。

堀江

コロナ禍で働き方は変化しましたか?

K.Uさん

今はお客さんのところに訪問していますね。
リモートは自分自身はしていません。

IT業界なので業界的にweb面談は多いですが、経験が浅いので直接お客さんのところには行くようにはしていますね。

堀江

M&Aの中でもITだと面談もオンラインが多いんですか?

K.Uさん

そうですね。

物流、建設業界だとそもそも「Zoom面談って何?」というところから始まりますし、もういいから来てくれと言われます。

同期にも物流、建設業界の人間がいますが、彼らも飛び回っていますね。
福岡に行って次の日には宮城行って、また広島に行って、とか。
IT業界は「オンラインでもいいですよ、でも来てもらってもいいです」くらいの感じですね。

やっぱり80年代90年代以降、IT業界っていうのが盛んになってきて、そのタイミングで立ち上げられた方達って今60歳70歳になってるんですよ。
IT企業の社長って結構もう会社に出てなかったりしてる人も多いんですね。

堀江

対面とオンラインで、やりやすさやりにくさの違いは感じますか?

K.Uさん

オンラインだと、どうしても始まりと終わりってがしっかり決まっていて、自分自身雑談を大事にするので、僕は対面が好きですね。

でもそれはどのお客さんも言っていますね。
やっぱり対面だよねって。

堀江

いらっしゃる部署、業界再編部と他の部署で違いがありますか?

K.Uさん

プロ意識というか、業界に特化してやってるので、やっぱりその業界には強いですし、アポのとり方やお客さんからの信頼、任せてもらえるというところは他の同期の話を聞いてても違うなと感じるところがあります。

事業法人部は買いしかやらないんですよ。
逆に地域金融部とか大手証券部は事業承継の話が来て、そこから紹介してもらうという感じなので、どちらかというと自分から積極的にアポを取るというよりも、地銀の方達や、大手証券のリテール営業の方たちと一緒に啓蒙活動を行って、紹介してもらった案件に対してこちらが対応するという感じです。
どちらかというとそういう人の方が案件は決まりやすいですね。

苦労した点

堀江

入社後、苦労したことを教えてください。

K.Uさん

研修はしんどかったですね。

堀江

どういうことをされたんですか?

K.Uさん

1ヶ月でテレアポを新規で5件とる、読書感想文3冊書くとか、概要書の提案を部長にするテストとか…これは企業評価の試験ですね。
株価の算定手法が3つあるんですけど、一つの企業をお題で出されて、コーポレートアドバイザーという会計士にプレゼンするんですよね。
30分のうち10分プレゼンして、20分質疑応答で、それを全部同時並行で課されます。

簿記二級取っていなかったら取れと言われますしね。
結局僕は2月から勉強し始めて1ヶ月ちょっとで取得しました。
半年以内に取れないとクビになるので。

半年以内は試用期間で正社員ではないため、大体は取っていますが、取れなくて辞めたという人はやっぱりいますしね。
クビというか自分から辞めるという感じですが、数人いるみたいですね。

多分あれは努力できるかどうかを見られている感覚がありました。
「あれは過去問をひたすらやって」とおっしゃってたじゃないですか。
ひたすら粘り強くどこまでできるかを試されてるんだろうなという感覚はあります。

結局簿記2級は4回くらい受けましたね。

現在抱えている案件について

堀江

今抱えてる案件はどれくらいあるんですか?

K.Uさん

1月に入社してから1ヶ月で、実質2月から動いていて、現状で180社くらいですね。
180社自分で持っていて、そのうち買いでまだニーズがしっかりあるというかハマる案件があれば買うなってところが40社ないくらい、売りに関しては12件ぐらいです。

9月末には恐らく1社決まるだろうなと思っています。

堀江

入って8ヶ月ぐらいで1件成約しそうってことですか!
すごいですね。同期の中でもかなり早い方なんじゃないですか?

K.Uさん

成約している同期はまだいなくて、同期が19人いて提携仲介契約を取っているのが6人くらいです。
僕は提携仲介契約1件で成約までうまくいくかなっていう感じです。

堀江

大体規模としては、どれぐらいの譲渡金額が多いんですか?

K.Uさん

1億円~10億が多いですね。

堀江

IT業界自体は少し小さめの案件が多いって傾向にあるんですか?

K.Uさん

IT業界としては売上規模でいうと、1億円から10億円の売上規模が多くて、譲渡価格も大体1億円から10億円です。
小さいとは言え、30%~40%くらいはどの業界もそれくらいの規模感ですね。

僕らの成功報酬は時価の総資産額で決まるんです。
しかし、IT業界ってほぼ人件費で資産がないんですよね。
物流や建設だとトラック何台とか拠点を持ってるとか、そういった資産も大きいので、必然的に自分に入ってくる手数料が大きくなるんですけど、どうしてもITは資産が少ないので成功報酬は少なくなりますね。

報酬額について

堀江

大体1億円のディールが決まったら、どれくらいのフィーになりそうですか?

K.Uさん

僕らの最低成功報酬が2000万円からなので、大体2000万円から2200万円くらいですね。
中途採用の1年目は予算が3000万円なので、それを超えないとインセンティブが入ってこないんです。
だから正直言うと、2件成約しないと予算がきついんです。
正直、売上で1億円くらい行かないと給料1000万円もらえないくらいですね。

堀江

1000万円、1億円に2年目以降行けそうな環境ですか?

K.Uさん

そうですね…そう簡単にはいかないんですけども。
今、買いで2件、進むだろうなという案件があって、株価8億なんですよ、譲渡価格が。

負債が1000万ぐらいなので、それだけで多分4800万円くらいになるんですよね。
例えばそういうのを2件決めるといけますよね。

堀江

感覚的に、小規模の案件をたくさんやるのと、大きな案件を狙っていくのだと、どちらが良いと思われますか?

K.Uさん

大きい案件の方が良いと思いますが、そうなると買いなんですよね。

売りに行くよりは買いに集中した方が良いんですが、今はどちらかというと売り受託の方が楽しいんですよね。

稼いでる人は買いばかり行ってるイメージです。

ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点

堀江

ヤマトヒューマンキャピタルを利用してよかった点を教えてください。

K.Uさん

本当に良かったと思っています。

フィードバックや、真摯に対応していただいたり、僕からの連絡じゃなくてしっかり連絡していただいたり、安心できましたね。

今売りの人たちとセッションして思ってるのは、本当にそういう感覚だったんだろうなって思いますね。
譲渡企業のオーナーさんは、どちらかというと僕が転職活動している時の感覚なんだろうなと感じました。
「安心してこいつに任せられるな」と思ってもらったもん勝ちというか。

キャリアプランについて

堀江

今後のキャリアプランや目標を教えてください。

K.Uさん

まずは社内の新人賞が一番の目標ではありますが、まだまだ到達には至らないですね。

買いか売りかはまだ自分の中で決めてないんですが、どちらが得意かというのもまだ見定めてる感じです。
社内ではまだプロフェッショナルみたいな感じじゃないですよね。3年後、5年後どうなってたらいいかというのは、まだこの会社にいるのかも分かりませんし。

M&A業界を目指す方へのメッセージ

堀江

最後にM&A業界を目指す方にメッセージをお願いします。

K.Uさん

正直、僕の同期でもほとんどが未経験で、特に銀行、証券とかそういうのもほとんどいなくて、どちらかというと商社とか大手人材系などが多いです。

「ちょっとかっこいいこと言おう」と思ってもとても難しいんですが経営者とたくさんの接点が持てますし、その経営者の家族だったり、従業員の家族であったりっていうところの存続とか発展に貢献してるってところはやっぱり自分の中でも誇りに思うというか、本当に色々勉強になるのでこの業界は良いと思います。

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