——どんなことを感じたのですか?
銀行でM&A仲介の部署にいたときにそれなりの成績を収めていたので、この分野で少し自信を持っていたんです。でも、いざ外部の専門の会社に行ってみたら自分よりもっともっとすごいレベルの人たちがいました。それを知って、もっと頑張らなきゃととても刺激になったのです。そういう環境で過ごしたので、出向から銀行に戻った時に物足りなさを感じてしまって。もっと自分の経験になる環境にいきたいと思ったのです。
それで初めて転職したのが、もう退行されていた当時の上司の紹介で行ったM&A仲介のベンチャー企業でした。ベンチャーで規模も小さかったので自分の裁量もありましたし、2年半程するなかでかなり沢山の経験が出来たと思っています。M&A仲介の経験はもちろん、企業組織を創っていくことだったり専門分野以外のところも数多く経験したりことが出来ました。そうしていくうちに人も増えてきましたし、2年半で専門分野のスキルもつきましたし、また違うところでその力を試したくなりました。
そのように考えた背景には、前職の給料制度がありました。同社は固定給が低く、その分成果に応じた高額のインセンティブを支払う給料制度を導入していたのですが、その弊害として短期収益の獲得に集中してしまい、中長期目線でクライアントをフォローするなど、自身のキャリアを考えづらい環境だと感じていました。それと、自身の環境の変化も転職を考える大きな要因でした。独身時代は土日にフル稼働することも全く気になりませんでしたが、子供ができてからはなるべく休みの日は一緒にいてあげたいと思うようになったので、ワークライフバランスを意識するようになりました。