経営企画の仕事内容とは | 1日のスケジュール・やりがいも解説

経営企画の仕事内容は多岐にわたります。市場調査から中長期の経営戦略の立案、プロジェクトの進捗管理、コーポレート・ガバナンス対応、そしてIR業務まで、企業の成長と成功を支える重要な役割を担っています。

当記事では、経営企画の具体的な業務内容と1日のスケジュール例を解説します。また、経営企画に携わるやりがいも紹介しているので、経営企画への理解を深めたい方や転職を考えている方はぜひ参考にしてください。

まず経営企画の概要から把握したい方は先に以下の記事をご確認ください。

この記事でわかること
  • 経営企画の役割と仕事内容
  • 経営企画の日々の業務フロー
  • 経営企画業務におけるやりがい
目次

経営企画の仕事内容とは

経営企画は企業の将来を見据えた戦略を立案・実行することで、会社の成長を促進する役割を担っています。経営企画が行う業務は多岐にわたります。具体的な仕事内容は以下の通りです。

市場調査

まずは、市場の動向や競合他社の戦略を分析し、自社の強みや弱みを明確にするためのデータ収集を行います。この情報をもとに将来的な市場ニーズやトレンドを予測し、経営戦略を策定します。

市場調査は企業の成長戦略を支える基盤となるため、正確かつ詳細な分析を行うことが重要です。市場調査で得たデータは、新規事業の立案や既存事業の改善にも役立ちます。

中長期の経営戦略の立案

経営企画の中核となる業務が中長期の経営戦略の立案です。企業の将来像を描き、その実現に向けた戦略を策定します。

市場調査の結果や経営資源の状況を踏まえたうえで目標設定を行い、その達成に向けた具体的な施策を計画します。

経営計画の実行と進捗管理

立案した経営計画を実行し、その進捗を管理することも重要な業務の一つです。計画が効果的に実施されるよう各部門と連携を図り、進捗状況を定期的に確認します。また、目標達成に向けて確実に歩みを進めるためにも、必要に応じて計画の修正や改善策を講じます。

進捗管理は計画が現実に即したものであるかを検証し、適宜対応するための重要なプロセスです。

コーポレート・ガバナンスの対応

コーポレート・ガバナンスの対応は、企業の透明性と信頼性を維持するために欠かせない業務です。経営企画はガバナンス体制の整備や運用を担当し、企業の法令遵守やリスク管理を徹底します。また、取締役会や監査役会との連携を通じて、経営の健全性を確保します。

コーポレート・ガバナンスは、企業の持続的な成長を支える重要な基盤であり、ステークホルダーの信頼を得るためにも欠かせません。

IR業務

IR(Investor Relations)とは、株主や投資家に対して企業の経営状況や戦略など、投資の判断に必要な情報を提供することです。定期的な報告や説明会を通じて企業の透明性を高め、信頼関係を築きます。また、ときには投資家からのフィードバックを経営に反映させることで、企業価値の向上を図ります。

IR業務では企業の財務状況や経営戦略を正確に伝えるため、コミュニケーション能力やプレゼンテーション力が求められます。

経営企画の1日のスケジュール

ここでは、経営企画の1日のスケジュールを紹介します。ただし、勤める企業や個人によって異なるので、あくまでも一例として参考にしてください。

8:30出社
出社したら、まずはメールのチェックとスケジュール確認を行います。その後、部門内の朝ミーティングで本日の予定を確認します。
9:00会議準備
経営会議の資料を最終確認し、必要なデータの追加や修正を行います。準備が整ったら会議室のセッティングも行います。
9:30経営会議出席
経営会議に出席し、議事録を取ります。場合によってはプレゼンテーションも担当し、経営陣に対して提案や報告を行います。
11:30データ整理
会議後、収集したデータを整理します。また、次回の会議に向けて必要な情報を収集します。
12:00昼食休憩
1時間ほど休憩を取り、リフレッシュします。
13:00資料作成
午後は、会議で使用する資料やレポートの作成に時間を充てます。市場調査や競合分析のデータをまとめ、資料に反映させます。
14:30部門間打ち合わせ
他部署との合同会議に参加し、現在進行中のプロジェクトについて意見交換を行います。新規事業の立ち上げに向けて協議を進めます。
16:00プロジェクト調整
打ち合わせの結果をもとに、プロジェクトの詳細を詰めます。関係者と連絡を取り、必要な調整を行います。
17:30 部内ミーティング
担当している案件の進捗報告や、データの共有を行うための部内ミーティングを行います。
18:30退勤準備
翌日の業務の準備をし、退勤します。必要に応じて、急ぎのメールや書類を確認してから帰ります。

経営企画のやりがい

経営企画は企業の成長に直接貢献する役割を担うことから、やりがいを感じられる場面が多い仕事です。以下では、経営企画のやりがいを3つ紹介します。

企業の成長に貢献できる

経営企画の最大のやりがいは、企業の成長に直接貢献できることです。

経営企画の役割は企業の中長期的な戦略を立案し、実行に移すことです。市場調査を行い、競合他社の動向を分析し、自社の強みや弱みを把握したうえで経営戦略を立案します。そして、新規事業の立ち上げや既存事業の拡大、業務効率化の推進など、企業の成長に寄与するさまざまな施策を実行するのです。

これらの施策が成功し、企業が成長していく様子を間近で見れたときには、大きな喜びとやりがいを感じられます。さらに、経営陣と密接に連携しながら戦略を実行することで、経営に対する深い理解を得ることができます。

多岐にわたる業務経験を積める

経営企画の仕事を行う過程で、多岐にわたる業務経験を積むことができます。

経営企画の業務は単に戦略を立案するだけでなく、実行と進捗管理、コーポレート・ガバナンスの対応、IR業務など多岐にわたります。市場調査やデータ分析、財務計画の策定、プロジェクトマネジメント、社内外のステークホルダーとのコミュニケーションなど、行う業務はさまざまです。

このような幅広い業務経験を通じて、ビジネス全体の理解を深めることができるのは、経営企画の大きな魅力です。また、多岐にわたる業務を経験することで、自分の得意分野や興味のある分野を見つけることができ、キャリアの幅を広げることができるでしょう。さらに、経営企画は企業の中枢に位置する部署であるため、経営陣との密なコミュニケーションを通して、リーダーシップや意思決定力を養えます。

大きな達成感を味わえる

経営企画の仕事は責任を伴う分、達成感も大きいといえます。

経営企画は企業の中長期的な方向性を決定する重要な役割を担っており、その責任は非常に大きいです。自分が立案した戦略が企業の成長を左右するため、慎重な判断と綿密な計画が求められます。しかし、その分戦略が成功し、企業が目標を達成したときの達成感は格別です。また、困難な課題に直面し、それを乗り越えたときの満足感や成長実感は大きなものとなるでしょう。

経営企画は企業全体の動きを見渡すことができるため、自分の仕事がどのように企業全体に影響を与えているかを実感することができます。経営企画は大きな責任を伴いますが、その分、達成感や満足感を得ることができる非常にやりがいのある仕事です。


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