※本記事は2025年2月17日のキャリナー動画「M&A総研HD”CEO佐上氏登壇!!初めて語る、急成長の秘訣とは?」を記事化した内容となります。
創業わずか3年9ヶ月で上場し、時価総額4000億円を突破したM&A総合研究所。
日本のM&A仲介市場における大手3強の壁を破り、最速でナンバーワンへと駆け上がった背景には、どのような秘密があるのでしょうか。
今回は代表取締役社長の佐上峻作氏と成田修造氏の対談から、その革新的なビジネスモデルと急成長の舞台裏に迫ります。
〈番組紹介〉
成田修造が話題の経営者を、様々なアングルから徹底して深掘るビジネス&キャリア番組「アングル」
創業3年9か月で上場、M&A業界を脅威のスピードで席捲し続ける成長企業”M&A総研HD”のCEO佐上氏が登壇!!
始めて語る、経営戦略とビジョン。そして、今後の急成長を見据えた採用戦略とストックオプション再配布の理由とは。
〈出演者〉
・佐上 峻作(M&A総研ホールディングスCEO)
・成田 修造(起業家・エンジェル投資家)
・堀江 大介(ヤマトヒューマンキャピタルCEO)

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「時価総額4000億、営業利益率53%」の衝撃
短期上場でも「しっかりと利益が積み上がる」事業構造
堀江大介(MC):はい、皆さんこんにちは。キャリナーの堀江です。今注目すべき企業のリーダーを招き、ありとあらゆるアングルから掘り下げる新ビジネスキャリア番組「アングル」。成田修造さんと進めさせていただいています。成田さん、よろしくお願いします。
成田修造(起業家・エンジェル投資家):お願いします。
堀江大介:最初なんで、簡単に自己紹介お願いしてもいいですか?
成田修造:成田修造と言います。元々2012年に慶應義塾大学在学中にクラウドワークスというITと人材の会社に創業期に参加をいたしまして、そこから11年間副社長という立場で経営をしてきました。2022年の年末にクラウドワークスを卒業して、現在はエンジェル投資家であるとか、あと次の会社の起業ということで今まさに立ち上げをしているというところでございます。
堀江大介:今回のゲストは、株式会社M&A総合研究所 代表取締役社長の佐上峻作さんです。よろしくお願いします。
佐上峻作(M&A総研):よろしくお願いします。
堀江大介:佐上さんは1991年大阪生まれで、神戸大学を卒業された後に新卒でマイクロアドに入社。その後、ECメディア事業を立ち上げてベクトルさんに売却され、会社として10数回の企業の買収や売却を経験されました。その後、2018年にM&A総合研究所を設立し、わずか3年9ヶ月で上場。今年3月時点には時価総額4000億を超え、創業わずか5年で業界時価総額ベースナンバーワンに躍り出ました。フォーブスの2024年世界長者番付にもランクインされ、日本人最年少ビリオネアということで話題にもなった方です。成田さん、この3年9ヶ月で上場し、5、6年で時価総額4000億という凄さの感覚ってどんな感じですか?

成田修造:業界にもよるというのが正直なところかなと思いますけど、上場の速さとかよりは、M&A総合研究所さんを見ていると、ちゃんと利益が出ている。普通、IT企業などで短期上場したケースというのは、利益を出さないでも成長ベースで上場するとか、売上はすごく急成長するんだけれどもその後すぐに落ちてしまう業界であったりとか、そういうことが結構多いイメージなんです。しかし、佐上さんのやられている会社はその売上と利益の規模が、時間軸で見てもすごいんですけれども、それがちゃんと積み上がって事業になっているというところが、何よりすごいところなんじゃないかなと見ていて思います。
堀江大介:ありがとうございます。今、営業利益率は50%ぐらいですか?
佐上峻作:はい、そうですね。去年ベースで確か53%とか営業利益がありました。
成田修造:経営している立場からすると、どうやって出すんだろう、という感じですね。
佐上峻作:まあ、だから業界にもよりますよね。飲食業界で53%の営業利益を出すことは不可能なわけですが、私たちは業界をしっかりと選んだということです。
エンジニア出身の社長が挑んだ「M&A業界の不効率」
企業概要書とマッチングにかかっていた「謎の6ヶ月」
堀江大介:最初に、なぜM&A仲介業に参入されることにしたのですか?
佐上峻作:元々自分自身で売却、M&Aによる売却をしてまして、売った後に自分が投資していたりとか、その売った先の会社で買収や売却というのを何回もしてきました。その際にM&Aの仲介会社を自分がお客さんの立場で結構利用してきたのですが、すごく優秀な方が多い業界だなと思う一方で、効率性が非常に悪かったり、料金体系の不明瞭さがあったりというところに業界的な課題があるんじゃないかなと思って。元々僕自身エンジニアをやっていたので、そのシステムを組むことによってすごい効率化ができるなと思って、この業界にチャレンジしたという流れになります。
堀江大介:実際にやっていく中で感じた「不効率性」とは、まず何でしょうか?
佐上峻作:例えばの例で行きますと、大きく2つあります。1つが、自分が会社を売りたいとM&A仲介会社に依頼した際、企業概要書と呼ばれる、その会社がどういう会社かを資料にまとめていただくのですが、仲介会社に依頼してから完成するまでに2〜3ヶ月かかったんですよ。結構時間がかかっていて、それは仕方ない部分もあると思いますが、ここも短縮化できるなとまず1個思いました。もう1つが、マッチングの部分です。「マッチングをお願いします」と言って、こういう買い手企業に当たりますよという打診リストを作って当たってもらうのですが、スタートしてから当たり終わるまでにまた3ヶ月ぐらいかかっていました。これらに関してももっと効率化できるなと思って、その2点を効率化することによって一気にもっとM&Aがスムーズに進むんじゃないかなと考えました。
Webとアナログを使い分ける「売り手集客」の最適解
事業承継型M&Aならではの、Web集客の限界
成田修造:M&Aと一口に言っても広いですが、業界をこれという風に絞ってスタートしたのですか?
佐上峻作:いえ、業界は意外と絞っていなくて、1番多い業界ですと建設や建築で、2番目が製造業、3番目4番目ぐらいがITといったイメージであえて業種は絞らずにやりました。
成田修造:元々はITの中でM&Aをされていた側で、それ以外の業界は特に知見もなければネットワークもなかったわけですよね。どうやってその売り手と買い手を集めてくるかは大きな課題になると思うのですが、どちらから先に集めたのですか?
佐上峻作:一番初めはやっぱり売り手さんですね。自分の会社を売りたいという人を集めて、そこから買い手を開拓していくという流れになります。
成田修造:売り手の集客って難しいですよね。最初はどうやって売り手を集めたのですか?
佐上峻作:これには2つあって、まず1つがWebによる集客というところと、もう1つが普通にアウトバウンド営業でお手紙を送らせていただいたりしてアプローチをかけるという、その2つでやらせていただきました。
成田修造:Webでの集客というのは、広告を出したり、SEOで集めたり、SNSを使ったりといういくつかのパターンをミックスしたのですか?
佐上峻作:おっしゃる通り、もう全部やっていました。それを数値改善して細かくやっていけば、やっぱりその数は積み上がって上がっていきます。ただ、それはあくまで一定数までです。なぜかというと、私たちがやらせていただいているM&Aの約8割が『事業承継型M&A』で、年齢層で言うと40代50代ではなくて、60代、70代、80代の方がお客さんになってきます。そのためWebを見ている人口にはある程度限りがあり、一定まで取れたらそれ以上は取れないという流れになります。
成田修造:そうすると、もう一つのアウトバウンドで、自分で手紙を書いたりアプローチしたりしていくわけですね。それってお手紙を送るにも、当然アタリをつけなきゃ送れないですよね。大体、創業年数がどれくらい経っていて、創業社長の年齢がどれくらいかといった条件をつけながら?
佐上峻作:おっしゃる通り、まさにそういう感じです。それをコツコツやっているとやっぱり一定数は、「あ、そういう可能性もあったか。一回ミーティングしてみたい」という話になります。
成田修造:なるほど、売り手をそうやって集めて、買い手はどう集めたのですか?
佐上峻作:そこに関しては、正直最初はすごく難しかったです。買い手企業がどういうニーズを持っているかが最初は把握できていなかったので、本当に一社一社に提案していくことでニーズをヒアリングしました。売りたいというお客さんを紹介した時に「実はうちこういうニーズはないけれど、逆にこういうニーズならある」といったことを教えていただけるので、そういったデータをどんどん貯めていきました。今はデータが非常に溜まっているためすごくマッチングしやすいですが、最初はコツコツやるしかありませんでした。
成田修造:買い手の会社さんは、別に1社だけ買いたいというよりは戦略的にM&Aが経営の中に組み込まれているので、良い案件があれば何社でも買いたい。つまり、一度開拓すれば何年もお付き合いいただける関係になり、その数が増えれば増えるほど強くなっていく。データベースが強くなってしまいそうな業界構造ですよね。そのような中で、なぜ後発のM&A総研がこれほどいきなり急進できたのですか?
業界の壁を突破した「完全成功報酬」のブースト
既存大手の弱点を突いた手数料モデル
佐上峻作:料金のところにもちょっとミソがあったかなと思っています。今は一般的になりましたが、売り手さんに対して『完全成功報酬』の料金体系を採用しました。一般的に仲介会社に会社売却を依頼した際、着手金や中間報酬といった、途中や初期にかかるお金がどうしても発生してしまいます。そこを私たちは一切取らないという形にして、『成約したとき以外はお金をいただきません』というスタンスでやった結果、最初にブーストが効きました。
成田修造:当たり前にある中抜きや初期コストをなくすことで、それほど大きく変わるものですか?
佐上峻作:はい、かなり変わります。料金体系を変えたということと、あともう1つはやっぱり『DX化』によって営業効率を圧倒的に良くしたからです。これを自社で全て開発したというのが最大の強みになっています。
成田修造:既存の会社は時間がかかるからこそ着手金や中間手数料が欲しいけれど、プロセスをギュッと短縮する分、結果だけの報酬でも十分に会社が回る。そうなるという循環が生まれているわけですね。それを実現しているのが、DXであると。でも手紙の送付などは、結構アナログな人海戦術、アウトバウンド営業ですよね。その泥臭さは残しつつ、一体どこを逆にシステムで短縮しているのですか?
営業効率を圧倒的に高める「自社開発DXシステム」
手紙の発送をワンクリックで自動化する仕組み
佐上峻作:例えば手紙を1通送るとなった際も、普通の仲介会社であれば、一通ずつ印刷をして、手折りして封入して送るというのが一般的ですが、僕らはそれをシステム上でワンクリックで、ちゃんとシステマティックに送れる仕組みを整えています。営業の担当者が最初に作ったアプローチリストに対して、手作業でやっていた封入や発送業務を、システム上で効率化させているイメージです。
100人のマッチング担当が駆使する「社内Google」
成田修造:なるほど。ではマッチングに関しては、システム投資できる部分があるという仮説が最初からあったと思うのですが、実際にはどうだったのですか?
佐上峻作:はい、非常にうまくいっています。今で言うとマッチング担当が100人近くいるのですが、その100人の人が常にデータをシステムに入力しています。そのデータが1つのデータベースの中に溜まっているので、それを元に最適な買い手候補をレコメンドする『社内Google』のような仕組みを作りました。売り物件・譲渡案件を見つけてきたメンバーが、チームに案件を持っていくと、100人全員がそのデータベースを駆使して、とんでもないスピードで高速かつ最適なマッチングを弾き出すのです。売り手さんにとっても価格を最大化させられる、非常に強力な武器になっています。既存の大手企業は20〜30年前にできた会社ですから、テクノロジーを使っていると言っても限界があります。私たちは5年前にスタートしたので、最初からクラウドツールやAIツールが揃っている前提で、徹底的に非効率を排除して構築できました。
気合と根性に頼らない「日報の完全一気通貫システム」
成田修造:データの品質を上げるためには、データの量と正確な入力が必要ですよね。その『入力する文化』はどのように定着させたのですか?
佐上峻作:そこもシステム化しています。システム上で日報を入力するのですが、日報を入力するシステムと、自分の営業成果を管理するシステムをすべて自社開発して一気通貫にしています。そのため、日報を入力していないと、そもそもアポに行ったという履歴が評価やシステム上の営業実績として残らない仕組みになっているのです。
成田修造:日報を入力することが、そのまま自分の営業評価に直結するわけですね。
佐上峻作:その通りです。だから『気合と根性で入力しろ』と社員に強制するのではなく、すべてが繋がっているから、みんなが自然と入力せざるを得ないし、入力したくなるような仕組みにしています。私たちはシステムの構築において、外注を一切使ったことがありません。エンジニアを社内に抱え、最初からすべての経営・営業システムを完全内製で作り込んだのが最大の勝ち筋です。
優秀な人材が集まる「超高収益」の組織マネジメント
2年在籍で平均年収2800万円を可能にする合理的報酬
成田修造:M&A総研さんの凄さとして、この5年で極めて優秀なビジネスパーソンが大量に集まっていることが挙げられます。なぜそれほどの人材が集まるのでしょうか?
佐上峻作:主に2つの要因があると考えています。1つ目は、インセンティブや評価制度が極めて合理的である点です。例えば、上司が手伝ってくれたからその上司に一部の報酬マージンを払わなければならないといったような、理不尽な仕組みは一切ありません。自分が頑張った成果が、そのままシンプルに自身の報酬に還元される仕組みになっています。その上で、社内のDXやAI化が圧倒的に進んでいるため、他社に比べて圧倒的に短い期間で成果を上げることができます。実際の年収データで言いますと、1年以上在籍しているメンバーの平均年収は約1700万円、2年以上在籍しているメンバーの平均年収は約2800万円となっています。

成田修造:平均年齢が29歳〜30歳前後という若さで、その年収はとてつもない夢がありますね。
佐上峻作:はい。そして2つ目の要因は、メンバー自身が『何兆円規模の企業を創るんだ』という高い志、共通のビジョンを持って集まっているというマインドの部分が大きいです。
オーナー経営者の気持ちに寄り添う「3つの採用基準」
成田修造:どのような人材を求めているのですか?採用での失敗や、組織拡大の壁などはありましたか?
佐上峻作:求める人物像の基準は3つあります。1つ目は、対峙するお相手が上場企業の社長やCFO、オーナー経営者になりますので、一定レベル以上の『地頭力』があること。2つ目は、何十年も会社を経営してこられたオーナー様の気持ちや人生にしっかりと寄り添える『ハートの熱さ』を持っていること。そして3つ目は、やはり営業ですので、しっかりと泥臭く動ける『営業マインド』です。この3つの基準を徹底して採用を行ってきたため、これまで採用や組織拡大における失敗というのはほぼありません。よく言われる『30人の壁』や『100人の壁』といった組織の歪みも一切経験せず、現在は400名ほどの規模まで非常にスムーズに拡大できています。
最速上場と「1兆円企業」への挑戦、そして世界へ
不確定な将来を避けるための「3年9ヶ月での最速IPO」
成田修造:M&A総研さんは初年度から売上も利益も出ており、VCなどからの外部調達も不要な非常に安定した経営でした。なぜわずか3年9ヶ月という異例の速さで上場(IPO)させたのですか?
佐上峻作:上場のタイミング自体は、極めてフラットに『いつでも良い』状態でした。しかし、早い方がすべてにおいてメリットが大きいと考えたからです。よく『上場を2年遅らせます』という会社がありますが、2年後のマーケット環境や日本経済がどうなっているかは誰にも分かりません。予測できない不確定な将来を待つよりも、早く上場して信頼性を手に入れる方が合理的だと判断し、最速を狙いました。実際、データ分析を行ったところ、上場前と上場後で、お客様と結ぶアドバイザリー契約の獲得率が20%も向上しました。やはり、一生に一度のM&Aを依頼するなら上場企業に任せたいというお客様は非常に多く、上場による信頼性向上は明確なメリットでした。また、上場時には従業員に対して約7.5%のストックオプションを発行しました。信託型のストックオプションも大量に用意しており、最近入社した人でも上場前の株価からの値上がりメリットを享受できるチャンスがあります。実際、ヤマトヒューマンキャピタル様から入社した人から5〜6名の億万長者が誕生しています。今入社する人にとっても、非常に大きなチャンスのあるタイミングです。
日本が最先端。シンガポールを皮切りにする海外への挑戦
成田修造:M&A仲介の市場規模や、今後の限界についてはどう見ていますか?
佐上峻作:日本国内において、黒字でありながら後継者不在で廃業するリスクを抱えている企業は、約60万社あると言われています。それに対し、現在日本で年間に行われているM&Aの成約件数は約4000件程度です。まだまだ市場のニーズに対して成約数が圧倒的に足りていません。それに加えて、私たちは新たにシンガポールへ支社を設立し、グローバル展開を本格化させています。実は、日本は世界で最も事業承継の課題が進行している国です。つまり、この領域におけるサービス品質は日本が世界で最も進んでおり、最先端なのです。シンガポールは1960年代に建国されましたが、その時期に創業した世代が今ちょうど引退期を迎えており、お子様が海外に出られているなどの理由で、日本と同じように後継者不足と事業承継の問題が顕在化し始めています。日本の最先端のクオリティを世界に展開するフェーズだと考えています。
営業から新規事業責任者、社長まで。多彩なキャリアパス
成田修造:入社後のキャリアはどのようになるのでしょうか?
佐上峻作:最初は現場で営業を覚えていただきますが、実績を積んで部長クラスになったメンバーが『新規事業を立ち上げたい』となった場合、会社として新しい事業会社を組成して責任者に据える仕組みを作っています。今ある資産運用のコンサルティング会社も、営業部長を務めていた人間が立ち上げ、外部から社長を招いて自ら責任者としてオーナーシップを持って牽引しています。営業だけでなく、グループ会社の経営者、投資ファンドへの出向など、挑戦できる多彩なキャリアを用意しています。
成田修造:凄まじいスピード感と、徹底した合理性、精度、そして若手が大きな挑戦をできる環境ですね。自分が優秀だと自負し、成長したいビジネスパーソンにとってこれ以上ない環境ではないでしょうか。佐上さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!
佐上峻作:ありがとうございました。
堀江大介:ありがとうございました。

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