今回は、専門性・スキルアップのため個人事業主からハンズオンコンサルティングファームへと転職されたO.Yさんにお話を伺いました。
O.Yさん(28)
個人事業主からハンズオンコンサルティングファームのコンサルタントへ転職。
年収500万円→550万円に。
転職の目的は専門性・スキルアップ。
堀江 大介 |Daisuke Horie
野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。
経歴と転職理由
これまでのご経歴となぜ転職されたかを教えてください。
大学を卒業後、SEOベンダーでSEOのコンサルタントの仕事をした後、独立しウェブマーケティングのフリーランスを1年経験、その後現職のコンサルティングファームに転職しました。
転職した最大の理由は、幅広い領域で企業様のご支援をしたいと考えたからです。
新卒で入社したSEOベンダーでは領域が限られているので同じことの繰り返しのように感じてしまい、今後の成長に疑問を持ちフリーランスに転身しました。
しかし、フリーランスとして独立したものの、自分ができる仕事しか受注することができず、仕事の幅を広げることができませんでした。
やはり企業に属していた方が、経験のない領域や苦手な業務を勉強しながら仕事の幅も広げることができると考え、紹介いただいた企業の中から私に適していそうな現職に転職することにしました。
そう考えると、やはり一番はスキルアップを目的として転職活動をしていたと思います。
現職では事業会社にハンズオンで入り込み、経営支援を行っています。ビジネスサイドでの経験を積む事で、今後のキャリアの幅も広がると感じておりますので、良い転職になったと思っています。
仕事内容について
転職されてからの仕事内容を教えてください。
基本的にはクライアントとなる企業様のマーケティングチームに参加してマーケティング支援をしています。
まず最初は全国にサービスを展開する企業様のマーケティング支援チームでCRMの支援を行いました。
その後、メール配信ツールやM&Aツールなどのマーケティングサービスを提供する企業様のマーケティング営業支援という形で、主にKPI管理等を行いました。
現在は健康食品や化粧品メーカー様でCRMを中心としたマーケティング支援をしています。
現在進行中の案件ですと仕事量も多いのですが、ファンドへのレポーティング前などの業務負荷がかかる時以外は基本的には21時から22時には退勤しています。
入社から現在までで経験した案件は全てファンド投資案件ですが、案件の幅は広く、クライアント様の規模も皆さんがご存じの企業様から年間売上が約50億円の企業様まで様々です。
やはり求められている事の難易度も高いですが、その分やりがいをもって業務にあたっています。
活きた経験とキャッチアップが必要な点
前職での経験を活かすことができる点や逆にキャッチアップが必要な点を教えてください。
前職での経験を活かすことができていると感じている点はウェブマーケティングの領域です。
この領域は前職でも経験があるので要領を得た仕事ができていると感じます。
一方で、現在の案件の中心であるCRM等の領域はあまり経験したことがない領域でしたので、キャッチアップに時間がかかると思います。
しかし、最もキャッチアップが必要であると感じる点は全体を俯瞰してみる視点です。
クライアント様の経営層やファンドが何を問題としているのかを把握し現場で要約して伝えることが重要な仕事なのですが、そのためには経営層やファンドと同じ目線で論点をとらえることが必要です。
今までは個別の具体的な事象に目を向けることが多かったので、まだ全体を俯瞰して見る事に対応しきることができていないと感じます。
身に付いた能力
転職して身に付いた能力はありますか。
2点あります。
まず1点目は経営層とのコミュニケーションの取り方、2点目はコンサルティングの仕事ではありますが、プロジェクトマネジメントやレポーティングの資料作成などのスキルです。
顧客に応じて資料を作成する必要がありますし、ハンズオンをするので、信頼関係が出来ていないとプロジェクト全体がうまくいかない事が多いので、色々気を付けています。
キャリアビジョンについて
今後のキャリアビジョンを教えてください。
まずは、現職で成果を出し、職位を上げ、マネージャーとして案件のリーダーを務めることができるよう実力を付けたいと考えています。
その後のことは実力を付けてから考えたいと考えていますが、私自身ベンチャー企業の出身ですので、ベンチャー企業のCXOのポジションに興味があります。
以前から現場の人間として経営改善をしてみたいと考えていたので、ファンドに入る選択肢もあるかと考えておりましたが、現職でファンドの仕事を間近で見ていると、現場の人間としてクライアント様と共に詳細の部分まで改善していくというスタンスでは無いと感じたので、現在では改善が必要な企業にCXO等の形で参画することが一番理想に近いのではないかと考えています。
コンサルティング業界を目指す方へのメッセージ
コンサルティング業界を目指している方にメッセージやアドバイスをいただけますか。
業務内容の難易度も高く、仕事量も多い業界ですが、将来経営者になることを目標としている方や、ビジネスパーソンとしてバリューがある人材になりたいと考えている方にはテストソリューションにもなりえる、最も適した業界の一つであると感じますので、是非挑戦していただければと思います。
色々な業界を経験出来る事も魅力的ですし、プロジェクトも多岐に渡るので将来的に経営レイヤーで働きたい方にも是非挑戦していただきたいと思っています。
ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点
ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点を教えて下さい。
他のエージェントと最も異なっていた部分はレスポンスが速かったことです。
どこのエージェントにもこのFA業界を受けたいと伝えていたのですが、求人を頂いた後のフローがなかなかコミットしていただけませんでした。
ヤマトヒューマンキャピタルの場合は、その点をコミットしていただきましたし、面接前も何度も面接対策をしていただけたので感謝しています。
キャリアプランについて
今後のキャリアプランや目標を教えてください。
まず短期的にはプロジェクトメンバーとして価値を提供できるような知識や経験など全てを養っていきたいです。
長期的には、プロジェクトリーダーとして全て自身で案件を取りまわせるようになりたいと思います。
FASやFAに転職したい方へのメッセージ
M&A業界のなかでもFASやFAに転職したい方は増えています。そんな方にメッセージをお願いします。
この仕事において必要な能力は2つあると考えています。
まず1つ目は実務というイメージの通りだと思いますが、パソコンで資料の作成ができる能力です。
ですが実際に業務を始めてみると、それよりも2つ目にあたる折衝力や交渉力や全体のプロジェクトの俯瞰的な見方といった、いわゆる人間力の方が意外と重要であると感じます。
現在私が携わっている案件が未上場のお客様ですので特にそのような人間力が響きます。
FA業界の実務というと、この1つ目の資料作成という部分のみをイメージしている方は多いと思うので、そこは気を付けなければならない点であると思います。
また、人間力という観点でお話すると、大企業の経営企画部や経営者様とお話しする機会が非常に多く、その際にはロジカルシンキングを兼ね備えた会話が基本となるので、一般的なコミュニケーション能力だけでは能力不足であると聞いているので、その点は私も今後鍛えていかなければいけない部分であると感じています。
私は証券会社の投資銀行部門にいながらも実務の経験が無く、かつ29歳という年齢では厳しい部分もあると感じます。
ですので、前職の経験にもよると思いますが、決断するなら早ければ早い方が良いと思います。