「経営者の想いに寄り添う仕事がしたい」ー信用金庫からM&A仲介会社へ転職

今回は、専門性・スキルアップをするため事業会社の営業からM&A仲介会社のコンサルタントへと転職されたK.Sさんにお話を伺いました。

プロフィール

K.Sさん(31)
事業会社の営業からM&A仲介会社のコンサルタントに転職。
年収500万円→360万円に。
転職の目的は専門性・スキルアップ。

目次

仕事内容について

現在どのような仕事をされていますか。

K.Sさん

M&Aの仲介事業において、案件の発掘からクロージング(取引の完了)までを一気通貫で手がけています。

具体的には、会社を譲渡される候補先の会社さまを発掘するところから始めます。ダイレクトメールや電話などで会社を譲渡される意向があるのかどうか、お声をかけさせて頂き、返答のあった会社さまを訪問し具体的な意向を伺います。

そのうえで、売主さまの方から、譲渡を検討する意向があった場合は無料で、株式価値算定というものを実施させて頂いております。どうしてこのような算定をするのかをご説明しますと、実際にM&Aで会社を譲渡されるときに、いくらくらいの金額で話が進みそうかをあらかじめ擦り合わせるためです。

売り主の社長さまから「この金額で進めましょう」と言われれば、買い手の候補先一覧を提示し、譲渡先を絞りこんだうえで、社長さまからご了承を頂き、買い手候補にお声をかけさせて頂くという流れですね。 双方で数回面談して頂き、売主の社長さまのご意向や、将来の展望などを実際に会って伺います。

売主様と買い手と条件が折りあえば、買収監査(デューデリジェンス)を実施。ありとあらゆる資料を隅々まで見て、精査して問題がなければ、条件に沿って株式を譲渡となります。

そこまでをすべて担当するのが私の仕事ですね。

転職理由

転職しようと思ったポイントについて教えてください。

K.Sさん

私は、関西の出身で、大学を卒業後に地元の信用金庫に入りました。そこで7年半ほど、個人や法人の顧客に対して営業をしていました。そこから1年半ほど、シニア人材の経営顧問の紹介といった仕事を経験しています。

M&A業界に転職しようと思ったきっかけは、特に金融機関時代に強く思ったことでしたが、後継者について悩んでおられる経営者が多かったということですね。

あと、金融機関は企業に対し、資金面での支援はできますが、より踏み込んで取引先企業の発展や課題の解決に貢献することが難しい、というもあり転職活動を始めました。 そこでM&A業界に転職しようと決意した最大のポイントは、売り手と買い手双方がWin-Winの関係で会社を発展させるお手伝いができるという点です。加えて会社の経営課題を解決していく手法の一つとして、M&Aが有効だと考えました。

もう一つの理由として、さまざまな付加価値をご提供できる仕事に自ら足を踏み入れ、自己研鑽を積みたいと思ったこともあります。

仕事のやりがいについて

この仕事のやりがいだなと感じるポイントを教えて頂けますでしょうか。

K.Sさん

私は実際に売り手と買い手の双方に面談をさせて頂いて、今後の事業展開や会社の将来性について議論される場面を間近に見ています。今の時点では、こうした臨場感のある現場に立ち会えるところにやりがいを感じています。

仕事の大変な点

現在の仕事でここは大変だなと、感じているポイントを教えて頂けますか。

K.Sさん

金額面で大変なところは二点あります。

一点目が案件の検討段階において株式価値算定を行うのですが、そのなかで売り手の社長さまが希望する金額では、なかなか譲渡することが難しいところです。ただ、我々も実際に「この条件であればお話がまとまる」というリアルな数字を出す努力をしています。初期段階としてはそのあたりで話をまとめていくのが大変なところです。

二点目として、具体的に話を進めていったときに、やはり売り手は1円でも多く会社を売りたいという希望がある訳です。それとは逆に買い手は1円でも安く買いたいというと意向もあり、双方の利害調整が大変な部分であると思います。

身につくスキル

この仕事を通じてどのようなスキルが身につくのか教えてください。

K.Sさん

会社の決算書類を社長さまからお預かりするため、財務知識や数字を読み込む力は身につくと考えます。財務諸表を読み込むことは銀行時代にも経験していたことですが、見る範囲が銀行より広いため、財務知識はより広がっているという実感はありますね。定性面においては経営者に対する話の進め方が磨かれ、より先方の意向を深く考えていくという姿勢は身につくと思います。

ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点

ヤマトヒューマンキャピタルを利用してよかった、あるいは他のエージェントと違うなと感じるところを教えてください。

K.Sさん

御社からご案内頂いた求人は、具体性が一番他社とは違うと感じています。

十数社のM&A仲介会社ご紹介頂きました。経営陣や会社のマインドなり、社風といったところをより具体的にお話し頂けたので、現在入社して5カ月目ですが、入社前とギャップを感じることなく働いています。

実際に私が面接に進んでいく過程において、経営者がどのような考え方をもっているのかについて、御社は深く把握されていると感じました。

キャリアプランについて

今後のキャリアプランや、仕事の目標を教えてください。

K.Sさん

直近の目標としては、当社は東京を中心に事業展開していますが、大阪支社のトップを任せてもらえるくらいに実績を積んでいきたいですね。

中長期的には会社として投資事業を進めていく方針もあり、私もプライベート・エクイティ(未公開株、PE)やベンチャーキャピタル(VC)にとても興味を持っております。そういったところで会社の発展に貢献していきたいと考えております。

M&A業界を目指す方へのメッセージ

M&A業界に転職を希望する人にメッセージをお願いします。

K.Sさん

M&A業界は世間からみれば、年収が高いというイメージを待たれていますが、そんなに甘くはないと考えています。やはり目先の年収やお金を稼ぐというところに執着して仕事をすることも大事だとは思う一方で、M&Aに携わることで自分は本当に何がしたいのかを自問することが必要ではないでしょうか。

この世界は当然、泥臭いところもありますし、人を相手にする仕事だけに、理屈だけで動かない部分もあります。自分が責任を持って一つの案件を全うするという責任感も持たなければ続かない仕事だと思います。

自分のやりたいことが、M&A業界に入ることで果たせるのかをよく考えてほしいですね。

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