【2024年更新】 CFO(最高財務責任者)への転職対策まとめ(役割・昇進のステップ・スキル・おすすめ書籍など)

CFO(Chief Financial Officer)の主な業務は、企業における財務戦略の立案・実行です。企業の会計状況の透明性を保つために様々な施策を実行します。

お金の流れを管理したり資金調達を行ったりと、まさに「企業の心臓」のような役割を担うCFOは、将来CEOを目指している方にも人気の高いポジションです。

ここでは、CFOへの転職を目指すビジネスパーソンに向けて、CFOの具体的な役割や道のり、段階ごとに必要なスキルなどを幅広く解説していきます。

この記事でわかること
  • CFOの役割
  • CFOまでの道のり・成長ステップ
  • CFOの成長段階ごとのスキルセット
目次

監修者

堀江大介

株式会社ヤマトヒューマンキャピタル 代表取締役
一般社団法人日本プロ経営者協会 代表理事

堀江 大介 | Daisuke Horie

野村證券、ITスタートアップ、コンサルティング業界専門の人材紹介会社を経て、ヤマトヒューマンキャピタル創業。
これまで、同領域に200名以上の方を支援した実績をもつ。
事業承継問題の解決には投資資金に加え「経営人材」を輩出するエコシステムが必要であると考え、一般社団法人日本プロ経営者協会をPEファンドパートナーと共同で設立し、代表理事を務める。

【書籍】
ポストコロナのキャリア戦略 経営×ファイナンスロギカ書房

【保有資格】
証券外務員一種
FP(ファイナンシャルプランナー)2級

弊社のキャリア支援のポイント
北村

転職相談頂いた方にはメディア記事では書けない下記情報をお伝えします!

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  2. 未経験~CFOにたどりつくためのキャリアパスを伝授
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CFOとは?

CFOの役割

CFOとは「Chief Financial Officer」の頭文字を取った「最高財務責任者」のことであり、企業の財務戦略の立案から実行までを一手に担う最高責任者のことです。

従来、CFOに近い業務をしていたのが、社内的な敬称では、管理、財務及び経理部長でしたが、彼らの多くは一般的に数字を集計して財務諸表を作成しそれを開示して、銀行から資金調達しながら時にブレーキを踏むことを仕事としていました。

そのため、他部署からは「現場を知らない」「事業を全く理解していない」「一方向に規則や法律を指示するだけで対話にならない」等、社内からネガティブな印象も持たれていました。

そのため、投資家と対話しながら、企業価値を向上させるCFOの役割が定着してきたのです。

CFOのミッションは?

CFOは、組織(経営管理本部、管理本部、コーポレート本部等)を形成し、CEOのビジネスパートナーとして財務面を中心に資本効率を上げる戦略を担います。

経営戦略の立案サポート、財務戦略立案・実行(ROEマネジメント、投資採択基準、配当方針、資本コスト管理等)、IR+リスク管理を行い、企業価値の最大化を図ることがCFOの役割です。

短期的な利益を追求する投資家の意見に押されることなく、会社にとって何が最適なのかを冷静に判断する力が求められます。社内の全事業及び全部門に目を配り、現場の意見と擦り合わせも行う必要があります。

また、企業が持続的に企業価値を向上させていくためには、FCF(フリー・キャッシュフロー)を創出することが大切で、そのために収益力を向上させることが重要です。

他社との競争に打ち勝つ販売戦略や価格戦略を立て、現場と協力して予算管理を徹底し、利益率の向上を図り、FCFを最大化するという仕組みを構築することが求められます。

CFOの管掌部門は?

一般的に会社規模が大きくなるほどCFOの掌握部門は狭くなります。

大企業のCFOの肩書は、取締役CFO(財務・IR担当)やCFO(経営企画部、財務企画部担当)等が多く、管掌部門が限定されていますが、中小やベンチャー企業の場合、組織や管理部門(バックオフィス)の陣容が少ないことから、全部門を管掌することが求められます。

ベンチャー企業は、経理スキルとマネジメントスキルを身に付けるのに最適の場です。

ベンチャー企業が、IPOを目指し始めたフェーズでは、マネジメントよりリーダーシップが問われ、アーリーステージを抜け、上場直前期でのフェーズでは、マネジメントよりリーダーシップが問われます。

IPOスケジュールに乗ると、内部統制、予実管理、各種制度の運用、人事管理等、テクニカルな業務が増え、組織としての振る舞いが重要となりマネジメントが必要になります。

そのため、マネジメントとリーダーシップどちらが欠けてもCFOは務まりません。

CFOの業務

・ 月次決算に始まる年次決算の早期化と精度の向上

・ 予算制度の構築や管理会計の充実

・ 投資家を納得させる事業計画書の作成と資金調達

・ 採用業務、労務管理、人事制度、総務業務

CFOの社内での立ち位置

CFOは企業の最高財務責任者であり、経営陣の一員として戦略的な意思決定に関与するとともに、企業の財務健全性と経済的な持続可能性を確保することが求められます。すなわち、「第三者的な視点」が必要となります。財務の専門知識を活かして、企業の状況を客観的に評価し、問題点を可視化する役割が期待されます。以下にその具体的な側面をいくつか説明します。

財務分析: CFOは財務データや指標を分析し、企業の財務状況や業績を客観的に評価します。これにより、収益性、効率性、キャッシュフロー、資本構造などの側面で企業の強みや改善の余地を把握することができます。

リスク評価

CFOはリスク管理の観点から企業の脆弱性を評価します。市場リスク、信用リスク、流動性リスクなどの要素を考慮し、適切なリスク対策や保険の選定を行います。また、内部統制の評価や不正の監視なども行い、問題点を可視化して対策を講じます。

財務レポート

CFOは財務報告を通じて企業の状況を客観的に示します。財務諸表や財務指標の正確性と透明性を確保し、投資家や株主、金融機関といったステークホルダーに対して企業の健全性を伝えます。

意思決定支援

CFOは経営陣に対して客観的な情報や分析結果を提供し、戦略的な意思決定を支援します。投資案件の評価や資本配分の最適化、新たな事業展開の検討など、ビジネスにおけるリスクとリターンのバランスを考慮しながら意思決定を導きます。

CFOの客観的な視点と専門知識は、企業の成長や持続可能性に貢献する重要な要素です。それによって問題点や改善の余地を明確にし、経営陣に戦略的な方向性を提供することができます。

CFO誕生のきっかけは?

バブル崩壊により、数々の金融機関が破綻や行き詰まりを余儀なくされ、金融機能を十分に果たせなくなったことが、我が国のメインバンク制度の崩壊のきっかけです。

メインバンクは資金提供だけでなく、株式の持ち合いによる資本参加、役員の派遣等も含め、経営に深く関わっていたが、バブルの崩壊により、機能不全となったため、企業は間接金融に頼ることなく、独力で市場から資金調達をしなければいけなくなりました。

投資家を重視する財務戦略に舵を切る必然性が生じ、新たに財務戦略を担う財務担当者が求められるようになったことが、企業がCFOを必要になった背景です。

一方で、バイアウトファンドの登場により、バブル崩壊前にCEOが独断で意思決定をする日本型経営システムが限界を迎え、株主重視の考え方にシフトをしました。

これにより、従来の経理部長、財務部長の役割を超え、CEOのビジネスパートナーとして、自社の企業価値を把握し、投資家の期待する利回りを超過する収益力を上げる能力を保有したCFOが必要となってきたのです。

CFOへ転職するには?

CFOになるためのキャリア

STEP
まずは大企業の財務部門

企業価値の向上がCFOの主なミッションであるので、過去の会計を追いかける経理部門よりも、資金調達やCFの最大化、その資金を使った投資実行等の経験を通して未来志向の考え方とスキルの獲得が出来る財務部門がベストです。

企業価値向上という命題を達成するためには、現状を正確に把握することが重要であるが、ファイナンススキルは20代で経験することが肝要です。

STEP
次に経理部門


中小企業は一部署で複数業務を兼務している場合ありますが、中途入社しても年功序列的な組織であるケースが多く、スキルの習得に10年以上はかかるものです。

上場を目指して監査法人の監査を受けているベンチャー企業は、上場会社並みに会計監査を受けるので、未上場会社の税務会計スキルに比べて格段に経理スキルが向上します。

1人の責任業務範囲も広いので、早くて3年程度で、経理の重要業務である決算業務、税務業務、開示業務を身に付けることが可能です。

規模の小さな上場企業も経理体制が脆弱な企業が多いので修行の場としては最適です。

STEP
経営企画スキルを身につけるためコンサルティング会社へ

経営企画業務の代表的な経営戦略や経営管理は、戦略系コンサルティングファームやFAS、または投資銀行のM&Aや財務アドバイザリー部門で経験できます。

STEP
ベンチャー企業のCFO

上記の経験を積み、31~35歳ぐらいになるとベンチャーCFOに挑戦できます

ベンチャー企業で3~5年、オーナーCEOの下、強烈な難題を投げかけながらも良きパートナーとして、リーダーシップを持って経営管理体制を構築して見事IPOし、IPO後もIRを通じて企業価値の向上に努めた経験をもってすれば次の段階に挑戦するキャリアも見えてきます。

ベンチャー企業のCFOの主たる役割は資金調達や資本政策が中心です。

STEP
バイアウトファンドの投資先CFO

ベンチャー企業や事業会社でCFOを経験されたのち、バイアウトファンドの投資先CFOに移る方も少なくありません。バイアウトファンドは、既存の企業を買収し再編することで利益を追求する投資活動を行います。このような投資先企業では、財務改善や収益最大化のための戦略的な財務管理が重要です。ベンチャー企業でのCFO経験は、財務戦略の立案やリソースの最適化などに長けた人材として求められるため、転身の機会が多いのです。

CFOに必要な知識・スキル

CFOの成長ステージ別スキルセットとは?

ベンチャーCFOのスキルセットは、CEOの突き抜けた営業力や開発力、事業モデルの優秀さを携えて上場を目指しますが、元々、営業出身、技術者出身、学生ベンチャーということで市場の開拓、新製品の開発には強いが、財務や経理や経営管理に無頓着でコストセンターだと決めつけて理解を示さないCEOが多いのも現実です。

人の出入りも激しく組織が安定しない状態で、CFOとして上場に向けた経営管理体制を整えていかなければなりません。

月次決算に始まる年次決算の早期化と精度の向上

月次決算や税務申告は外部の税理士に丸投げで、遅い企業では当月の決算が2カ月かかる会社も存在します。

まずは上場に向けて翌月5~7日までには月次決算が完成するように関係部署に業務フローの変更や標準化を要請し、決算の早期化と精度向上を図ります。

予算制度の構築や管理会計の充実

関係部門を巻き込み、最低限の経営管理資料を作り、正しい数字による現状分析による課題の抽出とその解決に向けたPDCAを回す仕組みを、CEOに説明する責任があります。

投資家を納得させる事業計画書の作成と資金調達

VCや事業会社が納得する資本政策や事業計画書を作成して、CEOの代わりに投資家回りをする必要があり、調達した資金の管理と株主への定期的な説明も行います。

採用業務、労務管理、人事制度、総務業務

ベンチャー企業は残業が多く、社員の定着率も悪いため、年中採用を行っているケースが多く、CEOの一存で待遇を決めている会社は、人事制度の導入を迫られる場合もあります。

また、取締役会、株主総会、株式事務等、上場に対応した業務も増加するので、対応と仕組みの構築が求められます。

CEOとの関係構築

IPO前のベンチャー企業は、CEOが1人で経営戦略を考えCFOは、それ以外の業務を遂行するという役割分担をするケースが多いため、CFOとCEOは緊張関係になりやすいです。

以上のようにCEOとの関係を含めてベンチャーCFOは、全業務に関わるので本来のCFOに一番近い存在とも言えます。

外資系企業CFOのスキルセットとは?

外資系企業のCFOは、CEOの右腕として、管理部門全体を統括しながら経営責任を負います。

特に、短期的な年度計画の達成責任が大きく、そのための責任と権限が与えられているため、管理部門に限らず、全ての部門長に働きかける役割が求められます。

経営指標の予実管理を的確に行い、現状分析と経営課題を把握し、CEOや株主に常時意思決定を行う示唆を与えます。

企業規模を問わず、関係部門と協力して目標を達成するソフトスキルも求められるため、外資系企業のCFOは、経営管理スキルと、数字に対するコミットメント、周囲と協力しながら課題を解決する人間力が求められます。

CFOは未経験からでも転職できる?

CFOへの転職難易度は決して低くありませんが、ベンチャー企業ではその難易度は低くなる傾向があります。ベンチャー企業の中には、CFOとしての経験は特に求めず、将来性や成長ポテンシャルを重視して求人を募集するケースも少なくありません。会計士の資格を持ち、財務や経理の知識を備えていることは採用されやすい要素となるでしょう。

ただし、そのような求人であっても競争が存在します。他の応募者との差別化を図るためには、財務だけでなく、戦略的思考やリーダーシップスキル、リスク管理能力など、幅広いスキルセットを持っていることが求められます。

CFOの応募要件としては、コンサルティングファームでのファイナンス系コンサルティング(FAS)のご経験や、VCや事業会社の投資部門のご出身でファイナンス中心に広くご経験がある方、投資銀行でのご経験のある方などが一般的です。

CFOに転職するメリット・デメリット

メリット

成長

ベンチャー企業のCFOは、資金調達や財務戦略の立案と実行に加えて、会社の成長に向けた戦略的な意思決定やリソースの最適化にも関与する一方で、大手企業のCFOは、より広範かつ複雑な業務を担当し、財務管理、経営戦略、企業の財務報告や内部統制、投資戦略など、多岐にわたる領域に関与します。

前者に話を絞ると、ベンチャー企業のCFOは、上場後や任期を終えたあとに、また別のベンチャー企業のCFOに転職するケースが目立ちますね。ビジネスマンとして高い市場価値を持つ人材として転職市場からも高く評価される、まさに「プロフェッショナルキャリア」です。

このように複数のベンチャー企業のCFOを歴任することにより、VCなどの投資家との繋がりをますます強め、また、財務戦略の立案と実行においては、より広い視野と経験値をもとに将来の成長戦略やリスク管理を考慮しながら、企業の財務状況を最適化する役割を果たすことができるようになります。

やりがい

ベンチャー企業のCFOには、多くのやりがいがあります。ベンチャー企業では、組織が小規模であるため、意思決定のプロセスが迅速に行われます。迅速な意思決定を行い、リソースの配分や資金の運用に関して迅速な判断を下す必要があります。この迅速な意思決定のプロセスは、問題解決能力の発揮や責任感の高まりをもたらし、CFOにとってやりがいの源となります。

上場を目指している場合には、CFOはとくに重要な役割を果たします。上場に向けた財務報告の整備や内部統制の確立、規制要件への適合など、上場に必要な準備を行います。このプロセスは非常にチャレンジングであり、CFOは経験豊かな専門知識と戦略的な視点を活かしながら、会社の成長と将来の成功に向けて努力することができます。

年収

ベンチャー企業のCFOの年収相場は、企業の規模、業績、業界、個人の経験などによって大きく異なります。ベンチャー企業は成長段階にあり、リスクとチャンスを伴う環境であるため、年収や報酬の構成も独特な特徴を持っています。

一般的に、ベンチャー企業のCFOの年収相場は、500万円から1000万円以上と幅広い範囲です。ただし、急速な成長を遂げているベンチャー企業や資金調達に成功したスタートアップでは、年収が1000〜1500万円を超えるケースも少なくありません。また、ベンチャー企業のCFOは成果に応じた報酬が与えられることが多く、会社の成長や業績によって年収が大幅に増加する可能性もあります。

ストックオプションは、ベンチャー企業でよく見られる報酬の一つです。ストックオプションは将来的な成長や企業の評価上昇によって価値が増加する権利を保有するものであり、CFOや他の役員に対して与えられることがあります。ストックオプションは、ベンチャー企業の成長や上場などのイベントによって数億円単位の大きな利益を得る可能性があり、給与とは別に将来の成功に関与するインセンティブとして働きます。

デメリット

安定性

ベンチャー企業においては、資金繰りに苦労する場合があり、給与や業務内容などが急遽変更されるリスクが存在します。これは、ベンチャー企業の成長段階や市場の変動性によるものです。例えば、予定されていた給与が急激に悪化したり、福利厚生などの制度が見直されるケースがあります。

実際、私の知り合いのCFOは、参画時に約束されていた報酬の見直しを余儀なくされました。ベンチャー企業の成長が予想よりも遅れたため、経営陣は経費削減に迫られ、報酬水準を引き下げる必要が生じたのです。彼は厳しい決断を下し、新たな条件のもとで仕事を続けることを選びました。このような状況では、個人の柔軟性と経済的な適応力が重要となります。

さらに、ベンチャー企業での業務は不確実性とリスクを伴います。自分が尽力していた事業が経営の不安定さから突然中止になるケースもあります。私は以前、あるベンチャー企業のCFOと話をする機会がありました。彼はIPOを目指して参画したものの、予想外の業績悪化によりIPO計画が断念されることになりました。彼のやる気と努力は素晴らしかったのですが、会社の状況が変わってしまったため、新たな戦略が必要となりました。

こうしたリスクが存在するベンチャー企業で働く場合、会社の経営不振によって急に倒産してしまう可能性も考えられます。しかしそれでも、ベンチャー企業で得られるスキルや経験は他の企業でも通用する価値があります。例えば、リソースの効果的な管理、スピード感のある意思決定、柔軟性と適応力の発揮などは、不確実な状況でも重要な要素となるでしょう。

ベンチャー企業の組織

ベンチャー企業では、創業社長の影響力が強く、マネジメント陣の流動性が少ないため、大企業に比べてムラ社会に近い組織風土が生まれることも。実際、私が転職をご支援させていただいた方のなかにも、かつてベンチャー企業に入社した際、予想外の経営の方向性変更やマネジメント陣の入れ替えに直面し当惑されたエピソードを聞きました。ベンチャー企業は成長途上の組織であり、不確実性や急激な変化が日常的に起こることがあります。したがって、内定を承諾する前には、曖昧さを解消し、自身が納得できるようにするために、経営陣との面談や会食を通じて十分なコミュニケーションを取ることが重要です。

業務範囲

ベンチャー企業のシード期やアーリー期では、どうしても社内のリソースが限られています。ある知人がベンチャー企業でCFOとして働いていた際の経験を思い出しました。彼はファイナンスの役職であるにもかかわらず、企業の成長段階やリソースの制約から、広報やオペレーションなどのファイナンス領域以外の業務も担当することがありました。彼は最初は不慣れな領域に取り組むことに戸惑いを感じましたが、自身の成長を促進する機会と捉え、積極的に挑戦しました。ベンチャー企業で働く際には、自身の守備範囲を限定せず、柔軟なマインドセットを持つことも重要ですね。

CFOの転職成功事例

「事業再生コンサルファームでの経験をもとにCFOに挑戦」(30代前半・男性)

大学卒業後、ゼネコンに就職。本社管理部門に配属となり、会計、財務、経営企画等の業務を担当。
ただし、専門性が深まらず、会社の看板を外したら何も残らない環境に不安を覚えはじめ、在職中にUSCPAを取得。

将来は事業会社のCFOになりたいと考え、事業再生に特化したコンサルファームへ転職。

メインとなる事業再生を行いつつ、クライアントのニーズに応じてM&Aや成長戦略立案などを経験。
その後、弊社ヤマトヒューマンキャピタルを通じ、アプリケーション開発等を主とする上場準備中のIT企業のCFOポジションに応募し、無事、内定。

前職コンサル時代に培った経営の視点や、自らの領域を規定せず幅広くリードできる姿勢が評価された。

「M&A、エクイティストーリー構築等の強みを上場前企業で活かしたいと考え、スタートアップCFOへ」
(40代前半・男性)

大学卒業後、都市銀行を経て、外資系証券会社へ。

主にM&Aアドバイザリー業務に従事。
その後、外資系テクノロジー企業の日本法人に事業開発・経営企画責任者として転職したものの、主たる業務は日本の大企業とのパートナーシップであり推進、自身の強みであると考えているM&A実務経験やエクイティストーリー構築、資金調達の豊富な経験を上場前企業で活かしたいと考え、弊社ヤマトヒューマンキャピタルに登録。

SNSメディアを運営するTech系スタートアップのCFOに転職。

「HRtechサービスを運営するスタートアップ企業のCFOに着任」(30代前半・男性)

大学卒業後、メガバンクに入行。

営業本部にて大手メーカーのカバレッジを担当され、その後、投資銀行審査部にてLBO・MBO・M&Aファイナンスの審査に従事。
その後、米系投資銀行にて、大手メー カーのクロスボーダーM&A、ファイナンスのアドバイザリー業務を担う。その後、テック系ベンチャーよりプロ経営者として招へいされ、事業開発及び経営管理を担当。

任期を終え、「IPO前の企業で働きたい」との思いから弊社ヤマトヒューマンキャピタルに。

本人の強み(ファイナンスだけでなく、事業戦略に対して強い関心をお持ち)を活かせるポストとして、HRtechサービスを運営する上場前スタートアップ企業のCFOポジションをご紹介し、無事、ご入社に至る。

「家族との時間を求め、大手メディアのグループ会社のCFOに着任」(30代後半・男性)

大学卒業後、公認会計士の資格取得後、監査法人に就職。

グローバル企業の監査業務を主として様々な業界のクライアントへサービスを提供。
その後、鉄鋼メーカーの経営企画部に転職され、内部統制評価、業務監査、不正調査、中期経営計画策定、予算編成、国内外の M&A に係る評価・PMI 等を経験。

その後、上場準備企業へのコンサルティングを提供したいとの思いから証券会社に転職するものの、小さなお子さんと過ごせる時間を確保できる就労環境を求めて、弊社ヤマトヒューマンキャピタルに。

経験が活かせ、かつ、比較的ワークライフバランスの充実を図れる事業会社を中心に求人をご提案し、その中でも特に気になった大手マスメディアグループ会社のCFOポジションにご応募。

M&Aや資本提携の検討をはじめ、スタートアップ投資、事業開発経験が積めることから同社からの内定を受諾。

CFOへの転職に失敗しないためには?

転職の失敗例とは?

ベンチャー企業のCFOポジションへの転職には、いくつかの失敗リスクが存在します。

まず、創業社長との相性や方向性の一致が重要です。ベンチャー企業では創業社長の影響力が大きく、彼らのビジョンや経営方針に合わせて動くことが求められます。面接だけでは十分な相性判断ができないため、カジュアルな会食や意見交換の機会を設けることで、志向性や人間関係のズレがないかを確認する必要があります。

報酬面も重要な要素です。ベンチャー企業のCFOポジションでは、給与やストックオプションなどの報酬体系が一般的です。しかし、ベンチャー企業は成長途上の企業であり、資金繰りに苦労している場合もあります。そのため、転職前に報酬面の詳細をしっかりと確認し、自身の期待と合致するかどうかを検討する必要があります。特にストックオプションの詳細や将来の成長見通しについては、十分な情報を得て検討することが重要です。

さらに、ベンチャー企業のCFOポジションでは、リソースや組織の成熟度が大きく異なる場合があります。組織が小さく、マネジメントの流動性が少ないため、一人で多岐にわたる業務を担当することもあります。自身の能力や負荷に見合った役割を選ぶことが重要であり、限られたリソースの中で最大限の成果を出すためには、自身の守備範囲を限定せず、柔軟に業務に取り組む姿勢が求められます。

転職に失敗しないための対策とは?

CFOへの転職に失敗しないためには、いくつかの対策を考慮する必要があります。

まず、CFO求人の多くが非公開求人であるということ。CFO分野に強い転職エージェントやファンドとの関係性の強い転職エージェントとのリレーションが重要になります。積極的にエージェントとのコネクションを築くことで、非公開求人にアクセスし、求人情報を得るチャンスを高めることができます。

さらに、転職エージェントを通じてカジュアルな面談や会食の依頼を相談してみましょう。これにより、企業の文化や風土、経営陣との相性などをより詳細に把握することができます。面接だけではわかりにくい人間関係や企業の内部事情を探る機会となり、転職の失敗リスクを減らす助けとなるでしょう。

まとめ

CFOへの転職についてまとめました。いかがでしたでしょうか?
CFOは企業の心臓とも言える役割であり、お金の流れを管理したり資金調達を行ったりするポジションです。そのため、将来CEOを目指している方にも人気があります。

いきなりCFOを目指すとハードルが高く感じられるかもしれませんが、将来CFOを目指すためのスキルセットやキャリアの作り方は幾通りも存在します。ヤマトヒューマンキャピタルでは、貴方の将来のゴール(=CFOとしての活躍)から逆算したネクストキャリアもご提案することが可能です。お気軽にご相談ください。

弊社のキャリア支援のポイント
北村

転職相談頂いた方にはメディア記事では書けない下記情報をお伝えします!

  1. スタートアップ~大手企業、ファンド投資先など幅広いCFOポジションのご紹介
  2. 未経験~CFOにたどりつくためのキャリアパスを伝授
  3. 高年収、SO支給、経営全般を見れるポジションなど魅力的な求人多数

\転職意思が固まる前の情報収集も歓迎/

執筆者

執筆者

北村 岳大| Takehiro Kitamura

医療系ベンチャー企業の法務・経営企画・常務取締役を経た後、総合情報サービス企業大手に入社。立ち上げ間もない人材紹介部門にて、法人営業やキャリアコンサルタント、集客・マーケティングにおいても責任者として携わる。
大阪支社長や人材紹介部門の営業統括部長を経験し、約18年にわたり人材紹介部門の事業拡大に従事。2023年、「どのような社会になってもサバイブできるキャリア構築の支援をしたい」という思いから当社にジョイン。愛知支社の立ち上げを担う。

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