今回は、年収アップ、独立・起業を目指してM&A仲介会社コンサルタントからM&A仲介会社を創業したK.Hさんにお話を伺いました。
K.Hさん(34)
M&A仲介会社コンサルタントからM&A仲介会社を創業。
年収800万円→2,000万円に。
転職の目的は年収アップ、独立・起業。
堀江 大介 |Daisuke Horie
野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。
経歴と転職理由
これまでの経歴と、転職を決められた理由について聞かせてください。
大学卒業後、まずは証券会社に入社して、株式公開の支援やM&Aのカバレッジなど投資銀行業務を手掛けました。さまざまな案件に携わるなかでワンストップでM&Aを支援したいという思いが募り、M&A仲介会社に転職したのですが、現状のスキームには限界があると感じました。M&Aをもっと効率的に進める方法があると思ったんですね。そこで、考えを共にする数人の仲間たちとともに独立起業することにしたのです。
仕事内容について
M&A仲介業務の具体的な仕事内容について聞かせてください。
M&A仲介業務では、売り手と買い手の間に立って、両手でファイナンシャル・アドバイザリー契約を締結します。ただ、小規模なM&Aの場合、譲渡額が低く抑えられ、売り手が買い叩かれるケースが少なくありません。例えば、譲渡額が6000万円程度の案件で、1000万円〜2000万円の手数料をいただいてしまうと、売り手先企業がイグジットできなくなるという現状があるのです。その結果、売り手企業の経営者がリタイアできず、廃業の道を余儀なくされるケースが少なくなかったんですね。私が独立起業したのは、こうした現状を打破するためでした。省略できるプロセスは思い切って削減し、M&Aの成約までにかかる手間や時間を圧縮することで、基本的には売り手からは手数料をいただかず、買い手からのみいただく仕組みを構築したのです。
ちなみに、当社では議決権比率100%譲渡という一般的なM&Aスキームのみならず、企業再生コンサルタントとして入るケースや、エクイティ・ファイナンスによる資金調達を支援するケースもあります。また、さまざまなパートナーと連携しながら、売却資金の運用・節税などの業務にもタッチしています。
仕事の魅力、やりがいと苦労する点
M&A仲介の仕事の魅力、やりがいはどこにあるのでしょうか。また、苦労する点を挙げるとすれば、何でしょうか。
多くの報酬を得られる点はもちろん魅力ですが、それより何より、M&Aを通じて、売り手や買い手、その利害関係者を含めて、皆をウィンウィンにすることができるところにいちばんのやりがいを感じています。それから、大小さまざまな企業の高度な知識、スキルを持った人々と情報交換をするなかで、自分のアンテナがどんどん広がっていくことも、この仕事の魅力ですね。新たな案件の紹介につながるケースも少なくありません。
一方、大変なのは、できるだけ高く売りたい売り手と、できるだけ安く買いたい買い手という利益相反的な関係のなかで交渉を進めなくてはならないことですね。双方の利害を調整し、M&Aを成約に導くためには、財務や税務、法務に関する高度な知識に加えて、交渉スキルが求められます。当然のことながら、日々の研鑽が欠かせません。
ヤマトヒューマンキャピタルを利用して良かった点
ヤマトヒューマンキャピタルの転職サービスを利用した感想について聞かせてください。
ヤマトヒューマンキャピタルの転職エージェントは金融業界出身で、M&Aやファンド、コンサルなど、さまざまな分野の情報に精通しています。ほかでは得られない求人案件を紹介してもらえることはもちろん、豊富な知識や情報量、人脈を駆使して求人先企業との交渉を行ってくれるのは心強いですね。それから、他社の転職エージェントと圧倒的に違うのは、面接にのぞんだ際の担当者の反応だと思います。「ヤマトヒューマンキャピタルさんのご紹介だから」という具合に、求人先企業の人事担当者の安心感が全然違うのです。
転職エージェントサービスのみならず、ヤマトヒューマンキャピタル主催の懇親会も魅力的です。さまざまな企業の人たちと情報交換することで、新たな知識を吸収することができるのに加え、人脈もどんどん広がっていきます。「この案件については、懇親会で知り合った人に相談してみよう」という具合に、事業をスピーディかつスムーズに進めるきっかけになるんです。ご存知の通り、金融は狭い業界なのですが、同業者だからこそ積極的に情報交換しようという、気概のある方が多い。こうした貴重な場をつくってくれるヤマトヒューマンキャピタルにはほんとうに感謝しています。資金調達先のファンドを紹介していただくなど、転職後もビジネスパートナーとして付き合っていけるところも素晴らしいですね。
今後の展望
御社の今後の展望について聞かせてください。
M&A仲介業務のみならず、企業再生や資金調達、売り手企業がイグジットした後のオーナーの資産運用、さらには相続までを含めて、ワンストップでサポートできるようにしていきたいと思っています。一言でいえば、“小さな投資銀行”あるいは“中小企業にとってのファイナンス分野における何でも屋さん”になることですね。
M&A仲介業界を目指す方へのメッセージ
最後に、“未来の同志”に向けたメッセージをお願いします。
金融機関にお勤めの方であれ、事業会社にお勤めの方であれ、会社の外に出ることによって初めて身につけることのできるスキルがたくさんあると思います。特に大企業にお勤めの方にとって、会社を離れることは「世界が変わる」というぐらいのインパクトがあるはずです。大企業の情報力は疑う余地がありませんが、組織のなかで担当が細分化されるために、仕事のやりがいを感じられないケースも少なくないですよね。一方、中小企業のなかには、若手社員に非常に重要な案件をワンストップで任せる会社が数多くあります。やりがいのある仕事に取り組み、スキルを飛躍的に高めたいという方には、中小企業への転職を視野に入れて然るべきだと思うんです。自らのキャリアにわずかでも迷いをお持ちなら、一度、ヤマトヒューマンキャピタルの転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。相談だけなら無料ですからね。